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『9月14日』

2019-09-13 20:02:36 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆ピエトロ・ジェルミ Pietro Germi (1914.9.14~1974.12.05)



ネオ・リアリズムと商業主義との折り合いを図ったイタリアの人懐こい人生派映画監督です。
ジェノヴァに生まれ、少年時代は新聞売りなど職を転々とし、外国航路の船長を夢見てサンジョルジョ航海研究所に入所し、
その後一転してローマに移り、実験的映画撮影センターのコースに参加しました。演劇科で三年間学んだ後に監督科に転籍、
アレッサンドロ・ブラゼッティの助監督などを経て 1945年に "Il testimone" (証人)で監督デビューを果たしました。
1949年にはシチリアのマフィアを扱った問題作『無法者の掟』で国際的にも注目されました。翌年にはネオ・リアリズムの
手法で描いた『越境者』を発表しましたが、本流の現実直視とまではいかずラストが甘くなりすぎました。逆にこれが彼の
人懐こさの表れでもあり、また大衆受けとの折り合いの接点にもなりました。
1956年からはリアリズムを基調として小市民の生活を描いた『鉄道員』『わらの男』『刑事』のジェルミ三部作を発表、
『鉄道員』では鉄道員一家の日常生活をきめ細かく描写した哀感溢れる秀作に仕上げ、『わらの男』では妻子ある中年男と
若い娘の不倫をベースにした悲哀を、『刑事』では切なく生きる小市民の群像を警部の目線で見つめ、三作品とも自ら主演して
独自の社会派ドラマを完成させました。
1960年代に入ると、一転して風刺的コメメディに路線を転換し、『イタリア式離婚狂想曲』及び『誘惑されて棄てられて』で
シチリアの根深い封建的な風俗慣習を強烈に風刺ししました。
その後もイタリア社会の底辺を支える庶民を主人公にしてリアリズム手法で社会派風刺ドラマを次々と発表しました。
また、俳優としてはジェルミ三部作のほかにも、1960年『くち紅』、1961年『ビアンカ』などにも出演しています。

【主要監督作品】
1948年『無法者の掟』 In nome della legge 

1950年『越境者』 Il cammino della speranza 

1951年『街は自衛する』 La città si difende 

1953年『嫉妬』 Gelosia 

1956年『鉄道員』 Il ferroviere (主演も) 

1957年『わらの男』 L'uomo di paglia (主演も)

1959年『刑事』 Un maledetto imbroglio (主演も)

1961年『イタリア式離婚狂想曲』 Divorzio all'italiana 

1964年『誘惑されて棄てられて』 Sedotta e abbandonata 

1966年『蜜がいっぱい』(紳士淑女諸君) Signore e Signori 

1967年『ヨーロッパ式クライマックス』 L'immorale

1972年『アルフレード アルフレード』 Alfredo Alfredo 


【ご命日】

★ペレス・プラード Perez Prado (1918.11.23~1989.9.14)



マンボ・ブームを巻き起こし「マンボの王様」と異名をとった作曲家、楽団指揮者。
主な演奏として『エル・マンボ』『闘牛士のマンボ』『マンボNo.5』『セレソ・ローサ』『パトリシア』などがある。


★ロバート・ワイズ Robert Wise (1914.9.10~2005.9.14)



サスペンス、SF、史劇、ミュージカルなど様々なジャンルで活躍したハリウッドの映画監督。
主な監督作品として『罠』『トロイのヘレン』『傷だらけの栄光』『ウエスト・サイド物語』などがある。


★グレース・ケリー Grace Kelly (1929.11.12~1982.9.14)



神秘的なきらびやかさで活躍したハリウッド女優、そしてモナコ王国の公妃。
主な出演作品として『真昼の決闘』『裏窓』『喝采』『白鳥』『上流社会』などがある。


★ジャネット・ゲイナー Janet Gaynor (1906.10.06~1984.9.14)



サイレント時代に純粋で明朗な娘役として売り出したハリウッド女優。
主な出演作品として『サンライズ』『第七天国』『街の天使』『四人の悪魔』などがある。