やる、やらないも能力のうち
馬に水を飲ますことはできない(失敗危険度★★)
●無理に水を飲ますことはできない
イギリスの格言に、『馬を水場へ連れて行くことはできても、水を飲ますことはできない』というのがある。要するに最終的に子どもが勉強するかしないかは、子どもの問題であって、親の問題ではないということ。いわんや教師の問題でもない。大脳生理学の分野でも、つぎのように説明されている。
●動機づけ . . . 本文を読む
ほら、英語教室、ほら、算数教室!
知識と「考えること(思考)」は別(失敗危険度★★)
●知識と思考は別
たいていの親は、知識と思考を混同している。「よく知っている」ことを、「頭のよい子」イコール、「よくできる子」と考える。しかしこれは誤解。まったくの誤解。たとえば幼稚園児でも、掛け算の九九をペラペラと言う子どもがいる。しかしそういう子どもを、「頭のよい子」とは言わない。「算数がよくできる子」と . . . 本文を読む
あなたはダメな子ネー!
いつも前向きの暗示を(失敗危険度★★★★★)
●前向きの暗示を!
「あなたはどんどんよくなる」「あなたはさらにすばらしい子になる」という、前向きの暗示が、子どもを伸ばす。また前向きに伸びている子どもは、ものごとに積極的で攻撃的。何か新しいことを提案したりすると、「やる」「やりたい」とか言って、くいついてくる。これは家庭教育の常識だが、しかし問題は、子どもにというより、親 . . . 本文を読む
友を選ぶか、親を選ぶか?
友を責めるな(失敗危険度★★★)
●行為を責める
あなたの子どもが、あなたからみて好ましくない友だちとつきあい始めたときの鉄則がこれ。「友を責めるな、行為を責めよ」。イギリスの格言だが、たとえばどこかでタバコを吸ったとする。そういうときは、タバコは体に悪いとか、タバコを吸うことは悪いことだと言っても、決して相手の子どもを責めてはいけない。名前を出すのもいけない。この段 . . . 本文を読む
どうしてうちの子を泣かすのですかア!
子育ては子離れ(失敗危険度★★★★★)
●そのうちメソメソと……
子育てを考えたら、その一方で同時に、子離れを考える。「育ててやろう」と考えたら、その一方で同時に、「どうやって手を抜くか」を考える。そのバランスよさが子どもを自立させる。こんなことがあった。
帰りのしたくの時間になっても、D君(年中児)はそのまま立っているだけ。机の上のものをしまうように . . . 本文を読む
育児から解放されたい!
子どもは甘えるもの(失敗危険度★★★★)
●自然な「甘え」
スキンシップの重要性は言うまでもない。そのスキンシップと同じレベルで考えてよいのが、「甘える」という行為である。一般論として、濃密な親子関係の中で、親の愛情をたっぷりと受けた子どもほど、甘え方が自然である。「自然」という言い方も変だが、要するに、子どもらしい柔和な表情で、人に甘える。甘えることができる。心を開い . . . 本文を読む
核兵器か何かで世界の人口が半分になればいい
自己中心ママ(失敗危険度★★★)
●もともとはわがままな性格
自己中心性の強い母親は、「私が正しい」と信ずるあまり、何でも子どものことを決めてしまう。もともとはわがままな性格のもち主で、自分の思いどおりにならないと気がすまない。
このタイプの母親は、思い込みであるにせよ何であるにせよ、自分の考えを一方的に子どもに押しつけようとする。本屋へ行っても、 . . . 本文を読む
考えるだけムダ?
思考と情報を混同する日本の教育(失敗危険度★★)
●何も考えていない
思考と情報の加工は、まったく別のもの。たとえばこんな会話。A「今度の休みにはどこかへ行くの?」、B「そうだな。伊豆へでも行こうか」、A「伊豆なら、下田まで足をのばしたら」、B「それはいい……」と。
このAとBは、一見考えているように見えるが、その実、何も考えていない。脳の表層部分に蓄えられた情報を、その . . . 本文を読む
娘は地元の大学でないと困ります!
設計図タイプの親(失敗危険度★★★★)
●将来は医師か弁護士に
親が自分の子どもに夢や希望を託すのは、悪いことではない。それがあるから親は子どもを育てる。子育てもまた楽しい。しかしそれが過剰になったとき、過剰期待となる。が、さらにそれが進んで、中には、あらかじめ設計図を用意し、その設計図に子どもをあてはめようとする親がいる。「やさしくて思いやりのある、スポーツ . . . 本文を読む
うちの子はどうして勉強しないのかしら?
母親が一番保守的?(失敗危険度★★)
●ワーク選びの基準
本来、地位や名誉、肩書きとは無縁のはずの、いわゆるステイ・アト・ホーム・ワイフ(専業主婦)が、一番保守的というのは、実に皮肉なことだ。この母親たちが、もっとも肩書きや地位にこだわる。子供向けの同じワークブックでも、四色刷りの豪華なカバーで、「○○大学××教授監修」と書かれたものほど、よく売れる。中 . . . 本文を読む
あんたの教え方ヘタだって、ママが言っていたよ!
先生の悪口は言わない(失敗危険度★★★)
●良好な人間関係が基本
教育もつきつめれば人間関係。それで決まる。教師と生徒との良好な人間関係が、よい教育の基本。この基本なくして、よい教育は望めない。そこで大原則。「子どもの前では、先生の悪口は言わない」。先生を批判したり、あるいは子どもが先生の悪口を言ったときも、それに相槌(づち)を打ってはいけない . . . 本文を読む
ああ、運動をつづけてよかった
ふつうこそ最善(失敗危険度★★★)
●なくしてから気づく
ふつうであることにはすばらしい価値が隠されている。賢明な人はその価値をなくす前に気づき、そうでない人はそれをなくしてはじめて気づく。健康しかり、家族しかり、そして子どものよさもまたしかり。
私は三人の息子のうち、二人をあやうく海でなくしかけたことがある。とくに二男が助かったのは奇跡中の奇跡。そういうことが . . . 本文を読む
立派な社会人になれ!
いい学校から、いい家庭へ(失敗危険度★★★★)
●いい家庭を!
「いい学校」を口にする親はいても、「いい家庭」を口にする親は少ない。「いい学校」を誇る親はいても、「いい家庭」を誇る親は少ない。日本人は伝統的に、仕事第一主義。学歴第一主義。もっと言えば出世第一主義。しかしその陰で犠牲にしているものも多い。その一つが、「家庭」であり「家族」。そのよい例が、単身赴任。私が学生 . . . 本文を読む
近所に人に息子の制服をみられたくナ~イ!
見え、メンツ、世間体(失敗危険度★★★★★)
●家庭教育の元凶
見え、メンツ、それに世間体。どれも同じようなものだが、この三つが家庭教育をゆがめる。裏を返せば、この三つから解放されたら、家庭教育にまつわるほとんどの悩みは解消する。
まず①見え。「このH市では出身高校で人物は評価されます」と、断言した母親がいた。「だからどうしてもうちの子はA高校に入って . . . 本文を読む
ただのやさしい、お人よしのおばあちゃん?
子どもに与えるお金は、一〇〇倍せよ(失敗危険度★★★★)
●年長から小学二、三年にできる金銭感覚
子どもの金銭感覚は、年長から小学二、三年にかけて完成する。この時期できる金銭感覚は、おとなのそれとほぼ同じとみてよい。が、それだけではない。子どもはお金で自分の欲望を満足させる、その満足のさせ方まで覚えてしまう。これがこわい。
●一〇〇倍論
そこでこの時 . . . 本文を読む