先月半ばに見に行った舞台『マジすか学園 ~京都・血風修学旅行~』の内容を反芻している時に
ふと思い浮かんだネタを漫画にしてみたよ。最初は一枚絵位に留めるつもりだったのだけど描いてる
うちに一枚じゃとても伝えきれないと思い直し、かさ増しをした結果最終的に5ページになってしまった。
労力も増えたのだけど描いている途中に恥ずかしくなるような漫画なんて何年も描いていなかったので
面倒くささよりも楽しさが大分上回った感じがするなあ。自分の絵柄を保ったまま似せるのは基本的に
難しく絵柄も安定してないのでコマごとにかなりバラつきがあるけど「あ~まぁこんな表情するよね」って
思われる事を念頭に置いて描いたから少なくともどっちも顔が同じに見えるなんて事はない・・・はず。
一応漫画を貼り終わった後に簡単な補足と舞台の雑感(今更)を書くけどマジすか本編と舞台を見てないと
かなり解りづらい上に見ようによっては百合とも取れるのでネタバレが嫌だったりそういうのが苦手な人は
注意してください。
ほんでは以下本編
舞台本編でおたべがゲキカラは負の感情があふれてどうしようも無い時に笑っているから笑顔が怒っていたり
泣いている様に様に見えると言ってたけど、修学旅行終わってお互いダチと認識するようになったらゲキカラも
楽しい時に笑顔を見せるようになっただろうなぁ・・・なんて思ったのが漫画を描こうと思ったきっかけでした。
爪を噛む癖もギターが好きなのも母親との思い出があるからこそだけど、一方でギターを弾く爪にする為にかなり
エグい虐待を受けていたシーンもあったので、おたべがゲキカラの爪切りをするって切り口の漫画にしたのだけど
何だか絵面がシュールになってしまったのでちょっと失敗しちゃったかも。だけど母親は好きだけど母親らしい事を
して貰えなかったゲキカラに対して温情を持って接するおたべという図式は描けたのでそこに関しては満足かな?
ゲキカラの笑顔の大元は幼少時に母親の機嫌を取る為に無理して笑っていたから作り物っぽく見えたり笑顔に見えな
たりしなかったけど今なら楽しい時にちゃんと笑顔なるし笑ってる様にも見えるよねってのをを描きたかったのです。
ゲキカラは初代マジすかでは能面か笑顔かの表情二つしかなく常人離れした身体能力に子供の精神構造という殆ど
サイコキラーなキャラだったのに2ではロクにバックボーンを語られる事も無く突然仲間意識が強くなったりダチの
為にキレる等『無駄な喧嘩をするなと約束した』という本編での説明じゃあ違和感ある位に人間味のある表情をする
ようになっていたので元々少し違和感はあったんですよ。2の脚本は笑っちゃう位に酷いからその辺もどうせ適当に
やったんだろうなと勝手に自己完結してたんだけども、舞台ではゲキカラのバックボーンとサイコキラーの下地に
なったトラウマの克服そしてダチを強く意識する様になった心情の変化なんぞを上手い具合に補完してくれていて
(公式では特に時系列は明記されて無いけど)キャラに大分深みが出たように思う。2でなんの説明も無しに部長に
なっていたおたべが何故皆から信頼されたという謎も、初めてゲキカラの内面と向き合って対話したからだろうなと
一応納得もできたし舞台マジすかはスピンオフとしては至極真っ当で好き。というか正直本編よりも面白かったよ。
好きだから悪い言い方はしたか無いけど2が酷いのは脚本の支離滅裂さとスベりまくってたメタジョークとそして
その脚本の為に記号的にキャラを動かしたせいで初代でやった事まで台無しにした所にあるのでとても良い保管を
してくれたなぁと思いました。ゲキカラが子連れのブラックに対して見せた意味深な笑みも本編だと少し違和感が
あったけど母親とのトラウマと向き合った結果ああいう顔も出来るようになったと考えて見ると中々感慨深いなぁ。
2の数少ない良い所であったネズミとセンターの友情もこういう根っこになる部分をちゃんと描いてればもっと
良かったのに・・・そう思うと2は色々な意味で惜しい。酷い部分を笑いながら見てたから文句は言わんけどさw
おたべとゲキカラの補完だけでも満足の舞台だったけど田野ちゃんの熱演が光ったガッツとか舞台だけで終わらすには
勿体無いと感じるキャラもいて既存の人気キャラに頼りきらない所も好印象。本編もちょっと見習って欲しいですね。
舞台だからアクションシーンが誤魔化しがきがず滅茶苦茶ショボく見えたり、そんなアクションをしながら歌ったり
するせいで悲惨な事になって所々苦笑してしまったけども本筋が面白かったおかげで駄目な部分もご愛嬌として見れて
非常に満足度高かったです。演出そのものは稚拙だったけど乱闘しながら既存の曲を歌うのはミュージカルだからこそ
出来る演出で解っていても燃えてしまった。ドラマだといきなり歌い始めるとなんだこりゃとしかならないのでここは
ミュージカルの強みだなぁ。アクションシーンじゃあ無いけどゲキカラの『命の意味』独唱は歌そのものに対しても
違った印象を持てて面白かったしギャグ調で描かれたボテとサンカクの深夜の逢引シーン(何気に公式百合は初)で
お約束的に『おしべとめしべと夜の蝶々』流したりと遊び心も感じられて終わってみたらミュージカルにしといて
良かったねと思えたのでした。
モンパチの小さな恋のうたじゃんのパクリじゃんコレと言われて笑ってしまって以来半ば自分の中でネタ曲と化していた
『前しか向かねぇ』も舞台でゲキカラとおたべが肩組んで歌う様を見て真っ当に聞く事が出来るようになったのもでかい。
まあ・・・それでも尚サビの後半を聞くと小さな恋のうたのメロディーとごちゃになってしまうんだけども・・・w
ともかく面白かったので来年アタマにやるであろうマジすか5放送に合わせてまた舞台やって欲しいな。