内閣不信任問題・大山鳴動して”鳩”一羽

昨夜あれだけ大騒ぎになった内閣不信任案問題は、結局極めて日本的な決着を

見せて”一件落着”となった。


私のように、日本が変化できるきっかけになり得ると微かに期待した人は、

ただ寂しく笑うのみである。

三方一両損のような何とも微温的というか、情けない結末

である。

私は心底脱力した。

勝手に期待した方が間違っているのだが・・・。


ことはこうである。

「鳩山前総理大臣が、午前中行われた菅総理大臣との会談で、復興基本法案の

成立や今年度の第２次補正予算案の早期編成にめどがついた段階で退陣する

ことで、認識が一致した」（ＮＨＫ）


結果から言えば、こんなところで鳩山の調整が功を奏したことも意外だった

し、自らの仕掛けが失敗に終わった小沢が採決に欠席したというのも、

情けなく思えた。

結局小沢も、口ではもっともらしく天下国家を論じていても、考えていること

はその辺の謀略政治屋と大差ないことを暴露してしまった。

（要するに政局を読み誤ったということなのだろう）


民主党には微塵も期待してはいけないことを、私は今回完全に思い知らされた。


それが今回の騒動の唯一の収穫であった。

しかし言うまでもなく、政治状況は何一つ変わっていないのである。

またしても既成勢力の勝利なのである。


こうしてみると、今回野党党首会談で自民党の谷垣総裁に内閣不信任案可決後

の政権構想について質問して、「未定」との答えを確認してから

採決に棄権という党の方針を決めた共産党の姿勢は注目に値すると思う。

(赤旗）


なお蛇足ながら付け加えておくと、私は決して共産党支持者ではない。

それどころか、民主党の不信任案否決という姿勢が明らかになる今日昼までは、

採決を棄権・欠席する方針の共産党と社民党に対して何で賛成しないのかと

腹立たしく思っていたくらいである。


ところで今回の鳩山の仲介行動は、今後相当問題になることだろう。

彼はそれくらい罪深いことをしたということだ。

まさに「ルーピー」（＝頭がおかしい）である。