ブリキ屋

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日本人の民度は本当に高い?

2023年09月18日 | 政治

明治5(1872)年の政府議事録の文言に民度という言葉が記載されている、といわれており、古くから使われている経済や貧富の度合いを示す言葉と解釈されています。

➀教育水準(大学進学率、生涯教育の水準)
若年層の80%近くが高等教育段階に進んでおり、これはOECD諸国の中でもトップクラスのレベル。ところが「大学進学率」を見ると、次のようになります(OECD)

◆主要国大学進学率◆
2010年           2021年     
1.オーストラリア……96%     1.ギリシャ
2.アイスランド……93%      2.トルコ
3.ポルトガル……89%       3.マカオ
4.ポーランド……84%       4.韓国
5.ニュージーランド…80%         5.オーストラリア
9.米国……74%          7.シンガポール
10.韓国……71%        9.スペイン
16.イギリス……63%       15.ロシア
21.スペイン……52%       19.米国
22.日本……51%       30.日本

社会人が大学などで学ぶ「生涯教育率」
30歳以上の成人の通学率
2021年
1位.フィンランド…8.27%、     
3位.イギリス(7.67%)   
6位.スペイン(5.69%)    
18位.日本(1.60%)先進国中最下位。

②貧困(貧困率、最低賃金、平均給与など)
日本の貧富の格差は拡大し続けていると言われています。新型コロナによって、その格差はさらに拡大する可能性が高いと言われています。
※元々は優等生だった日本。世界が貧困化する中まだマシな方?
2010年              2020年
1.南アフリカ 26.6%     1.ブルガリア
2.コスタリカ 20.4%     2.ルーマニア
3.ブラジル…  20.0%     3.アルゼンチン
4.イスラエル 17.9%     4.クロアチア
6.米国……........17.8%     5.米国
7.韓国…........…17.4%      13.イギリス
15.日本……  15.7%      20.韓国
(出所:OECD)             32.日本

③治安(犯罪発生率、社会的安全性、セキュリティ、平和度など)
日本の治安がいいことはどうやら間違いなさそうですが、犯罪全体ではスペインに負けていることを考えると、パンデミックを引き起こしてしまったスペインに対して、民度が低いというのは失礼に当たります。

「殺人発生率」(10万人当たり)
2017年            2021年  
シンガポール(0.19件)   1位ジャマイカ(52.13件)
香港(0.33件)     13位コロンビア(27.48件)
168位日本……0.24件        40位米国 ( 6.81件)
            137位韓国( 0.52件)
            139位中国( 0.50件)
            152位日本(0.23件)

◆世界平和度指数ランキング◆
『エコノミスト』誌が各国の平和度を相対的に指数化したものです
2017年         2022年
1.アイスランド   1.アイスランド     
2.ニュージーランド 2.ニュージーランド
3.ポルトガル    3.アイルランド
4.オーストリア   4.デンマーク
5.デンマーク    5.オーストリア
6.カナダ      6.ポルトガル
7.シンガポール   7.スロベニア
8.チェコ      8.チェコ
9.日本       9.シンガポール
10.アイルランド   10.日本
(出所:『The Economist』)

④雇用環境(失業率、パワハラ発生率など)
日本では休業者を失業率に含めないために低くなっており、休業者を全部失業者とすれば11%程度になります。

◆失業率ランキング◆
2021年
1.南アフリカ・・28.77%
106.米国・・・・  5.35%
168.日本・・・・  2.80%
ただ何時でも簡単に首を切れる非正規と言う雇用と正規雇用を同等に扱うのはおかしいですね。安心して務められる環境か否かでモチベーションも全く
異なって当然でしょうから。まして95%ピンハネする企業がのさばる日本。

◆最低賃金ランキング◆
2017年($時給、以下同)2020年      
1.オーストラリア…12.1$ 1.ルクセンブルク・・13.79ドル    
2.ルクセンブルク…11.8$ 2.オーストラリア・・13.53ドル
3.フランス……11.5$    4.フランス・・・・・11.59ドル
4.ドイツ……10.9$     6.イギリス・・・・・11.01ドル
5.オランダ ベルギ-10.4$    9.ドイツ・・・・・・10.67ドル
11.日本……8.1$    11.日本・・・・・・・  8.43ドル 
(出所:OECD)     14.韓国・・・・・・・  7.27ドル
            15.米国・・・・・・・  7.25ドル

意外と驚きだったのは米国の最低賃金が日本・韓国以下だった事。
まあ日本は国民が暴動起こす位税金が高いから無理ないのかしら。
だから物価の高い米国ではスラム街が存在するのかしら?

「年収ランキング」
2000年        2020年
  1位 ルクセンブルグ 1位 米国
  3位 米国      3位 ルクセンブルグ
  9位 ドイツ                  9位 オーストラリア
10位 オーストラリア  11位ドイツ
12位 イギリス     14位イギリス
15位 フランス             17位 フランス 
17位 日本       19位 韓国
18位 スペイン     22位 日本
23位 韓国                    23位  スペイン 

要は米国と韓国の富裕層が増々肥えただけという結果かしら..(-_-;)
他の先進国に民度がどうこうと言えるレベルではありません。

⑤道徳観(道徳観、セクハラ発生率、秩序への認識度合い)
「この5年間に、職場の上司や同僚から、いじめや身体的・精神的な攻撃といったハラスメント(いやがらせ)を受けたことがあるか」というアンケートです。
ただ昨今ではジャニーズ問題で見られたように「皆知っていたのに知らんぷり」がバレて日本のセクハラとメディアの信用は大きく影響を受けたと思います。

◆パワハラ・国際ランキング◆
1.インド……32.3%
2.オーストラリア……31.9%
3.ニュージーランド……29.6%
4.日本……25.3%
5.フランス……24.2%
6.ベルギー……19.1%
7.アイスランド……18.3%
8.フィンランド……18.0%
9.アメリカ……17.3%
10.デンマーク……17.2%
(出所:ISSP  Work Orientation Ⅳ、2015年

ちなみに日本の女性へのパワハラは36.7%で世界第3位と高いです。

⑥腐敗度(汚職や賄賂の社会的認知度)
政治家や政府、公務員などの公的分野での腐敗度を示したデータ。

◆腐敗認識指数◆
健全な順位
2022年
1位デンマーク
2位フィンランド
3位ニュージーランド
9位ドイツ
12位香港
13位オーストラリア
18位日本イギリス
24位アメリカ
31位韓国
65位中国
「TI(Transparency International)」

大きな動きは無いのですが..中国が大分順位を上げました。
経済の成長と共に様々な学習をされたと思います。良い事も悪い事も。
日本の18位はメディアと同じく不味い事は発信しませんから..
でも最近BBC等で大きく取り上げられましたから2023年は要注意。

⑦衛生観念(健康な国かどうか、平均寿命など)

◆「2019 Healthiest Countory Index(健康な国ランキング)」◆
(出所:ブルームバーグ)

日本がトップレベルの長寿国であることはよく知られていますが、長寿と健康とはまた別ものです。先進国が全て導入している安楽死もこの国のレベルの低い政治家は手を出さないでしょう。自分達の儲け事以外で火中の栗を拾うような事は期待できないのです。

⑧報道の自由度2022年

以上①~⑧項目中満足なのは治安くらい。
むしろ必要なのは政治に対する関心の1項目。
「素人は政治に口を出すな」
「団らんの場で政治を語るな」
為政者が自分たちの都合のために作ったルールです。

スタジオジブリの宮崎駿監督はじめ政治に積極的に物申す有名人もやっと増えてきました。
そろそろ民度の点からも政治に関して話しあう事も大切です。
でないとネ〇ウヨさんの様に罵声と「エビデンスは?」しか言えず討論に参加できなくなりますよ!



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