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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

とある科学の超電磁砲T 第20話 『Ha det bra』感想2: 実はこの「フレンダ-佐天」編って傑作エピソードじゃない?

2020-08-24 16:30:33 | 超電磁砲/禁書目録
19話から見直して思ったのだけど、もしかして、このフレンダと佐天さんのエピソードって、切なさという点で、傑作じゃない?

だって、ギャングの抗争に巻き込まれた素人を救うために尽力した結果、結局、命を失ってしまう、という展開で。

フレンダも面倒見がいいといえばいいのだけど、あそこまで猟虎に反撃したのって、そもそも、佐天さんが、自分が巻き込んだのだから、自分が囮になる間に、フレンダに逃げてくれ、と言ったからでしょ?

つまり、フレンダは、佐天さんの振る舞いに心を動かされてしまったわけじゃない?

もともとは一宿一飯の恩義で助けただけにすぎないわけだけど、偶然、佐天さんが拉致られるところを目撃してしまったので、「見て見ぬ振り」はできない、ってところから始まったわけじゃない。

でも、その結果、猟虎に追われる立場になってしまったわけで。

なので、フレンダからしたら、佐天さんのいうとおり、完全に「巻き込まれて」しまっただけのことなのだけど、でも、だからといって、素人の犠牲で自分が助けられるのはかっこ悪い、と思ってしまったわけで。

なんていうか、このあたり、フレンダ、佐天さん、ついでに猟虎の三人の心理が、状況が推移していくのに合わせて、きちんと変化していくわけで。

で、この前後編のエピソードがすごいのは、その心理変化の描写が要所要所にちゃんと埋め込まれていること。

しかも、基本的には20話は、最初から最後まで追撃劇なので、展開そのものにスピード感もあるし。

大体、佐天さんが拉致られてから、フレンダと猟虎の決着が着くまでって、多分、数時間くらいの出来事でしかないでしょ?

加えて、佐天さんからすれば、爆発現場から逃げ出したところで、フレンダとの出会いは終わっているわけで。

結局、佐天さんはフレンダに2回しか合っていないし。

そりゃ、切なくなってもしかたないよね。


で、肝心の、フレンダvs猟虎の戦いも、短いながら、似た者同士のスナイパーということで、戦闘の上でも完全な心理戦になっていて。

最後の、酸欠で空気を求めに割れた窓際にやってきた猟虎が口を開けたところに爆弾を仕込み、そのまま躊躇なく蹴り落とすフレンダの姿なんて、それまでやられっぱなしだっただけに爽快感も漂うくらいの驚きでしょ。

そりゃあ、猟虎が、あのフレンダに対してシンパシーを感じても仕方ないよねw

で、その上で、この一件をきっかけに、フレンダは、最後は仲間の手にかかって死ぬ、という顛末が待っているのだから。


うーん、いや、これ、マジで傑作エピじゃない?

ついでにいえば、作画も全然崩れてないし。

合間にギャグも挟まれた緩急のある展開だし。

惜しむらくは、あのビルから落ちていく猟虎に対して「ハデブラ」って言ったのが、この超電磁砲でのフレンダの最後の言葉だったこと。

で、よく見ると「ハデブラ」ってフレンダは、19話で、佐天さんの部屋でさばカレーを堪能して帰るところでも言っているんだよね。

なので、そのときとの呼応も含めて、小気味よい演出だった。


ということで、なんだか見終わった後にジワジワと来る前後編だった。

ホント、これで、フレンダが退場ってのは(まぁ、退場させるのは麦野なのでもう少し後だけど)、ホント、もったいないなぁ。

麦野を生き返らせるのなら、フレンダも、なんとかして生き返らせればよかったのに。。。

ホント、惜しい。
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