やはり駅伝は一筋縄ではいかない複雑なものというのが、
終わってみての正直な感想である。
もちろん予想通りの完勝というレースに終わることもこれまでには結構ある。
しかし予想通りに終わるよりも、どちらかと言えば予想外の結果が出る方が、
私は好きだ。
その意味では、今回私が応援した京都が勝てなかったことも、
ある程度は止む無しと思っている。
京都に関して昨年との比較で敗因を言えば、これは明白である。
昨年のメンバーで今年いなくなった福士、木崎、小島の穴は決定的に大きい。
9人で走る駅伝で、主力が3人も抜けて勝てるわけがない。
だがこれは事前に十分予測できたことであり、今更言っても始まらないことだ。
また言いにくいことをあえて言えば、「中学生が弱い」と言われるチームは
岡山などもそうだと思うが、地元の中学生は弱くても“スカウト力”で
他県から優秀な中学生を集めて来るから、立命館宇治高とか興譲館高が強い
のであって、特定の高校が常に圧倒的に強い理由は、その辺に事情が隠されて
いるように私には思える。
さて、総評を。
<1区>
岡山の中村友梨香(天満屋)が始めからついて行けず、後方のまま。
そもそも脚が上がっていない。
結局42位。なんと先頭から1分8秒差。
京都の石橋麻衣(佛教大)は前半飛ばした影響からか、終盤持たずに
先頭から3秒差の5位。
今年は大阪から出場した木崎良子(ダイハツ)は、さすがの貫禄を見せて、
区間賞。
私の地元の静岡の榊原美希(浜北西高)は高校生ながら、途中まで先頭に並ぶ
などよく頑張ったと思う。(結果、木崎から21秒差の17位)
<2区>
注目の兵庫の小林祐梨子(豊田自動織機)が意外にも延びて来ない。
結果は区間21位という惨敗。
小林は昨年秋頃(?)からスランプに陥っていたようだ。
愛知の安藤友香(豊川高)は2番手に着けて追走するも、
表情は殆ど変わらず、昨年末の全国高校女子駅伝を思わせる好調さを窺わせる
走りを見せて区間賞。
安藤を見ていて感じるのは、とにかくフォームも表情もぶれないということだ。
苦しい表情を殆ど見せない、そしてフォームも殆ど崩さない。
この強さは一体何なのだろうと思わざるを得ない。
<3区>
静岡代表ということで、個人的に注目していた選手、
山本菜緒(三ヶ日中3年)は結局13人抜きをしたものの区間5位だったようだ。
彼女は先月行われた、静岡県内の駅伝であの木村友香選手
(静岡県出身・筑紫女学園高)に勝ったことで、ごく一部ではあるものの
話題になった人である。
まぁ、この区間には強豪が多かったからやむを得ないか。
埼玉の中川文華(朝霞三中)が区間賞。
<4区>
滋賀の竹中理沙(立命館大)が20位から7位と13人抜きを達成したようだ。
群馬の絹川愛(ミズノ)も13人抜き。
(但し絹川は昨年暮れにアキレス腱?を故障してしまい、
予定していたアンカー区間から距離の短い4区に変更されたようだ)
<5区>
菅 華都紀(興譲館高)が15人抜きをしたという。(但し区間記録は2位)
区間1位は、愛知を抜いて2位に上がった京都の青木奈波(立命館宇治高)。
この辺の争いは実に熾烈だと思わされる。
<6区>
いよいよ、私が注目している久馬姉妹(京都・綾部高)の登場である。
まず双子の姉の悠だが、何となくピリッとしないので、少々不満を
感じた。
結局、区間4位。
<7区>
妹の萌の出番である。
顔が少々ふっくらした感を受ける。
また、以前と比べてフォームが少し変わったような気がする。
以前のようにあまり“飛び跳ねなくなった”と言えばいいのだろうか。
荒削りというか、ダイナミックだったフォームが、大人しくなったようだ。
しかしながら、久馬姉妹に対して共通して感じたのは、中学生の頃のような
躍動感・キレが失われたことだった。
まさに「あの輝きはどこに行ってしまったのか」という感慨である。
荒削りの部分も消えた代わりに、逞しさも消えたのなら、ファンとしては
寂しい限りだ。
バンビのように跳ね回っていた頃の久馬萌は、明らかに全国のファンを
魅了していたはずだ。
ひょっとすると、もはや復活は望めないのかもしれないが、もう一度
あの、3年前の都道府県対抗女子駅伝でゲスト解説の高橋尚子さんに
「大物感がある」と言わしめた久馬萌の弾けるようなフォームを
見てみたいものだ。
萌は区間3位。
今回の駅伝に関して、私がネットで調べた範囲では、久馬姉妹に対する人気は
かなりのものであった。
(3年前の中学3年の時の、あの衝撃的な二人同時の区間賞は、多くの人の心に
焼き付いているのだと思われる)
<9区>(8区は省略)
京都は首位の大阪とは35秒差の2位である。
このタイム差は結構微妙と言うよりも、正直言ってかなり厳しい差である。
しかし、今朝7時51分に「勝利のメロンパン、劇ウマ」とツイッターに
元気そうに書き込みをしていた西原加純(ヤマダ電機)のことだから、
何とかしてくれるのではないかと一応期待をして見ていた。
ところが西原の調子が芳しくないようだ。
何となく体が重そうに見えるのだ。
しかもあろうことか、先頭からは離されているというではないか。
この時点で私は京都優勝は諦めた。
軽快に走っているように見える千葉の新谷仁美(佐倉アスリート倶楽部)も、
襷を受け取るまでは笑顔を見せていたものの、走り始めてからは一転して
厳しい表情に豹変して見る者を驚かせたものだ。
(これについては、解説の有森さんも実況のアナウンサーも言っていた)
確かに新谷のあの表情は、一瞬ドキッとさせられる類のものではあったが、
逆の意味で言えば、新谷の精神的な逞しさを感じさせられた場面でもあった。
もしかしたら、昨年の世界陸上を経験してからの新谷の精神的な成長には
要注意なのかもしれない。
新谷は区間賞。
熊本の吉本ひかり(佛教大)が12人抜きで区間2位。
西原は区間10位。
結局、優勝した大阪は2区で2位に下がったのみで、あとは全て1位を維持
したのだから、完勝である。
しかし区間賞を取ったのは1区の木崎のみだから、やはり総合力の勝利
ということだろう。
(4区で大阪は区間14位だったが、首位はキープ。
また2区で佐賀の光延友希(京セラ)は17人抜きをしているが、
32位⇒15位なので目立たなかったようだ。
さらに2区では、福井の平井恵(佛教大)と鹿児島の中原海鈴(神村学園高)
が14人抜きをしている。
放送では、順位が下位であっても、こういう急上昇には触れるべきだと思う)
また、1区で42位と大幅に出遅れた岡山が8位まで追い上げたのは、
さすがと言う他ない。
(追記:昨日、またしても未完成のまま投稿してしまったので、
その分は削除し、1/16に追加・訂正した)
終わってみての正直な感想である。
もちろん予想通りの完勝というレースに終わることもこれまでには結構ある。
しかし予想通りに終わるよりも、どちらかと言えば予想外の結果が出る方が、
私は好きだ。
その意味では、今回私が応援した京都が勝てなかったことも、
ある程度は止む無しと思っている。
京都に関して昨年との比較で敗因を言えば、これは明白である。
昨年のメンバーで今年いなくなった福士、木崎、小島の穴は決定的に大きい。
9人で走る駅伝で、主力が3人も抜けて勝てるわけがない。
だがこれは事前に十分予測できたことであり、今更言っても始まらないことだ。
また言いにくいことをあえて言えば、「中学生が弱い」と言われるチームは
岡山などもそうだと思うが、地元の中学生は弱くても“スカウト力”で
他県から優秀な中学生を集めて来るから、立命館宇治高とか興譲館高が強い
のであって、特定の高校が常に圧倒的に強い理由は、その辺に事情が隠されて
いるように私には思える。
さて、総評を。
<1区>
岡山の中村友梨香(天満屋)が始めからついて行けず、後方のまま。
そもそも脚が上がっていない。
結局42位。なんと先頭から1分8秒差。
京都の石橋麻衣(佛教大)は前半飛ばした影響からか、終盤持たずに
先頭から3秒差の5位。
今年は大阪から出場した木崎良子(ダイハツ)は、さすがの貫禄を見せて、
区間賞。
私の地元の静岡の榊原美希(浜北西高)は高校生ながら、途中まで先頭に並ぶ
などよく頑張ったと思う。(結果、木崎から21秒差の17位)
<2区>
注目の兵庫の小林祐梨子(豊田自動織機)が意外にも延びて来ない。
結果は区間21位という惨敗。
小林は昨年秋頃(?)からスランプに陥っていたようだ。
愛知の安藤友香(豊川高)は2番手に着けて追走するも、
表情は殆ど変わらず、昨年末の全国高校女子駅伝を思わせる好調さを窺わせる
走りを見せて区間賞。
安藤を見ていて感じるのは、とにかくフォームも表情もぶれないということだ。
苦しい表情を殆ど見せない、そしてフォームも殆ど崩さない。
この強さは一体何なのだろうと思わざるを得ない。
<3区>
静岡代表ということで、個人的に注目していた選手、
山本菜緒(三ヶ日中3年)は結局13人抜きをしたものの区間5位だったようだ。
彼女は先月行われた、静岡県内の駅伝であの木村友香選手
(静岡県出身・筑紫女学園高)に勝ったことで、ごく一部ではあるものの
話題になった人である。
まぁ、この区間には強豪が多かったからやむを得ないか。
埼玉の中川文華(朝霞三中)が区間賞。
<4区>
滋賀の竹中理沙(立命館大)が20位から7位と13人抜きを達成したようだ。
群馬の絹川愛(ミズノ)も13人抜き。
(但し絹川は昨年暮れにアキレス腱?を故障してしまい、
予定していたアンカー区間から距離の短い4区に変更されたようだ)
<5区>
菅 華都紀(興譲館高)が15人抜きをしたという。(但し区間記録は2位)
区間1位は、愛知を抜いて2位に上がった京都の青木奈波(立命館宇治高)。
この辺の争いは実に熾烈だと思わされる。
<6区>
いよいよ、私が注目している久馬姉妹(京都・綾部高)の登場である。
まず双子の姉の悠だが、何となくピリッとしないので、少々不満を
感じた。
結局、区間4位。
<7区>
妹の萌の出番である。
顔が少々ふっくらした感を受ける。
また、以前と比べてフォームが少し変わったような気がする。
以前のようにあまり“飛び跳ねなくなった”と言えばいいのだろうか。
荒削りというか、ダイナミックだったフォームが、大人しくなったようだ。
しかしながら、久馬姉妹に対して共通して感じたのは、中学生の頃のような
躍動感・キレが失われたことだった。
まさに「あの輝きはどこに行ってしまったのか」という感慨である。
荒削りの部分も消えた代わりに、逞しさも消えたのなら、ファンとしては
寂しい限りだ。
バンビのように跳ね回っていた頃の久馬萌は、明らかに全国のファンを
魅了していたはずだ。
ひょっとすると、もはや復活は望めないのかもしれないが、もう一度
あの、3年前の都道府県対抗女子駅伝でゲスト解説の高橋尚子さんに
「大物感がある」と言わしめた久馬萌の弾けるようなフォームを
見てみたいものだ。
萌は区間3位。
今回の駅伝に関して、私がネットで調べた範囲では、久馬姉妹に対する人気は
かなりのものであった。
(3年前の中学3年の時の、あの衝撃的な二人同時の区間賞は、多くの人の心に
焼き付いているのだと思われる)
<9区>(8区は省略)
京都は首位の大阪とは35秒差の2位である。
このタイム差は結構微妙と言うよりも、正直言ってかなり厳しい差である。
しかし、今朝7時51分に「勝利のメロンパン、劇ウマ」とツイッターに
元気そうに書き込みをしていた西原加純(ヤマダ電機)のことだから、
何とかしてくれるのではないかと一応期待をして見ていた。
ところが西原の調子が芳しくないようだ。
何となく体が重そうに見えるのだ。
しかもあろうことか、先頭からは離されているというではないか。
この時点で私は京都優勝は諦めた。
軽快に走っているように見える千葉の新谷仁美(佐倉アスリート倶楽部)も、
襷を受け取るまでは笑顔を見せていたものの、走り始めてからは一転して
厳しい表情に豹変して見る者を驚かせたものだ。
(これについては、解説の有森さんも実況のアナウンサーも言っていた)
確かに新谷のあの表情は、一瞬ドキッとさせられる類のものではあったが、
逆の意味で言えば、新谷の精神的な逞しさを感じさせられた場面でもあった。
もしかしたら、昨年の世界陸上を経験してからの新谷の精神的な成長には
要注意なのかもしれない。
新谷は区間賞。
熊本の吉本ひかり(佛教大)が12人抜きで区間2位。
西原は区間10位。
結局、優勝した大阪は2区で2位に下がったのみで、あとは全て1位を維持
したのだから、完勝である。
しかし区間賞を取ったのは1区の木崎のみだから、やはり総合力の勝利
ということだろう。
(4区で大阪は区間14位だったが、首位はキープ。
また2区で佐賀の光延友希(京セラ)は17人抜きをしているが、
32位⇒15位なので目立たなかったようだ。
さらに2区では、福井の平井恵(佛教大)と鹿児島の中原海鈴(神村学園高)
が14人抜きをしている。
放送では、順位が下位であっても、こういう急上昇には触れるべきだと思う)
また、1区で42位と大幅に出遅れた岡山が8位まで追い上げたのは、
さすがと言う他ない。
(追記:昨日、またしても未完成のまま投稿してしまったので、
その分は削除し、1/16に追加・訂正した)