港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


献立は…  
シネマ・ポップス…ときどきイラスト

映画音楽史(326) 『狂乱のモンテカルロ』 1934年公開

2015-01-02 13:16:42 | 映画音楽



『狂乱のモンテカルロ』  Bomben auf Monte-Carlo (独) 1931年制作
監督 ハンス・シュワルツ
音楽 ウェルナー・リヒアルト・ハイマン
主演 クラドック … ハンス・アルバース
    ヨーラ … アンナ・スティン
    ペーター … ハインツ・リューマン
主題歌 『モンテカルロの一夜』 ( Eine Nacht In Monte Carlo ) 唄・ドムグラーフ・ファスベンダー

ドイツの辣腕プロデューサーのエリッヒ・ポマーが『会議は踊る』と並行して制作した風刺の利いたロマンチックなミュージカル大作。
地中海に停泊中の仮想国ポンテネロの巡洋艦の艦長クラドックのもとに祖国から女王陛下がモンテカルロに外遊するのでそのお供を
するようにとの電報が入る。モンテカルロに着いたクラドックはそこで厚化粧で大きなホクロの美女に出会う。その美女こそ変装した
ヨーラ女王のおしのびの姿であったがクラドックは彼女を女王だとは気付かずに下心を秘めて彼女に近づく。クラドックは女王とともに
カジノに出かけて国から預かっていた軍資金10万フランを使い果たし、逆にカジノの経営者に10万フランを持参しないとホテルごと砲撃
すると脅す。翌朝、艦内で一夜を明かした女王は海軍の制服をまとってクラドックの前に現れた。クラドックはあの美女がヨーラ女王だ
と知るや万事休すとばかりに海に飛び込んでハワイ行きの船に乗り移って逃走を図る。女王の命令で巡洋艦もそれを追いかけていく。

主題歌の『モンテカルロの一夜』はローベルト・ギルバート作詞、ウェルナー・リヒアルト・ハイマン作曲によるものです。映画では劇中に
ゲスト出演したテノール歌手のドムグラーフ・ファスベンダーが唄って劇的効果をあげました。この曲はヨーロッパでも大ヒットとなり、
日本においてもゲルハルト・ベシトラントやエディ・サクソンのレコードがヒット、さらにはコンチネンタルタンゴのスタンダードナンバーと
なってアルフレッド・ハウゼ楽団やマランド楽団の演奏でもお馴染みになりました。
YOUTUBEにはドムグラーフ・ファスベンダーの動画はUPされていないようなのでハインツ・エゴンの歌唱を貼っておきます。

↓はハインツ・エゴンの『モンテカルロの一夜』 YOUTUBEより


コンチネンタルタンゴ・ファンの方のためにマランド楽団の演奏も貼っておくことにします。
↓はマランド楽団の『モンテカルロの一夜』 YOUTUBEより