湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

ミスチル HIROについて

2018-06-20 22:49:30 | 日記
ほんの昔
1日4時間から5時間
土日が休みっていうだけの理由で
とあるコンビニに勤めたことがある
条件さえ合えば何でもよかった。


膨大な業務量
これがアルバイトの初っぱなから
要求されるのかと
レジに立つことに震えが生じたこともある。


おまけに、迅速丁寧
営業スマイルに正確な金銭やり取り
一度に同時に3人の相手をするような。


どうせ泣きながら仕事をするのなら
コンビニ店員の一番になってやるとさえ思いながら
自分がまともに
いかなる業務も、
いかなる人種の人達にさえ
さばき、喋り、余裕をもっていられるようになったと納得したのは
その店に勤めて3年を過ぎたころだろう。


高校生のアルバイトにはない
それこそ、生活のアドバイスや
保険、サービスの説明まで
店の中に凝縮された特異な1つの世界


それも、世間の先端をいく
まともに業務をこなすには
自分が使い方を知らなければ
お客様の信頼を損ねる始末
機械や世間に流通するものが
どんどん変わっていく中
自分が取得したものは
決して相手の上に立たずして
要望だけを切り取って
指揮っていくようだ


その店をよく訪れるのは
おもに一般に言われる生活弱者であり
貧困者でもあることが多い


そこで世間の底辺ってヤツを少し
私は見たような気がする、


蔑んだりはしない
後ろ指も刺さない
哀れにも思わない


一人のお客様と、レジに立つ店側の人間として応対するだけなのだ



しかし
しかし
その手は油にまみれ
その手はカサカサに皮を剥け
シャツ一枚で
汗の匂いを漂わせて
安いお弁当を
さも大事そうに持ちながら


決して
店の者には
絡みもしてこないし
たんたんと日々の貯えから
その日の必要なものを買っていく


そんな手に出会うと
泣きそうになった


そんな手に
お釣りを渡すとき
ありったけの笑顔をしたくなった


家には待ってる人がいるんだろうか
何を楽しみとして暮らしているんだろうか


たとえ、その人が
その今の生活は
望んでいない結果の果てだとしても
その人を嘲り笑うことはできないと思った


だって懸命に生きているんだもの


反対に
仰々しいブランドの財布を持ち
店の者を下に見て
自分が一番偉いんだぞと
指図して絡んで
一万円札を投げて寄越す人ほど
可哀想な哀れな人だと思ったりした


誰が誰にとって一番か

オンリーワンには
まず自分が
懸命であること
その自分に
勲章をあげるように
愛おしくできること


人を蔑まないでいること
人を頭の上から支持しないこと


できる範囲の場所と
できる範囲の手元にあるもので
ささやかに生きていくというのは
ささやかな幸せを
『幸せ』と思いながら生きていけること


そう私は思うんだ。



人生をフルコースで深く味わうための
幾つかのスパイスが誰にも用意されていて
時には苦かったり
渋く思うこともあるだろう
そして最後のデザートを笑って食べる
君の側に僕は居たい ♪
















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