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なっちゃん農園たより

ネコじいじが、都会に住む農園主のなっちゃんに、農園たよりと館山の花だよりを送ります。
お花好きな方もコメントどうぞ。

お台所の必需品

2022年09月26日 09時36分02秒 | 日記

 正三角形を置き、頂点から底辺の真ん中に向かって切ると、30度、60度、90度の三角形ができます。

 学生の時に使った「三角定規」の形です。

 なぜこんなことを書きだすかと言うと、30度の角度が刃物の角度に見えたからです。

 鉋(かんな)や鏨(のみ)の角度が30度前後で木の硬さによって調整するそうです。

 出刃包丁も、骨を切ったりする柄側が30度くらいかと思います。

 一番うすい刃物は剃刀(かみそり)と思いますが、15度前後で三角定規の半分です。

 つまり刃物は、三角定規の30度から半分の15度の間にあるわけです。

 使い道によって少し調整すればよいのです。

 また、角度を正確に測るのに「Sin」があります。

 刃の厚さを刃先から鎬(しのぎ)までの長さで割り、Sinに代入します。

 刃先から鎬線を1とすると、厚さ側が1:0.5で30度になります、三角定規の角度です。

 0.4で24度、0.35で21度、0.3で18度、0.25だと15度です。

 Sinは少し難しいですが、三角定規の角度と辺の長さから想像してください。

 Tanでは裏刃側での長さがわかりませんので使えません。

 角度はあくまで目安です。知識として知っておいた方が良いかなと思ったわけで、角度を測りながら研いでいるわけではありません。

 鉋や出刃包丁の片刃で「鎬造り」の場合の話です。両刃は次回にします。

つづく

 


お台所の必需品

2022年09月14日 09時41分13秒 | 日記

久しぶりのお台所の必需品です。

 ネットを見ていたら妙なことが書いてありました、このブログをお読みの方は大丈夫と思いますが一応書いておきます。

 「妙な」という内容は、刃物の刃先は目に見えないくらいの「のこぎりの刃状」で、これが欠け落ちて真っ平らになってしまうと切れ味が落ちる、と言うものでした。

 ご丁寧に、金属を削ったような、鋸の刃のような「使用前の写真」と、「真っ平らな使用後」の写真が添えてありました。

 以前、私が書いたように、包丁が切れなくなるというのは「刃がつぶれてしまう」または「刃が欠けてしまう」から切れなくなるのはお分かりでしょう。

 これは太陽の光を刃に当てて、反射を見れば一目瞭然、太陽は台所の照明より格段に明るいので老眼でも見えてしまいます。

 最初から鋸のような刃だったら、お刺身の切り口につやなど出ません。

 また、鋸刃が良いのだったら仕上げ砥石なんて要りませんし、刃が欠けると鋸になるので切れが良くなる?そんなことは無いでしょう。

 いつも妹宅から包丁研ぎの依頼が来ます、今回は2本持ってきました、どちらも使い込んで細かく刃こぼれしていました。久しぶりに「荒砥石」の出番がありました。

 「使い込んだら平らになる包丁」見てみたいものです。

 

 もう一つは、砥石は砥汁を出して使うなどと、ネットでもっともらしいことを書いています。

 天然砥石ならあり得ますが、天然砥石を使っている人がこれを読んでいる訳がありません。

 丁度、家の包丁につぶれが出て、切れなそうだったので研いだところです。

 中仕上げから仕上げを掛けたところです。茶色が6000番、黄白色が8000番です。

 仕上げ砥石は、使うとき水をかけるだけなので、漬け置きはしません。

 角度を少し変えてみましたが分かるでしょうか、右下から斜め45度で前後に研いで、裏刃の返りを軽く引いて終わりです。片刃の包丁です。

 特に下側の仕上げ砥石は黒い線がわかると思います。これは黒い砥汁?な訳はありませんよね。

 刃についた6000番のざらつきを8000番が削った包丁の金属粉なのです。

 刃が往復する間に平らになってゆくので、黒い線はだんだん出なくなります。

 黒いものは刃の方にもついていて、水を流しながら手で拭うと指紋に入ってしまうくらい細かい金属の粉です。

 これは人工砥石ですが、天然砥石でも砥汁が有ると、刃が浮いて石の本体にあたらなくなるので上手く研削できません。

 そもそも削れてしまうような砥石は、石が削れて凹むので、刃先が丸くなってしまいます。

 また、平らな砥石から粒が落ちて石の上にのっていると、刃面に傷が残ってしまいます。

 ですので数回擦って黒くなると砥石を洗います、砥石を交換するときは水を変えます。

 荒砥から仕上砥に替える際に粗い粒が残ると、その傷を消すのに砥石の順番を戻さなければいけないからです。

 それから、番手の高い砥石は研いでいると匂いが出てきます、刃の錆を防ぐ弱アルカリ成分だそうです。

 「研ぎ」には、少しだけコツが必要です。

 石の全面を使って常に平らにしておく、使った後は同じ番数か近い番数で擦り合わせて修正します。

 石の真ん中だけ使うと、両端を削って捨てなければならないので修正に時間が掛かるし、高い石がもったいないです。

 「コツ」には理由があるのです。

 わからないことは他人に聞けばよいのです、ただし聞く相手は良く考えて選んでください。

 


お台所の必需品

2022年05月08日 10時43分29秒 | 日記

お台所の必需品 続編

 前にご紹介した「キング 鎌砥石 K-35」を購入してしばらく使ってみました。

 粒度は#800、中仕上げ用となっています。

○ 鎌を研いでみました。

 庭と玄関前に芝が植えてあります、今の季節は雑草が出てきてすぐに花がさきます。

 雑草を1本づつ抜いているのですが、雑草の花がさく方が早いです、カラスノエンドウなどは気が付くと種ができています。

 そこで芝より高くのびた花穂を鎌で刈るのです。

 使った後の鎌の刃は、太陽の光を反射させてみると鋭角が摩耗して丸くなっているのが解ります。

 いつもは荒砥(#400)で刃を鋭角にして中砥(#1000)、仕上砥(#3000)で顔が映るくらいにしています。

 荒砥の替わりに鎌砥石を使ってみました、「中仕上げ」の割には良く削れます。でも、荒砥ほど砥石傷は深くありません。

 中砥とは#800と#1000の差しかありませんが砥石傷は全く違います。

 私の研ぎ方で#800は、細かい荒砥と感じました。今までの荒砥より#1000へのつなぎが楽です。

 #800の砥石傷は#1000で直ぐに消えました。今まで傷を消すのにかなりの時間を要していましたが簡単に終わりました。

○ 庖丁を研いでみました。

 自宅のものと妹宅の2本です。妹宅のものはかなり使ってあり、太陽に反射させるとかなりの摩耗がありました。

 自宅のものは力を抜いて、軽く摩耗を取って仕上げましたが返りが出るのが早いです。

 妹宅のものは、摩耗分を削るのはいつもどおりでしたが、次の#1000番で砥石傷を消すのが簡単でした。

 傷が浅いので#1000を使う時間が短く、仕上げで顔が映るまで全体の時間が短く感じました。

○ 結論は、「中仕上げ」となっていますが、細かい荒砥です。

 砥石はかなり削れます、でも削れないと新しい面が出てこないので目詰まりします。

 砥石は#1000を中心に考えていますので、包丁に使っては細かい荒砥と考えられます、鎌にも使用途中で研ぎ直すには良く削れるので研ぎが速いです。

 刃欠けにはもっと粗いものが必要ですが、普通に摩耗した刃の修正には最適です。

 でも、私がアマゾンで買ったのは¥498でした。今、アマゾンを見ると¥674で値上がりしています。

 他の石の値段と比べてもまあまあですし、家庭用としては手頃な大きさでした。


お台所の必需品8

2022年03月18日 10時46分16秒 | 日記

 研ぎ方については、私の独断と偏見が多いに入っていますので、「そのとおり」と思ったら実践してください。

 庖丁を研ぐときは、乾いた手拭タオルとキッチンペーパーまたはティッシュをそばに置いておきます。

 研ぐ前に砥石は水に漬けておきます。特にキング1000番は水を切らすと目詰まりします。

 仕上げ砥石は研ぐ前に清水で洗って使います、漬けておく必要はありません。

 荒砥や1000番使った水の中に入れると仕上げ砥石に粗い粒がついてしまいますので、砥石を変えるときに水も替えた方が良いです。

 砥石は常に洗ってください、刃の削れた黒い研ぎカスを大事に取っておく必要はありません。

 濡れた砥石を研ぎ台に置いたら、まず手を拭きます。濡れた手は柔らかいので、間違って庖丁が当たるととんでもなく切れてしまいます。

 刃を押さえるのに、濡れた手では滑ります。庖丁の刃もキッチンペーパーで拭いておきます。

 数回研いだあとにキッチンペーパーで拭いて当たりを見ます。

 ハサミなどは、油が効いている軸周辺に水が入らないようにするのは常識です。

 刃は石に対して45度などとこだわる必要はありません、縦に研いで横に研げばどこまで研げているか見えます。基本は長手方向です。

 石の表面と刃の角度を一定に保って、石の全面を使うようにしてください。

 ユーチューブや研ぎ屋さんの動画は、石の真ん中しか使っていません。

 半分削って捨てるのももったいないですが、そのままでは次回の研ぎで刃が丸く「はまぐり」になってしまいます。

 「はまぐり刃」については二通りあります。

 一つは薪割り斧のように、切れ味は二の次で刃が抜けなくなると困るもの用です。

 もう一つは、鎬線や小刃付けした時に出る角を丸めて抵抗を無くすものです。

 刀の鎬線は、刃先から鎬線にかけて同じように研げていると言う見せる線なのです。

 鉈は「はまぐり」にしてあるものが多いですが、房総の山は竹が多いです。

 はまぐり刃の鉈は竹が切れません、折れ曲がるだけです。

 刃先角はそのままで、はまぐりのふくらみを削ると竹が良く切れるようになります。はまぐりのふくらみが抵抗になってしまうのです。

 刀の研ぎで「はまぐり」は、切れない刀の代名詞とされます。

 作業用のカッターナイフで大型のLは、刃の左右から3分の1づつの場所を両手で持って、腰を左右に振れば研ぐことができます。

 カッターの刃は二段刃になっていますが、多少手が振れても問題ありません。

 どんな刃物でも研いでみることをお勧めします。

お台所の必需品」を終わります。

 


お台所の必需品7

2022年03月14日 11時24分48秒 | 日記

 わが家で使用中の三徳包丁が購入後1年経過しましたので経過報告です。

 貝印とカインズがコラボしたもののようで、特売でお安く購入しました。

 材質はハイカーボンステンレス、柄もステンレスなので熱湯をかけて消毒できるのが良いです。

 鋼が良いか、ステンレスが良いかについては、錆びにくい点でステンレスです。

 鋼は欠けますが、ステンレスは粘るのでへこみます。研ぎやすさは同じです。

 三徳なので野菜のほかにサンマやイワシも切っていますが、刃は痛んでいません。

 この三徳包丁はよく切れて、研ぎやすいのでお勧めできます。

 下の写真で、刃の形は裏表とも中央付近の鎬から薄くなりながら刃先方向に向かいます。

 中央の鎬線は角を取ってあるのではっきり出ていません。元々は両刃ですが、片刃に研いで使っています。

 刃先の研ぎ幅は1ミリ、その位置の厚みは0.4ミリなので刃先角はSin0.4≒約25度です。

 刃先に分度器を当てても角度が解らないので、この方法を使っています。

 もしも、両刃のままでこの角度を出すには、研ぎ面を砥石近くに傾斜させて、なお両側を研ぐのです。

 また、長ネギやキャベツを切るときに、刃面の右側の傾斜で切った野菜が抵抗なく外側に押されます。

 刃面の左側は切られる野菜を手で固定しているので、両刃の刃物だと野菜に刃先が押されてわずかですが曲がります。

 片刃だと左側は平面なので押されることが無いのです。

 こちらは裏側です。刃先は返りを取るのに軽くこするだけです。

 中央の鎬線より下側半分は、汚れ防止のため3000番の砥石で磨いてあります。

 全面磨くとKAIの文字が消えてしまうので半分です。

 仕上げ研ぎのあとです、太陽光の反射はありません。

 元々刃が薄めなので片刃の形がよく見えませんでした。

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