世界各国女傑列伝―全独立国から代表的な女性を一人ずつ紹介

2014年02月24日 | 本 - 世界の歴史
世界各国女傑列伝―全独立国から代表的な女性を一人ずつ紹介
山田 昌弘
社会評論社


この本、おもしろいです。ぼくは人物事典が好きで、ときどき気が向いたときに気が向いたページを開いて読むんですが、これは世界の女性だけを集めた人物事典なんです。

例えば、こんな女性が紹介されています。


アニー・オークリー(本書74ページ)
アメリカ西部開拓時代の射撃の名手。別名フィービー・アンともいうそうです。トランプのハートの6を空中に投げ、落下するまでにハートのマークをすべて撃ち抜くことができたといいます。謙虚で親切な人柄の女性だったそうです。


アルヴィルダ(本書170ページ)
北欧の美しい女性バイキングです。男装し、少女たちを率いて戦いに乗り出したところ、ちょうどリーダーを失っていた海賊団の首領におさまり、暴れまわったそうです。彼女はかつて、ある男性にプロポーズされたことがあったのですが、奇しくもその男性が率いる船団に制圧されます。以後、男装をやめて彼の妻になったそうです。


エカテリナ・テオドロイウ(本書179ページ)
ルーマニアのジャンヌ・ダルクと呼ばれる女性。第一次世界大戦のときに活躍しました。はじめは兵士たちの看護にあたっていましたが、ルーマニア女性としてはじめて祖国のために武器をとりました。少尉として部隊を率いて戦い、23歳の若さで戦死しました。


リディア・トリヴァク(本書205ページ)
第二次世界大戦のソ連の飛行士です。激戦地のスターリングラードで華々しく活躍しました。敵機からは「気をつけろ、トリヴァクだ」と言って恐れられました。「スターリングラードの白バラ」の異名をとったそうです。伝説では彼女の機体には白バラが描かれていたとされますが、実際にはニックネームの「リリー」にちなんでユリの花が描かれていたそうです。

などなど…


じつに194人の女性が載っています。

王妃、姫、海賊、女性ガンマン、救国の英雄(というか女傑)など、さまざまな女性がいます。

女性に特化した人名事典です。小説の題材にもなりそうな人物がたくさんいます。

歴史に興味のある方、女性の活躍に興味のある方は、ぜひ。