ペネロペの新しい魅力を見せ付けられた気がした
ボルベール<帰郷>
正直なところ、ペネロペ・クルスといえば、とにかくその美貌と見事なスタイルで男を惑わせる、というイメージが強かった
なので、この作品で母親役を演じ切っていて全く違和感がなかったのはちょっとした驚き
ストーリー自体は、家庭内暴力に老人介護に母子家庭に殺人に死体遺棄に・・・と暗い話題ばかり
ペネロペが出ているスペイン映画、という程度しか知らなかったので、サスペンスタッチな展開と、全体に流れるなんともいえない不思議な雰囲気に途中でちょっととまどったのだが、またそれが魅力でもあり、ずっと引き込まれっぱなしだった
どこが良いのかをうまく説明できないのだけれど、見終わった後は[いい映画だったね]と思わず口に出してしまう
同じ監督の[トーク・トゥ・ハー]も[オール・アバウト・マイ・マザー]もそんな作品だったことを思い出した
何にそんなに惹かれるのだろう
色彩豊な映像や、飾り気のない登場人物、全てを言葉で説明しようとせず、ちょとした間や視線の動きをねっとりを追うカメラ
自分の感情を隠そうとしない登場人物たち
どれもこれも一歩間違えば不快感を誘いかねないことなのに、その微妙なバランスが私にはとても心地よく感じられたのが一番の魅力だったかなぁ、と思う
★おまけ
登場人物はほとんど女性
しかもみんなかなり個性的
私は、イヤだなぁと思いつつも彼女達の心情がなぜか凄く身近に思われ大いに感情移入していた
だからこそ・・・・・この作品って男の人でも楽しめるのかなぁ、という疑問が・・・
あ・・・・そのためのペネロペの谷間・・・・・・?
(DVD)
この映画を萎え映画と感じた私。
私が萎えたのは女性の強さとか死体遺棄とかではなくて、“村社会”とか“血族の結びつき”とか、そういう部分の方です。
法事とかで親族が集まったときのような、居心地の悪さというか、馴染めない感じというか…を受けちゃいました。
“個”として強い女性ってのはイヤじゃないのですが、旦那より自分の実家が大切みたいな描写じゃなかったですかねぇコレ(?)
…ということで、男性の私にはあんまり楽しめない作品でした(男性の一般的意見かどうかは分かりませんよ)。
では、また来させて頂きます。今後ともよろしくお願いいたします。