本日は晴天なり

誰しも人生「毎日が晴天なり」とは行かないものです。「本日は晴天なり。明日はわからないけどね」という気持ちを込めました。

毒入りリンゴと娘 その3

2008年09月08日 02時19分40秒 | Weblog
「でも、いったい何のために?何のために、お母さまは私にそんなことをしたの?」白雪はリリーに尋ねました。

「そうねえ、あなたのおかあさんはかなり疑い深い心を持った人のようね。だから、なんでと言われても、まともな心を持つ人には理解できないと思うけれど、強いて言えば、娘を使った実験、というところかしらねえ。自分がもらった薬で娘がどうなるか様子を見て、薬の実験をしていたんじゃないかしら」

「まあ、なんてことなんでしょう!!!」

「白雪さん、子供に大人向けの量の劇薬を飲ませたら、それはとっても体に毒なのよ。あなた、もう少しで死ぬところだったわ。それを何年にも渡っていろんな薬を飲まされていたのだから、あなたの体にいろいろ影響が出ても全く不思議じゃあないわ。でも、大丈夫。心配しないで。私が良くなる方法をいろいろ教えてあげるわ。それに、とっても腕のいい治療をしてくれる人も知っているから、そこに行って治療してもらうといいわ。少しずつだけど絶対良くなるわ。そうしたら、今よりもずっと健康になれるから、大丈夫よ」

「リリーさん、どうもありがとう。」

「白雪さん、あなた、今まで十分親孝行してきたわ。本人は知らないながら、母親のための毒味に協力までしたんだもの。本当はあなたの母親のやったことは牢屋に入れられてもおかしくないことだけどね。
もう、いくらなんでも、十分じゃない?あなた、あの母親のことは忘れて、幸せにおなりなさいな。」

「そうね、リリーさん、本当にそうね、私も今本当にそう思うわ。」

白雪は涙をこぼし、心からそう言いました。

(つづく....)

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2 コメント

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Unknown (ひろこ)
2008-09-10 01:51:48
な、なんと。。。!!
早く続きが読みたいよ。。。
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ははは (ちえ蔵)
2008-09-10 18:15:14
は~い、私も今なにをどう書くか思案中なので、しばしお待ちを....
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