ウコギ科のヤツデです。
関東地方以西の本州、四国、九州に分布する常緑低木、日陰でも育つので、海岸近くの林の中で見られます。
高さは1メートルから2メートル、幹の先にかたまって葉がつきます。
葉は、20センチから30センチの大型で、長い葉柄がつきます。
葉は円形に広がり、7~9枚にさけ、天狗の団扇になります。
今の時期は、幹の先に花枝が枝分かれして花がさいています。
小さな花が集まって球状にさきます。
一つの花を見ると枝先から花柄がのび、白い花びらが5枚開いてそり返ります、オシベは5本あります。
中心にはメシベの未熟な子房があります。
オシベが花粉を放出して役目を終えて落ちた後、メシベが成熟して子房の先が5本に分かれて受粉します。
「キキョウ」の仲間と同じで、自家受粉を避けているのです。
受粉した花は緑色から黒色になると熟すので、鳥に食べられて遠くに運ばれて芽を出します。