パンドラの箱を開けるとちむがいた

書くスピード早いですが、誤字脱字多し。

50冊目~54冊目

2008-02-03 02:37:32 | Weblog
○50「クルマが先か?ヒコーキが先か?」岡部いさく、2006、二玄社
感想:
フジテレビに良く出ている軍事評論家ですが、本当に航空機も自動車も詳しい。
学習院の仏文卒らしいが、エンジニアリングもわかっている見たいだし、大した人です。
最近、自動車の技術と航空機の技術の変遷を比べて、
どちらがどうなのか良く考えるが、やはり技術的な難易度は
航空機の方が高いようだ。

○51「ロケット開発失敗の条件」五代富文、中野不二男、2001、ベストセラーズ
感想:五代さんはもとJAXAでロケット開発に取り組んできた人で、中野さんは評論家。二人の対談形式で話は進みますが、特に中野さんは発言がはっきりしていてよい。
特に印象的なのは、ロケットは、自動車や航空機のように、失敗したものを回収して分析することができないので、
推測によるところが多いということ。宇宙に行ったらはいさようならで終わるのだ。
また、技術的にはすぐに自動車と並列して語られるが、
自動車は製造技術で、ロケットは開発技術なので、全然性質が違うということらしい。
多分、製造技術とは量産技術のことで、ある程度確確立した技術をベースに作るということだろう。
ロケット開発の現場がよくわかる良書です。

△52「トヨタの品格」伊藤欽次、2007、洋泉社
感想:
前に読んだトンデモ本の「トヨタの正体」よりはかなり事実と思い込みが分かれており、程度は良いといえる。
後半の人権とかの解釈論のところはあまりにも稚拙な論理なので読み飛ばしても良いが、前半にある事実の積み上げにはなかなか説得力がある。
最近、トヨタの揚げ足を取ろうとする本が沢山出てきているが、これはその中でもまあまあではないだろうか。
読んでいて思ったのは共産党系の議員は結構良い質問をしてるなてことだ。
僕は中道右派なのだが、納得できる。
もっと書いたほうが良いのは、海外の工場の現状だろう。特に労組の状況等。

◎53「大学病院の裏は墓場」久坂部羊、2006、幻冬舎新書
感想:
筆者は阪大の医学部卒。大学病院の医師の側の本音の部分をストレートに書いており、少々過激な表現もあるが、
良書です。特に大学病院は人体実験をしているとか、若手医師にとっては患者は練習台とか、どんなベテラン医師でも失敗があるなど。
また、最近の産婦人科、小児科が減っている背景(大学病院が臨床=診察にも力を入れだした)等が書いてあり分かり易い。特に最後の提言のところは、理にかなっている。医者の開業を制限するとか、制限をかけるとか。良書です。

○54「ニッポンの大学」小林哲夫、2007、講談社現代新書
感想:
「大学ランキング」の作者です。結構手厳しいところもあるが(私学助成を受けていない私大はダメ。助成には審査があるが、それを無視して金儲けに走っている)、あったかいところもある。例えばFランの札幌大学からロシア語弁論大会で優勝者を出したので、もっと評価して良いのではないか等。
また、合格者数を出して入学者数を出さない大学もあるらしく、慶応、上智、関西、立命あたりがそのようだが、前2校はプライドが高くて沢山いる辞退者を表にしたくないのだろう。また、後2校はリアルに辞退者が多くて、出せないのだろうと思う。結構参考になりました。
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