セリーグ開幕延期

海外では日本人の礼儀正しさ、我慢強さについて記述されているという書込をしました。
しかし、一部ではそうでもないようです。

例えばプロ野球開幕日程。
被災地を本拠地とする楽天やロッテが属するパリーグは開幕延期をすんなり決定しましたが、セリーグはそうではありませんでしたね。
なぜか当初の予定である25日開幕に拘っているようでした。
結局は経済産業大臣や管轄官庁である文科省副大臣の要請により延期が決まりましたが…。

選手会は早い時期に延期を主張していました。
理由は二つ…。
一つは被災地の状況がまだまだ混乱状態にあり、避難所にいる人たちの状態も不安定であること。
もう一つは電力事情。
原発の崩壊により電力不足が発生し計画停電や鉄道会社の間引き運転などの混乱。
こんな状況にある中でのナイター開催はあり得ないということです。
巨人が本拠地とする東京ドームを例に挙げれば1試合で消費する電力は一般家庭3000世帯以上に当たるということ。
世間の反発は当然予想されるでしょうに…。

強行開催を主張する人たちは
１　プロ野球選手達は野球が仕事なんだからモチベーションが上がらないからと言って延期を主張するのは拙い。
２　暗いニュースばかりの中で野球をすることで勇気を与えることができる。
っということを話していました。

さて、第1点は選手会の野球に対するモチベーションは維持できているでしょう。
心配しているのは、こんな状況なのに野球をやってもいいのかということ。
プロ野球という職種の問題です。
公務員や一般企業の場合は職務が停止することにより一般国民に大きな不利益が発生する。
でもプロ野球などスポーツ関係はエンターテインメントです。
つまりプロ野球関係者には中止による不利益が発生する可能性はあるでしょうけど、
観客たる一般のファンについては延期になっても回復できないほどの不利益があるとは思えない。
野球の試合が延期になることで、ファンに物的・経済的損失があるのかしら？
前売り券は払戻しがなされているはすだし。
楽しみにしていたという精神的な損失はあるでしょうけど、
被災地のことや電力事情による通勤・通学の不便を考えれば我慢の範囲内でしょう。

第2点として、勇気を与えるというのはわたしは以前から激しく疑問なのです。
勇気というのは受け手が感じるものでしょ？
終戦直後とは事情が異なるはずなんだけどねぇ。
まるで勇気の押しつけのような感じがするよ。

ともあれセリーグも開幕延期となりました。
ただ今季は延長戦なしということ。
電力問題が解決しても延長なしということなのかしら？
う～ん…。