BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

葬送のフリーレン 第1話~第4話 感想: なるほど「葬送の」とはよく考えられたタイトルだね。

2023-09-30 10:36:44 | フリーレン
前評判が高かっただけに、期待半分、不安半分だったけど、見ての感想は、よかった、嫌いじゃない、ってこと。

ちなみに原作は未読。

結構感心したのは、千年(以上?)を生き(得)るエルフのフリーレンからみて、寿命の短い「人間」の友の足跡をたどる旅になっていること。

その中心にいるのが勇者ヒンメル。

彼の死後、作中の時間が常に「ヒンメルの死後からXX年」となっているのには笑ったけど、でも、フリーレンからしたら、まさに「ヒンメルの死」の前後で彼女の世界観は大いに変わってしまったし、実際、人間からしたら悠久の時を生きるエルフにとっては、どこかの時間に「アンカリング」として「起点」をつくらないと、そのそも時間を慈しむ、という感覚も生まれないのだろうな。

そういう意味で「葬送の」とはよく言ったもの。

そうそう、いきなり4話も連続放送というのはどうなの?と思ったけど、『推しの子』のときと同様、ここまでやらないと物語の目的や終着点がわからない、という点では適切だったと思う。

ヒンメルに次いで、ハイターも亡くなり、そこでフェルンを弟子にとった。

人間とは違って寿命の長いドワーフのアイゼンからは「老い」を告白される。

まわりの大切な存在が自分とは異なる時間に生きていることを強く実感することで、フリーレンもまた「生きる」ことができる。

で、その中で、アイゼンとハイダーから指南されたのが、死後のヒンメルと対話できる魔法を求めての旅路の始まり。

フェルンの言う通り、それはかつてヒンメルたちと辿った道行をたどる旅になる。

こういうところはうまいよね。

道すがらであうものがすべてかつてのヒンメルたちとの道行と比較され、そこで失われたものは必然的に「葬送」される。

その意味では、OPの最後のカットが、ヒンメル一行では最後尾にいたフリーレンが、今ではフェルンたちを引き連れていること。

そのどちらもがフリーレンである。

あの接合のカットが、この物語の全てを物語っている。

驚いたのは、フリーレンの師匠が、1000年前の大魔法使いフランメであったこと。

その事実がすでにフリーレンが歴史の中に生きていることの証左なのだけど、でも、本人はそんなことには無頓着だったのだから、確かにアイゼンの言うとおり大きな変化がフリーレンに訪れたことになる。

ということで次回以降が楽しみ。

ただ、もしかしたらこの作品は全部終わってから、連続してみたほうがいいのかもね。

そういう意味で、原作を禁欲できるかどうかが課題w

でも、いい作品だと思う。

中の人つながりから、フリーレンが、チセの転生に見えたのは玉に瑕w
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