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『9月3日』

2019-09-02 17:32:54 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆セルジュ・ブールギニョン Serge Bourguignon (1928.9.03~ )



ロマンチシズムと映像美を融合させた『シベールの日曜日』で脚光を浴びたフランスの映画監督です。
オワーズ県のメーニュレに生まれ、1948年から50年までパリの映画高等研究所で学びながらジャン・ピエール・メルヴィル
などの助監督をつとめました。1952年から短編映画や長編ドキュメンタリーなど数本を発表した後、1962年に初の劇映画
『シベールの日曜日』を発表しました。
この作品では精神が不安定ながら少年のような心を持つ男と、薄幸で大人の女性の心を持つ少女との悲しくも美しい魂の
ふれあいを水墨画のような世界の中に描き上げ、ヌーヴェルヴァーグにはなかった強いロマンチシズムと映像美の融合
という新しい波の先導役となりました。映画の底辺にはペシミズムが絶えず流れているのですが極力それを殺しながら、
救われることがあり得ない二つの魂を冬枯れの背景を巧みに利用しながら深層心理を見事に表現することに成功しました。
1965年にはハリウッド資本で『メキシコで死ね』を監督しましたが単なる娯楽映画に終始してしまいました。しかし1967年に
フランスに戻って撮った『セシルの歓び』ではバルドーのための映画であるにもかかわらず、牧歌的な美しい大自然の中で、
生きることを前面に押し出した快作となりました。
その後の監督としての活動は本数も少なくこれといった作品の公開もなくどうやら埋もれてしまったようです。

【主要監督作品】
1962年『シベールの日曜日』 Les Dimanches de Ville d'Avray

1965年『メキシコで死ね』 The Reward

1967年『セシルの歓び』  À coeur joie



☆アラン・ラッド Alan Ladd (1913.9.03~1964.1.29)



身長167センチの小柄ながら『シェーン』などのアクション西部劇等で活躍したハリウッドの俳優です。
アーカンソー州ホットスプリングスで生まれ、3歳の時に父親を亡くし、母親と継父と共にカリフォルニア州に移りました。
ハイスクール時代は水泳選手として活躍していましたが怪我のためにスポーツ選手の夢を断念しました。卒業後は職業を
転々として映画スタジオの裏方の仕事やエキストラにありつき、その他大勢の一人という役柄で長い下積みが続きましたが、
1942年の『拳銃貸します』で注目を集め、1953年のジョージ・スティーヴンス監督の『シェーン』で端正な二枚目として
一躍トップ・スターになりました。しかしその後は作品に恵まれず、B級映画のアクション・スターに甘んじたこともあって
重症のアルコール依存症となり、1964年の『大いなる野望』が遺作となりました。

【主要出演作品】
1941年『市民ケーン』 Citizen Kane 
1942年『拳銃貸します』 This Gun For Hire

1946年『青い戦慄』 The Blue Dahlia
1950年『別動隊』Captain Carey, U.S.A.

1953年『シェーン』  Shane 

1954年『サスカチワンの狼火』 Saskatchewan
1956年『サンチャゴ』 Santiago
1957年『島の女』 Boy on a Dolphin

1960年『地獄へ片足』One Foot in Hell

1964年『大いなる野望』 The Carpetbaggers


☆イレーネ・パパス Irene Papas (1926.9.03~ )



彫の深いマスクでギリシャ悲劇の転写の第一人者といわれた国際的女優です。
ギリシャのコリントで生まれ、両親はそれぞれギリシャ大学の哲学と古代史の教授という学者一家でしたが子供の頃から
女優にあこがれ、12歳の時に王位演劇学校に学び、17歳で演劇の舞台に立ちました。1951年頃からギリシャ映画に出演する
ようになり、1954年にイタリアに渡ってリカルド・フレーダ監督の『テオドラ』に出演し、1956年にはハリウッドで
『悪人への貢物』に出演するなど国際スターとして活動をはじめ、1961年の『ナバロンの要塞』で改めて注目されました。
その後は『エレクトラ』『その男ゾルバ』などギリシャを舞台にした名作に出演し、メリナ・メルクーリと並んでギリシャを
代表する国際女優となりました。

【主要出演作品】
1954年『テオドラ』 Teodora
1956年『悪人への貢物』Tribute to a Bad Man
1961年『ナバロンの要塞』The Guns of Navarone

1962年『エレクトラ』Ilektra

1964年『クレタの風車』The Moon-Spinners
1964年『その男ゾルバ』Alexis Zorbas

1967年『悪い奴ほど手が白い』A ciascuno il suo
1968年『暗殺』The Brotherhood
1969年『Z』Z
1969年『1000日のアン』Anne of the Thousand Days
1971年『トロイアの女』The Trojan Women



【ご命日】

★フランク・キャプラ Frank Capra  (1897.5.18~1991.9.03)



ハートウォームな作品群で一時代を築いたコロンビア映画社の看板監督。
主な監督作品として『プラチナ・ブロンド』『或る夜の出来事』『オペラハット』『我が家の楽園』などがある。