湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

海岸の砂粒が痛かった!

2022-10-14 15:18:00 | コラム
台風か!って思うほど風が強い日

家人が家にスマホと会社用の携帯を忘れていったと言う。
久しぶりの家電で聞く家人の声

こちらが吹き出すほど
声が違って聞こえた

ナンバーディスプレイに出された電話番号の見覚えない相手に
こちらの対応する声も、よそ行きの声だったかもしれないけど。


普段、あまり行き来のない場所に
忘れ物を届けに行ったものだから
帰り道、『海』に寄り道パターン

しかし、風が強すぎて
砂粒が風に混ざって飛んでくる
その顔や手に当たる砂粒が
痛いのなんのって!!

写真を撮りたし、痛いし
誰もいない砂浜で『いたたたっ』と
何度もつぶやきながら
写真を撮っては車に乗り込み
また、ドアを開いて、『あ、いたたたっ』と言いつつ写真を撮る自分の滑稽さ




あ、そうだった!
思い出した!
私は、知り合った友達の印象が悪かったりしたら、その後、色んな話や出来事で、友達と分かり合えたときに、自分の印象だけで相手に合わしていることを詫びることにしているんだよね。

ちょっとした自分の信条みたいなもの。

それをするようになった小学生時代のことを思い出したんだ!
何故か分からない。


だいたい、人は
外見や人の噂に流されて
自分の目で考えようとしない。

そして、それが違っていても
自分のせいではなく、認めるのさえも拒否するか、スルーを繰り返すもの。

最終的には、
仲良くなれたら、それで良し
良く思わないまま、悪い印象をインプットされたままの場合もある。

『あの時は、誤解していたの、ごめんね』
その一言を伝えたくなる。
私の性癖?(笑)
多分、信条になったのだと思う。

なのに、その反対の結果になってしまった、先日、ここで書いた人とのこと。
一生懸命、友達を構築する時間が充分あったのに
離れることになってしまうことに
どうしても、残念さは残ってしまう。

今日の砂粒の一粒の痛さぐらいのダメージ。


話は遡ります。

昔々、小学校生の頃
大阪府の小さな町に住んでいた時の話です。

小学校に上がると、何かしら矯正的に子供会に入れられて
季節の行事に参加させられる。
遊ぶのは嫌いではないけれど
集団行動は私には苦手が部分があった。

3年生の中学年になると
夏は必ずキャンプファイヤー
男子は薪を運び、女子は食事の支度
おもに、野菜を切ったり。
地域の大人やボランティアのお兄さん、お姉さん達とアレコレ動いていく。

同じ学年の女の子で、一際体の大きな子がいた。
近所のお金持ちの子だった。

いつしか、6年生になったころ
みんなは、その女の子を嫌うようになった。
何故なんだろうと、他の子に聞いたことがある。

『あの子、体が大きいから偉そうやし、いつも、怖い顔してるねん』

そういえば、厳しそうな顔の時や
誰とも喋らない時があるなぁ〜
自然と近寄らなくなってしまったかも、、、、。

6年生は、子供会最後の年で
その夏休みのキャンプファイヤーのとき、その体の大きな子と
たまたま一緒に野菜を運んでいた私

確かにみんなが噂していたけれど
そんなに気にすることでもないしー、、と思いながら。

何度も野菜を運んでいるうちに
その子が沢山話しかけてきた。


『うち、みんなから嫌われているやろう?知ってた?』

『なんや、言っていたけど、そんなことないんやない?』と、ごまかした。

『うちなー、体が大きいから早く生理が来たんやけど、その時になー、
お腹の中がひっくりかえるみたいに痛くなるねん。いつも我慢してたんやゎ』

『そやったん?知らんかったゎ
そんで、痛いの我慢して、しんどい顔になってたんやなぁ〜
みんな、それ知らんし、私も気〜つかへんかったゎ、ごめんなぁ〜』

私の中で理解し、溶けていく感じ。

そして、何事も、裏の事情や出来事があるんだと、生まれて初めて
人の心と言うものを勉強させてもらった出来事だったかもしれない。

自分の事では、
不治の病の兄を持つ身として
車椅子を好奇な目で見る人に対して
私の心情なぞ吐露しても分かりようもないと割り切っていたので
いつの間にか、人もそんなふうに割り切っているのだと思っていたかもしれない。

多分、キャンプファイヤーのときに
打ち明けてくれた女の子は、
割り切れず、悲しくて、私に打ち明けたのだろう

すこしでも、他の友達に流されて
真相を確かめず、女の子を悲しませてる方の人間だったかも知れなかったことに、なんだか悔やんだし、そうした自分も情けなかったし、
けれど、打ち明けてもらったのも嬉しかったし。

そんな出来事があったのを
いまだに覚えているせいか
自分が見たり感じたりするまでは
何事も分からない。
私の信条みたいになってしまった。

中学年、高校を経ても
その都度つどに、
他の噂をしている子達から
よく『何故あんな子といるの?』
と、何度か聞かれたことがあった。

その人を自分なりに知るまでは、、、。

そんな感じかな。


相性も環境も関係し
そこに、星の周りでもあることから
良きにしろ悪きにしろ
絶対どうの〜とか
決してどうの〜なんて言えない。

好感も嫌悪感も
どちらも発生するし
ときには無味無臭になったり(笑)
理解不能、制御不能なんてことは
全くあることだから

自分が決めて
自分が確かめて
自分が掴んだり離したりしていく


それには
少なくとも
今日みたいな、ちいさな砂粒の一粒ほどの痛みの記憶は残るかもね〜なんて。


ただ、それだけ。
そこに繋がっていく、たわいもないお話。




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