本日は晴天なり

誰しも人生「毎日が晴天なり」とは行かないものです。「本日は晴天なり。明日はわからないけどね」という気持ちを込めました。

父語録

2008年02月05日 20時49分03秒 | 家庭内事情
今週の月曜日、胃に影があるので胃カメラの検査をするように言われたという母の付き添いで、病院に行ってきました。

その日は前日から降り積もった雪の影響で道路は大変な状態に。
朝から父を介護センターに預けることになっていたのに、お迎えのバスが来れなくなったとのことで、急遽父も病院に同行することになりました。

待合室で父と待っている間、父は私に話しかけようとするのですが、フガフガ言っていて、よく理解できません。ああ、だんだん認知症が進んで言葉も話しづらくなって来たのかな~、とちょっぴり悲しく思って。

母の検査は思ったより短時間で終わり、食道にも、胃にも異常はないようだ、とのことで一安心。

その後は3人で実家へ。
夕方、3人で夕食を食べていたところ、急に父がしゃんとした顔になり、
はっきりとした口調で、「千枝子、お前は、あっさりした性格で、お父さんはとってもいいと思っているよ。お父さんはお前のことが大好きだよ」
との言葉。

おお、出た出た、またまた神がかり的お言葉。どうもありがとう。
毎回、泣かせるねえ。
認知症になる前は、「大好きだよ」なんて一言も言ったことない父でしたが。

そして、キューバのソンのCDをBGMにかけていたのですが、それに触発されたのか、嬉しそうな顔で突然花笠音頭を高らかに歌いだしました。

キューバの民謡と日本の民謡のコラボです

若い頃、本当は多分歌手になりたかっただろう父。
次の人生では、歌手になれるといいね。あなたの娘は今世で歌手になります

男と女の間には深くて長い川がある

2006年01月20日 17時59分33秒 | 家庭内事情
うちのパートナー殿は今どき流行のカウンセラーの卵であります。

普段は家事も手伝ってくれたり、いい人ではありますが、一番私がムムッ、コイツは、と頭に来るのは、時に妻のワタクシに対しカウンセラーモードが顔を出すことであります。

過去においては、職場のことで悩んでいた頃、不満がつのっていてよく彼にグチを言っていたところ、だんだん疲れて来たのかしまいには「ふーん、キミはそう思うんだ~。」とのたまうようになりました。
これは、カウンセラーの常套手段、「共感なき傾聴」だったか、そんな手法であります。相手の言うことに必ずしも賛成はしていないが、言いたいことは一応理解した、というわけです。

そういうテクニックがあると知っている私にあえてそのテクニックを使用する、そういう態度が私を余計に逆上させます。女はときに話を聞いてもらって、気持ちを分かち合ってもらいたいのだ!「キミの気持ちは分かるよ」となぜ言えないのだ、それが分からなくて何がカウンセラーなのか!と詰め寄るとテキは自分の陣地に立てこもり籠城します。

....とこんな風に、幾度か小競り合いを演じた後、ようやく最近では、二人の間に緊張感が走り始めると、お互いの間にある深くて長い川を睨みつつも尊重するようになって来ているように見えます。まあ、別の言葉で言えば、アキラメとでも申しましょうか。

まあ、それでもやはり、ときにはその川を越えて矢が飛び交うこともあります。
今朝も、私が、「ある人の行動について私はこう思う」というようなことを言っていたところ、「キミは以前も他の人のことで同じようにこだわっていたけど、それはキミ自身に何かこだわってしまう理由があるんだと思う」とエラそうに申しました。それはその通りかも知れないけれど、じゃあ、どうすりゃ良いのだ、どうしても考えてしまうんだから仕方ないじゃないか、こちとらあんたんとこの心理学教の信者じゃない、心理学の分析の範囲内で生きてるわけじゃないんだ、私には私なりの信念があるんだ!... という言葉は途中から飲み込み、テキからしばし距離を取ります。

そのとき、テキの陣地でガラガラガッシャーンという大きな音と共に「あ~!」と言うテキの声。何かを壊したか、倒してしまったようです。それだけなのになぜだか嬉しくなり、「天罰テキメ~ン!」と叫ぶと、テキは悔しそうな顔をしながらも時間切れのため勤めに出かけたのでありました。

そして後に残ったワタクシは、なんとなく憂さを晴らせたような気持ちになったのでした。