パンドラの箱を開けるとちむがいた

書くスピード早いですが、誤字脱字多し。

17冊目

2007-06-10 19:54:54 | Weblog
○17「トヨタの正体」横田一、佐高信、金曜日、2006

感想:
左翼思想丸出しの本で、本来読む価値はほとんどない(といっても一部納得できるところもある)が、
左翼思想の人の論理はこんなに飛躍して、
自分の都合のいいように組み立てるのかと非常に勉強になる一冊です。

知らない人が読めばそうかトヨタはひどい会社だなと思いますが、知っている人が読むと、
そんなの当たり前だろとか、
今時3時間の残業を大げさに書き立てるなんて世間をわかっていないし、
所詮評論家のいうことだなと思います。

具体的には、
1.ハイブリッド車は生産過程で非常に環境負担が大きく、2~3万キロ程度の走行では環境に負担になる。
→今時の車で2万キロ程度で廃車にはしない。中古車市場でトータル10万キロ程度は走る。
2.マークXのエンジンとレクサスISは車台もエンジン同じで、内装の豪華さで100万円も違う。
→そんなことは周知の事実だし、IS買わなけりゃいいだろ。
それよりもマークXの走行性能があれだけすごくて250万円~300万円の価格というほうがすごい。
それほどマークXは完成度が高いし、良く知っている人はマークXを買う。
3.中京大学の猿田正機教授(トヨタ研究の第一人者)
→聞いたことがない。それに専門は労働経済。東京大学の藤本氏なら知っているが。
4.愛知県県議の指摘がある→県議は共産党所属
5.トヨタの下請け企業で働く夫の睡眠時間は4~5時間でそれが何ヶ月も続く、過労死が心配。
→4~5時間は普通では?今時6時間以上も寝ている労働者はいるのか?
6.鎌田慧氏。1973年にトヨタの工場に入り、
「自動車絶望工場」のルポを書いた。
→2~3年前のトヨタの工場の話ならわかる。30年以上も前のことを今も行われているような口ぶりで書いて恥ずかしくないのか?
現状を把握しているか?今までそのネタでいくら稼いだ?
7.三澤千代治氏(元ミサワホーム社長)は奥田社長に一年間に何人人を殺した?と聞いた。
それを聞いた奥田氏は黙っていて、社内に帰ってから、「自動車産業を人殺し呼ばわりした」と激怒。
三澤氏はそれではだめだから章一郎、奥田氏、張氏に手紙を出したが、返事が来たのは章一郎氏だけ。
→初めてあった奥田氏にそんな物言いをすること自体非常に失礼。
100%三澤氏が悪い。奥田氏は、自動車事故の死者数は知っていたかも知れないが、
こんな失礼な奴とは話したくないと思って黙りこんでしまった可能性も捨てがたい。
そんなことも想像できずに、こんなエピソードを吹聴する三澤氏にして、
そりゃ会社も潰れるわなと思ってしまった。
8.佐高氏は「本田は地元鈴鹿市の名前を変えないが、トヨタは挙母市を豊田市に変えたので横暴」
→本田の地元は浜松。確かに本田宗一郎は鈴鹿市からの市名変更を断っている。個人的には本田氏の考え方の方が良いと思う。
9.佐高氏「城山三郎さんと一緒に、平岩外四のことろに行ったとき、
城山氏は珍しく詰問口調でトヨタ以外に経団連会長の選択肢はないのか?ときいた。
やはり、トヨタはふさわしくない会社ということだろう」
→いつの時代の話をしてる?それに城山三郎など作家の言うことを大評論家の佐高氏は
何の思考もなくただそのまま鵜呑みにして、「ふさわしくない」というなど、
評論家としての自分を否定している。というか評論家の価値なし。

しかし、言っているで当然正しいところもあり、
奥田氏が経団連会長のときに、
自民党の応援をトヨタグループ全体で推進したが、あれなどは、やりすぎだし、
メーカーが過度の政治に関与するのはよくないと思う。
奥田氏自身が、フィリピンの経理時代に、フィリピン政府が関与しているので絶対にできないだろうとされてきた債権回収で、
マルコス政権に食い込んで回収を行い、
その噂を聞いた章一郎氏が、自分の孫に会いに行くついでに奥田氏と会ってその能力を高くかった前歴があるので、
奥田氏は非常にポリティカルな人物である。
ほかにも、スポーツカーを廃止したり、奥田氏の時期のリコールが多いなど、
これから歴史的に評価が固まっていく人物だと思う。

冒頭にも書いたが、左翼的論理展開を知るには最適な本です。


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14~16冊目

2007-06-10 03:00:15 | Weblog
○14「男の引き際」黒井克行、新潮新書、2004

感想:
江夏豊や、本田宗一郎と藤沢武夫、相撲の寺尾など、
主にスポーツ業界の人の引き際を書いてあります。
特に池永氏は野球賭博(黒い霧事件)に巻き込まれ、
選手生命を永久失格として絶たれてしまった人です。
この人の話は、どう考えてもおかしいし、野球の閉鎖的なまた、根深い問題を示しています。
また、江夏豊の生き様もすごいと思いましたが、
やはりこの人自身にもかなり問題があるのでないかなと思います。


△15「トヨタはいかにして最強の社員をつくったか」片山修、2002、祥伝社

感想:
トヨタの人事改革の話ばかりです。あまり面白くありません。
コンピテンシーとは一般的に、先見性、柔軟性、
リーダーシップ、顧客志向性、コンセプト力、
尊厳性、強制力、セルフマネジメント力を挙げられる。
トヨタの場合は、課題創造力、課題遂行力、人材活用術、人望をコンピテンシーにすえている。

また、トヨタのいうプロ人材とは、
ビジョンマネジメント、影響力開発、情報開発、
仮説構築、プレゼンテーションスキル、タイムマネジメント、セルフモチベーションの7つを実行する人のこと。


○16「人と違うことをやれ!」堀紘一、三笠書房、2003

感想:
元BCGの日本社長です。
大前研一と双璧をなしますが、大前氏と違い、この人の主張はある程度信用できるし、
大前氏のようにやたら自慢話をしたがらないし、
大前氏よりも優秀だと思います。

堀さんが信頼されるために心得ているのは
「正直、素直、謙虚」です。
負のサイクルから抜け出すのが上手い人は、
自分が悪いと考える「原因自分説」を取っている人が多い。
とあります。

堀さんの人情家なところに驚き、また、
この人仕事取ってくるの上手いな。と思いました。

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