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映画音楽史(325) 『会議は踊る』 1934年公開

2015-01-01 10:21:52 | 映画音楽



『会議は踊る』  Der Kongress Tanzt (独) 1931年制作
監督 エリック・シャレル
音楽 ウェルナー・リヒアルト・ハイマン
主演 クリステル … リリアン・ハーヴェイ
    アレキサンダーⅢ世 … ウィリー・フリッチ
    メッテルニヒ … コンラッド・ファイト
    伯爵令嬢 … リル・ダゴファー
主題歌 『ただ一度だけ』 ( Das gibt`s nur einmal ) 唄・リリアン・ハーヴェイ

「会議は踊る、されど会議は進まず」が語り草となったウィーン会議を題材にして、きらびやかな国際政治の影に散った少女の
恋物語を描いたドイツ映画トーキー初期の格調高い絢爛たるミュージカルでオペレッタ映画の最高峰と称される作品。
1814年、ナポレオンが失脚後の欧州の新情勢に処するために列強各国の王侯や宰相を集めて国際会議が行われた。いわゆる
ウィーン会議で、主催者のオーストリアのメッテルニヒ宰相はその後のヨーロッパを思うがままに牛耳ろうと画策して会議は連日
歓楽に明け暮れた。しかしロシア皇帝アレクサンダーⅢ世は替え玉を使ってこの策略に乗らず、ウィーンの手袋屋の娘クリステル
とお忍びの恋を楽しんだ。豪華な舞踏会の夜、幽閉されていたナポレオンがエルバ島を脱出したとの一報が入りメッテルニッヒが
苦心したウィーン条約も無意味になってしまった。アレクサンダーもクリステルに別れを告げて急遽国へと戻っていった。

主題歌の『ただ一度だけ』はロバート・ギルバート作詞、ウェルナー・リヒアルト・ハイマンの作曲によるものです。映画ではアレク
サンダー差し回しの馬車に乗ったクリステルが市内からウィーン郊外の別荘に向かうときに沿道の人々に幸せそうに唄う長い
シークェンスで使われていました。
また、準主題歌の『新酒の唄』やボロディンの『ダッタン人の踊り』、シューベルトの『軍隊行進曲』なども聞きものでした。


Traum' ich. wach' ich? Wein' ich, lach' ich?
Heut' weiss ich nicht was ich tu'.
Wo ich gehe, wo ich stehe,
lachen die Menschen mir zu. 
Heut' werden alle Marchen wahr.
Heut' wird mir eines klar:

↓はリリアン・ハーヴェイの『ただ一度だけ』 YOUTUBEより



この曲もコンチネンタル・タンゴにアレンジされてマランド楽団のレパートリーとなっています。