詰将棋の街路樹

自作の詰将棋をはがきに描いて掲載しています。それから詰将棋鑑賞、日記。

第33回詰将棋全国大会と看寿賞・門脇賞、藤井四段の影響力

2017-07-30 16:48:26 | 詰将棋全国大会

平成29年の第33回詰将棋全国大会は7月16日(日)に愛知県産業労働センターで開催された。私は一年前の今頃は愛知に赴く予定でいたもののタイミングが合わず、また身内の重要事も重なり行くことが出来なかった。今後は東京・神奈川の大会なら余程の事情がない限り参加する予定である。で、今年も大会随想記。

今年もアトラクション・懇親会などの催しがあり「詰将棋メモ」で確認してもらいたい。また今年の試みとして前夜祭で講師3名による詰将棋講義があった。
「詰将棋の主な創作・解説支援ソフトの紹介と提案  講師 香龍会 堀内真」
「美学・藝術学の視点から現代詰将棋を俯瞰する  講師 鈴川優希」
「連続合の研究  講師 久保紀貴」

講義は聴いていないのでテーマだけ見て一言。
一つめに関しては私は今後も編集部側の人達の手を煩わせてしまうことになるので申し訳ないと思っている。
二つめに関しては私は妻に詰将棋の芸術性を理解されている。
三つめに関しては私自身がもっと詰将棋作品の研究に努めなくてはと思っている。

詰将棋全国大会では恒例の看寿賞・七条賞・門脇芳雄賞の授賞式があった。
第55回(平成28年度)看寿賞は以下の通り。
【短編】上谷直希作(詰パラ1月号小学7手詰)
【中編】相馬慎一作(解答選手権チャンピオン戦39手詰)
【中編】山路大輔作 (詰パラ10月大学47手詰)
【長編】馬屋原剛作「手裏剣」(詰パラ10月号大学院143手詰)
【長編】久保紀貴作「LCM」(詰パラ11月号大学院101手詰)
7手詰が看寿賞を受賞しているのが目を引く。

優秀解答者に送られる七条賞受賞式では竹中さんが解答王5回で永世解答王を名乗ることを目標にしているとのことで時間の問題か。
詰将棋の普及・発展に貢献された方に贈られる門脇芳雄賞では詰将棋解答選手権で6回優勝の記録を持つ宮田敦史六段と3連覇中の藤井聡太四段が表彰された。

ところで門脇芳雄賞を受賞した藤井四段が社会に与える影響にはびっくりしている。私の家の近くにある有○堂書店で7月上旬に将棋世界8月号を買おうとしたら、いつもの平積みコーナーになく店員に尋ねると売り切れてしまったので別館にあるか確認しますとのことで、なんとか2冊残っていて別館に行って買えた。平積みコーナーの将棋世界が売り切れるとは…また、将棋本コーナーではない目立つコーナーに、なんと詰将棋本コーナーが新設されていた。期間限定だろうが、びっくりだ。そこでヤン詰担当夏風さんこと須藤大輔さんの本「サクサク解ける詰将棋練習帳 風の巻(詰将棋パラダイス編 マイナビ将棋文庫)」が出ていたので買った。須藤さんは、このブログでも紹介した「5手詰パラダイス」でも編集協力していたので、その本に重ねて写真を撮ってみた(写真参照)。「詰将棋はこの本から始めよう!」とある。まあ、詰パラ編集部員の須藤さんの作品だから油断は禁物だ。
将棋本コーナーに戻ると藤井四段が色紙詰将棋として創作した21手詰の図面を書店の人が書いて紹介したものを見かけたので頭に図面をインプットした。が、これは油断で自宅に帰ったら図面を忘れてしまった。後日、メモ帳にメモるべく再び有○堂に行ったら、まだ藤井四段の21手図があり安堵した。謙虚さを忘れてはいけないと自問した。

来年の全国大会は東京だから行く予定。


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藤井四段と「最強の終盤」

2017-07-02 18:13:02 | 詰将棋の本



第75期名人戦で佐藤天彦名人が挑戦者の稲葉陽八段を下し名人防衛、棋聖・王位・王座と防衛戦が続く羽生善治三冠が早ければ王座戦でタイトル通算100期到達、第40期名人でタイトル計8期の加藤一二三九段の引退、叡王戦が来期からタイトル戦に各上げされ8大タイトル時代に突入と話題が多い将棋界だが、やはり藤井聡太四段がデビューから無傷の29連勝で連勝新記録達成は歴史的なニュースだった(写真上)。今日は30連勝かけて佐々木勇気五段と竜王戦決勝トーナメントを戦っている。佐々木五段と言えば詰パラ2016年5月号の表紙に詰将棋を提供したり(写真上)第14回詰将棋解答選手権チャンピオン戦で6位になるなど詰将棋でも活躍していて、今期の竜王戦では4組優勝を果たし決勝トーナメント進出を果たしていた。終盤が強い藤井四段でも強敵の佐々木五段相手に終盤での逆転は大変なので中盤の戦いが重要になる。私は妻と息子(※ぬいぐるみ)にガイドをしながら竜王戦ネット中継を見ている。

藤井四段のように強くなりたい子供も増えているだろう。私は息子に「最強の終盤 詰みと寄せの最重要手筋104」(写真下)をプレゼントした。将棋の終盤は詰みを読むだけではなく、詰めろをかけて優勢を築いたり、必至をかけて勝利に結びつけたりすることも重要。この本には「囲い別の詰まし方」「詰めろの掛け方」「必至の掛け方」と終盤が強くなるには必須の局面が詰まっている。マイナビ将棋BOOKSから出ていて著者は及川拓馬六段。

今年の第33回詰将棋全国大会は7月16日(日)愛知県で開催され、看寿賞・門脇賞の表彰式、握り詰優勝者発表などがある。私は都合で行かれなくなってしまって残念だ。地元神奈川の大会だったら散歩ついでに行けるのだが…

初代棋王で第34期名人挑戦者の大内延介九段死去の報も確認した。第34期名人戦では中原名人とフルセットの激闘を繰り広げた。ご冥福をお祈りします。


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