子育て失敗危険度
あなたは、だいじょうぶ?
はやし浩司
「狂騒する子どもの世界」
狂った親たちの世界をえぐりだしながら、新しい教育観を提言。このままでは本当に日本はだめになる。そういう切実な危機感からこの本を書いた。
第一章……常識からはずれる親たち
第二章……子どもをダメにする親たち
第三章……親バカにならないために
はじめに……
この . . . 本文を読む
うちの子はやればできるはず!
身のほど知らず(失敗危険度★★★★★)
●それを言ったら、おしまい
子どもを信ずるのは大切なことだが、それにも限度がある。その能力のない子どもの親から、「何とかしてほしい」と言われることぐらい、つらいことはない。思わず「遺伝子の問題もありますから」と言いそうになるときもある。が、それを言ったら、おしまい。
●三割削減
最近だと、学習内容が全体で三割程度削減され . . . 本文を読む
昔は子殺しというのも、あったからねえ!
女性の三悪(失敗危険度★★★★)
●人間そのものを狂わす
嫉妬、虚栄心、母性本能を、女性の三悪という。ここで母性本能を悪と決めつけるのは正しくないかもしれないが、性欲や食欲と同じように考えてよい。この本脳があるからこそ、親は子を育てるが、使い方をまちがえると、人間そのものを狂わす。そういう意味で、三悪のひとつに加えた。
(1)まず嫉妬……こういう話は、プ . . . 本文を読む
やめるということは、クビ切りだ!
去り際の美学(失敗危険度★)
●リセット症候群
この世の中、人との出会いは、意外と簡単。その気になれば、それこそ掃いて捨てるほど(失礼!)ある。携帯電話やインターネットの普及が、その背景にある。しかし問題は別れるときだ。別れるときに、その人の真価がためされる。
もっとも今は、その別れ方も電子化している。ちょうどパソコンのスイッチを消すかのように、まったくゼ . . . 本文を読む
あんたさ、英語教育に反対してよ!
おめでたママ(失敗危険度★★★★★)
●「どうやって補充するか」
自分の子どものことがまったくわかっていない親というのは、多い。わかっていないと言っても、それが度を超えている。先日もある母親から電話がかかってきた。受話器をとると、「どうしても相談したいことがある」と言ったので、会うことにした。見知らぬ人だった。で、会うと、こう言った。「今度、学習内容が三割削減 . . . 本文を読む
一緒に抗議に行ってほしい!
過関心は百害のもと(失敗危険度★★★★★)
●問題は母親に
ある朝、一人の母親からいきなり電話がかかってきた。そしてこう言った。いわく、「学校の席替えをするときのこと。先生が、『好きな子どうし並んでいい』と言ったが、(私の子どものように)友だちのいない子どもはどうすればいいのか。そういう子どもに対する配慮が足りない。こういうことは許せない。先生、学校へ一緒に抗議に行 . . . 本文を読む
部屋の中はまるでクモの巣みたい!
砂糖は白い麻薬(失敗危険度★★)
●独特の動き
キレるタイプの子どもは、独特の動作をすることが知られている。動作が鋭敏になり、突発的にカミソリでものを切るようにスパスパとした動きになるのがその一つ。
原因についてはいろいろ言われているが、脳の抑制命令が変調したためにそうなると考えるとわかりやすい。そしてその変調を起こす原因の一つが、白砂糖(精製された砂糖)だ . . . 本文を読む
こんなオレにしたのは、お前だろ!
溺愛ママ(失敗危険度★★)
●子どもを溺愛する母親
親が子どもを溺愛する背景には、親側の情緒的未熟性や精神的な欠陥がある。つまりそうした未熟性や欠陥を代償的に補うために親は子どもを溺愛するようになる。つまり子どもを溺愛す親というのは、どこかに心の問題をもった人とみてよい。が、親にはそれがわからない。わからないばかりか、溺愛を親の深い愛と誤解する。だから人前で平 . . . 本文を読む
パンツのウンチで恥をかかせるとは!
結婚するというのは冗談です(失敗危険度★★)
●やがて大騒動になるとは!
乱暴な子どもというのは、いる。「こんにちは」と言いながら、足でこちらを蹴飛ばしてくる。「さようなら」と言いながら、また蹴飛ばしてくる。丸井さん(年中女児)もそうだった。そこである日、丸井さんが私をいつものように蹴飛ばしてきたので、すかさずこう言った。「丸井さん、ぼくは君がおとなになって . . . 本文を読む
どうして生徒なんか紹介するのよ!
すべて計算づく(失敗危険度★★)
●母親族たち
母親たちを総称して、「母親族」という。決してバカにしているのでも、また差別しているのでもない。一人ひとりの母親をみていると、どの母親もすべて違う。しかし全体としてみると、その母親にはどこか共通点があるのがわかる。そういう母親像を最大公約数的にまとめて、「母親族」という。それはちょうど、若者たちをみて、「若者族」、 . . . 本文を読む
費用もかえって安いのじゃないかしら?
七五三の祝いを式場で?(失敗危険度★★★)
●費用は一人二万円
テレビを見ていたら、こんなシーンが飛び込んできた。何でも今では、子どもの七五三の祝いを、ホテルかどこかの式場でする親がいるという。見ると、結婚式の花嫁衣裳のような豪華な着物を着た女の子(六歳ぐらい)が、中央にすわり、これまた結婚式場のように、列席者がその前に並んでいた。費用は一人二万円くらいだ . . . 本文を読む
あなたのご主人は、どちらの大学ですか?
学歴に興奮する親たち(失敗危険度★★★★)
●おもしろい習性(失礼!)
親というのは、自分で自分の子どもをバカと呼ぶのは平気だが、しかし他人に言われるのを許さない。それはそうだが、それと同じように、自分の子どもが評価される場に落とされると、独特の心理状態になる。動物的な嫉妬心や闘争心が刺激されるらしい。
その一つ、親、とくに母親は、学歴の話になると、興 . . . 本文を読む
A中学では、うちの子は不幸になります!
占いにこる親たち(失敗危険度★★★★)
●かわいそうな人たち
占いや運勢にこる人というのは、自分で考えることのできない、かわいそうな人とみてよい。一見、人間は知的な生き物に見えるが、イヌやサルと、それほど違わない。「思考」ということになると、「思考していない人」のほうが、「思考している人」より、はるかに多い。
だいたいにおいて、他人の運命が読み取れるよ . . . 本文を読む
ああ、運動をつづけてよかった
ふつうこそ最善(失敗危険度★★★)
●なくしてから気づく
ふつうであることにはすばらしい価値が隠されている。賢明な人はその価値をなくす前に気づき、そうでない人はそれをなくしてはじめて気づく。健康しかり、家族しかり、そして子どものよさもまたしかり。
私は三人の息子のうち、二人をあやうく海でなくしかけたことがある。とくに二男が助かったのは奇跡中の奇跡。そういうこと . . . 本文を読む
あんたの教え方ヘタだって、ママが言っていたよ!
先生の悪口は言わない(失敗危険度★★★)
●良好な人間関係が基本
教育もつきつめれば人間関係。それで決まる。教師と生徒との良好な人間関係が、よい教育の基本。この基本なくして、よい教育は望めない。そこで大原則。「子どもの前では、先生の悪口は言わない」。先生を批判したり、あるいは子どもが先生の悪口を言ったときも、それに相槌(づち)を打ってはいけない。 . . . 本文を読む