にこにこ堂「ちえまる本舗!」

編み編み大好きなハマのおばはん。闘病の日々ですが、明るい気持ちで頑張っています!!負けないぞ!!

倒れた時の事(T_T)

2005-01-27 | 脳幹出血
その日は、朝から物凄い風が吹いていて、空は一面灰色で、ただ不気味な風の吹き荒れる恐ろしい音だけが響き渡っていました。主人とはまだ籍は入っていませんでしたが、いずれはキチンとしようと話し合っていました。気楽な同棲生活です。
たまたま主人も私も仕事が休みで、遅い朝食を摂り、主人はじっと新聞に目を落としていました。時間があれば隅から隅までしっかりと記事を読む人なので、その間は私も自分の好きな事をしたりして過ごすのが日常でした。
しかし、その日は違っていたのです。一見、新聞を読んでいるかのように見えましたが、よく見ると、それは「読んでいる」のではなく、ぼ~っと「見つめているだけ」だったのです。しかも、なんと!置かれていた新聞はさかさまではありませんか・・・(@_@;)一瞬ぞっとしました。
日頃の疲れだろうと、別段気にもとめませんでしたが、今考えると、そのときはすでに具合が悪かったのでしょう。結構喋る人なのに口数も少なく、話しかけてもただ笑っているだけで、声らしきものを聞かなかったように思います。
そして、昼過ぎに突然主人の友人が尋ねてきました。いつも何だかんだゴルフの話などをしながら二人で楽しく会話をする場面なのですが、この時も友人だけが一方的に話し、主人はただニコニコしながら相槌を打っているだけでした。これはさすがの私も気にかかり、嫌な予感がしていたのです。
友人が帰り、主人は大好きなパソコンゲームを始めました。始めると平気で数時間は続けているのに、ものの数分でやめて座布団の上に坐っていました。肩こりが酷いので自分で肩を揉み始めたので、「どれ、揉んであげるよ」と、彼の後ろにまわり、両手を肩にかけた瞬間でした!!
「頭が痛いよ~~~!!!」と、身体から搾り出すような声で呻き出し、前のめりに倒れこんだのです!!
えっ!!頭が痛い?! 見るとその苦しみ方は普通ではなく、のた打ち回り、身体中が震えだして口からは泡のような白いものが流れ出てきました。これは「脳かもしれない!!」と、転げるようにして電話の前に走り、必死で119番通報したのでした。呂律がまわらず、まともに救急隊の質問に答えられず、おまけに両膝もガクガクして自分でも何をしていいのかわかりませんでしたが、とにかく保険証と取り敢えずのお金、携帯だけはやっとのことで用意し、戸締りと火の始末をすませました。(こんな時でも結構しっかりしていたんだと、ちょっと自分を見直したりして・・・)(笑)
救急車を待っている間、なんとか意識が遠のかないようにひたすら主人の身体を(揺さぶらないように)叩き、名前を呼び続けたのです。
「大丈夫だよ!!すぐに救急車が来るから、頑張って!!大丈夫だからね!!」
全身の痙攣が始まり、顔をくしゃくしゃにしながらもぎこちなく「わかったよ」という表情をしてくれたように見えたので、両手を強く握り締めていました。
心の中で「早く来て主人を助けてください!!早く来て!!」と祈り続け、家の外へ出たり入ったりしてなかなか到着しない救急車を待ち続けていました。
この時、人生で一番長い長い時間に思われました。