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東京ヴェルディ戦

2013年03月25日 | Weblog
帰りの飛行機の中で書いてます。昨日はなかなか眠れず、スカパーのオンデマンドで1試合丸々見直しました。

実際に試合中に感じたこと、映像で見て感じたこと、同じ部分もあれば、そうではない部分があり、極端に言えば、試合中"良い"と思ってたけど、映像で見ると"うーん…"って感じるギャップがあった。

ただ、映像の印象より、実際にプレー中で感じた事の方が正しい事が多いので、今回は試合中の目線で書きたい。

ミーティングで、相手はシステムを変えて3-5-2かも?という情報があったので、その対策として、攻守において、選手間でしっかり準備は出来ていた。イメージ的には3-4-3っぽい感じになるだろうという予想もしていたので、試合開始後、ある程度早い段階で対処法は見つける事が出来た。

基本的には下がらず、高い位置でプレスにいくというが熊本の形なので、その辺りは何度か良い形でプレスをかけられたと思う。システム上、どうしても両サイドバックが相手のウイングバックに引っ張られて下がらざるを得ないが、それは想定内だったし、実際にはそれ程気にならなかった。ボランチのタクとコウヘイが非常にアグレッシブで、大きなスペースが出来ていても、運動量で補えるくらいのハードワークをしてくれたので、守備に関しては前半から良かったと思う。

攻撃では、ここ数試合安定してビルドアップが出来るようになり、効果的にボールを運ぶ事が出来た。前半はバックパスの回数が少し多かったのは反省だが、後半に入ってからは積極的に縦パスも入るようになり、より効果的に前に進めるようになった。悪い時程ネガティブなボール回しになりがちなので、出来るだけ前への意識を持ったポゼッションをこれからも心がけたい。

ただ、相手の陣地に入ってからの崩し方に工夫が足りず、脅威になるようなシーンが前半は少なかった。何度かハヤトの仕掛けや、コウヘイの上がりからチャンスを作ったが、最後の1/3の落ち着き、ヒラメキが大きな課題としてまだ残っている。

後半になってからは、背後を狙うシーンが増えて、ビックチャンスを何度か作る事が出来た。ハーフタイムに監督からも指示があり、意図的に背後を狙える状況を作り合う事が出来た。

背後を狙え!と言われて個が単独で狙えるものではない。そこには布石が必要で、例えば、FWがセンターバックを食いつかせるように下がった時に出来る裏のスペースであったり、FWが広がった時に相手のセンターバック間にスペースが出来た時など、選手間でイメージの共有があってはじめて生まれる動きだと思う。ただ単に裏を狙えって言われたから走る…では、相手が待ち構えているところに捕まりに行くようなもので、あまり効果的とは言えない。それなら、その動きによって、相手のセンターバックが少しラインを下げてくれたタイミングで、FWが下りてクサビを受ける、その意味でのランニングだったら意味があるとは思うが…。

要は、選手間の共有が必須であり、それが後半に何度か見られた事は良かった。課題である1/3の崩しにしても、ワンタッチプレーや3人目の動きなど、そういったイメージの共有から生まれるものが多いので、これからTRや試合を重ねながら作り上げていければと思う。

あと、失点後の戦い方だけど、失点するまで良い流れがあって、それを失点したからと言ってイケイケになるのは無謀すぎる。まだ時間もあったし、得点出来る雰囲気もあったので、落ち着いてもう一度しっかりボールを動かして、バランス良く攻める事を、これも共通理解として持たなければ行けない。途中でそれに気づいて落ち着いたが、少しバタつきそうな空気があったので、それは気をつけなければいけない。両サイドバックがどちらも高い位置に行ってしまうとか、ボランチがバランスを崩して前に行ってしまうなど、そういった苦しい流れに自分達自身が持ち込まないで、もう一度やり直すんだ、という冷静な判断が必要になってくる。それは、同点に追いついた時も同じで、もちろん流れも完全に熊本だったし、イケイケになる気持ちはわかるけど、そこでも一つ冷静になることが重要で、アウェイでヴェルディが相手、後半43分で同点、この状況を考えたら、何でもかんでも行くっていうのは得策ではない気がする。それは引き分けOKだという考えはもちろんあるが、それだけではなく、焦るのはホームチームのヴェルディであって、相手が焦ってバランスを崩して攻めてくれればもっとチャンスが生まれるわけで、こちらがバランスを崩すことで、相手にチャンスを与える事は、利にかなっているとは思えない。(実際に同点後危ない場面を招いていたので…)

その辺りの戦い方も、徐々に良くなっているのは感じるので、積み重ねで成長していければと思う。

個人的な部分でいうと、あまり相手の脅威になれなかった。これが全てかな。中盤の構成には参加できても、相手のゴール前で仕事できなかったことは反省点として、もう一つ高い位置でプレー出来るように、次節から心掛けたい。

ヴェルディの森選手にしろ、前節G大阪の加地選手も、やはりJ1で経験のあるサイドバックの格の違いを見せつけられて、ここ2試合は上手く片山と崩すシーンが減っている。加地選手はポジショニングが素晴らしく、1対1も強い。森選手はポジショニングの悪さをスピードとパワーで補えるほどの身体能力があり、2人ともそう簡単にクロスまでいかせてくれない。そのレベルの高い戦いが本当に楽しくて、ここ2試合はそういう駆け引きに興奮できた。その中でどうやれば崩せるのか…よりハイレベルな工夫が出来るように考えてやっていきたい。

最後に、結果的に追いついた事は評価に値すると思うし、チーム力の向上を感じさせる内容、結果であったことは間違いない。自信を持って次に進みたいし、まだまだ伸び代のあるチームに期待感は高まっている。

次節ホームゲームを楽しみにしているし、何としても良い結果をサポーターの皆さんにプレゼントしたいと思う。

試合中はもちろん、ウォーミングアップで選手がグランドに出てきた瞬間から、サポーターの想い、魂を、選手に送り込んで欲しいと願います。

次節富山戦、ウォーミングアップの時から、ぜひ選手に注目してて下さい!

昨日もたくさんのファン・サポーターの皆さんが駆けつけてきてくれたこと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました!!!関東の試合だったこともあり、大宮のファンの方も来てくれてました。本当に嬉しいです。ありがとうございました!!!