詰将棋の街路樹

自作の詰将棋をはがきに描いて掲載しています。それから詰将棋鑑賞、日記。

詰将棋鑑賞その3

2015-08-30 20:21:52 | 詰将棋鑑賞
<詰将棋パラダイス1994.10表紙詰将棋 岡田 敏 入選437回>
大正14年生まれの岡田敏(さとし)さんは詰パラなどでの合計入選回数1100以上の最高記録を持っているお方で平成25年5月にお亡くなりになりました。その頃私は詰パラを購読し始めたばかりで、その時に「岡田敏」の名を知り、詰将棋界の偉人であることを知りました。あぶりだしなども数多く出しておられます。
今回私はその岡田さんの詰パラ表紙作品を解いてみました。初形を見て右上のほうで細かい展開があってから3一飛成、同玉、3二金までのような詰みが出てくるのかなと思いその方針で考えていたせいで3手目の発見に大苦戦しました。3手目が分かればあとは必然の展開になります。捨て駒は数回出てきて豪快に気持ちよくかっこよく捨てる、ではなく、ちょこちょこっと少しずつ遠慮がちに捨てていく感じです。守りの龍は小技にいいように翻弄されています。このやられ方をされると王様もぐったりするのでは。捨て駒のパターンや駒の動きにも趣向があり楽しめます。王様を空中に逃がしそうなところに誘導し軽いジャブの連打でノックアウトといった作品。

<第32週週刊将棋五段問題封じ手(第1610回・8月12日号)>
先週掲載した私の封じ手は▲9三角。
週刊将棋の解答は▲9三角。
正解。
32問中28問正解。正解率87.5%。
<第33週週刊将棋五段問題封じ手(第1611回・8月19日号)>
私の封じ手は▲8三桂成。
以下、同玉、7三金、9四玉としてから3七歩と馬を取れば2八銀、3八玉、3九飛、同金、同銀成、同玉、4八金、同金、5九龍に4九角が逆王手で勝ち。

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五段問題背水の陣

2015-08-23 18:38:51 | 日記
初夏に行われた棋聖戦五番勝負は羽生善治棋聖が豊島将之七段を3勝1敗で下し防衛、真夏の王位戦七番勝負(羽生善治王位対広瀬章人八段)は第4局まで行われ3勝1敗の羽生王位が次勝てば防衛の状況、王座戦は羽生善治王座対佐藤天彦八段の対決で9/2にみなとみらいの横浜ロイヤルパークホテルで行われる第1局で開幕。春の名人戦も羽生名人防衛だったし今年度上半期は羽生シリーズの様相を呈している。
私の今年度上半期は仕事の繁忙期と引越が重なったりしたが、今は両方とも一息ついたので詰将棋投稿活動もアクティブにしていきたい。週刊将棋五段問題トレーニンングは毎週欠かさずこなしているが、ここのところ不正解がポツリポツリ出てきて目標の年間成績90%ピンチの状況。背水の陣だと思って臨んだ今週の問題も苦戦(下記参照)。まがりなりにも詰将棋作家なのに何をしている。しかし言い訳はしない。正解率100%にならないのは実力がないからだ。まあトレーニングごときに背水の陣と言うのは大げさで背水の陣というのに相応しいのは例えば、第65期名人戦(森内俊之名人対郷田真隆九段)で当時名人通算4期の森内名人が勝てば永世名人という第6局必勝の局面で王手龍飛車をかけてから大逆転負けを喫し、その後第7局に永世名人になるか逃すか歴史がかかった一番を迎えた、これが背水の陣だろう。森内名人は終盤もつれた第7局を制し18世名人となり同時に精神的なタフさも証明した。
永世をかけた一番で記憶に新しいのは第21期竜王戦で渡辺明竜王対挑戦者羽生善治名人の戦い。竜王対名人の戦いでしかも勝ったほうが初代永世竜王というザ・ファイトといえる舞台。渡辺竜王が3連敗という背水の陣から4連勝で初代永世竜王になった。確か当時「100年に一度の戦い」と言われたのでは。その渡辺明初代永世竜王は現在棋王で、進行中の竜王戦の挑戦者決定戦3番勝負を永瀬拓矢六段と争っている。初戦を制していて8/31の第2局に勝てば糸谷竜王への挑戦が決まる状況。果たして。

<第31週週刊将棋五段問題封じ手(第1609回・8月5日号)>
先週掲載した私の封じ手は▲6九角。
週刊将棋の解答は▲9一龍。
不正解。錯覚いけないよく見るよろし。
31問中27問正解。正解率87.1%。9割復帰には9問連続正解が必要になった。
<第32週週刊将棋五段問題封じ手(第1610回・8月12日号)>
私の封じ手は▲9三角。
が、7五桂とされた時の対応が分からない。しかし他の手も駄目そうだ。
9三角で勝負するしかない。

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詰将棋第五番 詰将棋パラダイス平成26年6月号・中級

2015-08-16 18:20:24 | 詰将棋
        この作品は詰将棋パラダイス平成26年6月号
        「ヤング・デ・詰将棋 解付きコーナー」に掲載された。
        詰パラ読者には易しいだろうが
        暑さしのぎに眺めてみるのもいいかもしれない。
        新聞などに発表される詰将棋には
        よく難易度とヒントが記述されている。
        それに倣ってみる。
        「10分で初段。玉の上部脱出を防ぐ。」。

        <第30週週刊将棋五段問題封じ手(第1608回・7月29日号)>
        先週掲載した私の封じ手は▲6一角。
        週刊将棋の解答は▲6一角。
        正解。30問中27問正解。正解率90.0%。9割復帰だ。
        <第31週週刊将棋五段問題封じ手(第1609回・8月5日号)>
        私の封じ手は▲6九角。
        以下7八桂成、同角、8六飛、7九玉(8七桂はとん死)で勝ち。


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ポストカードその4 今村紫紅「潮見坂」 大正4年 横浜美術館蔵

2015-08-09 18:17:02 | ポストカード

このポストカードは、横浜ゆかりの思想家・岡倉天心の生誕150年、没後 100 年にあたる平成25年秋に横浜美術館で開催された「横山大観展 良き師、良き友」を観に入った時に購入したものです。その企画展では横山大観の作品とともに良き師岡倉天心や良き友として今村紫紅らの作品が展示されていました。
今村30半ばの作品「潮見坂」は、遠くに山を右に林を左に崖下の畑を見ながら道が下のほうからうねり上に延びていて上まで行くとそこも道のようで、おじいさんのような雰囲気の人が左から右に向かって歩いています。小さい頃よく見たまんが日本むかしばなしのような雰囲気を感じてしまいますが、この画が気に入った理由は画の構図かなと思いました。本のしおりのような縦長の図面の頂上に山を配置し自然の風景の中にアルペンスキーのコースのように道が存在し、林は左にあるより右にあるほうがしっくりくると頷きたくなります。縦長ですが掛け軸にしたいという気持ちにはならず、緑が主体の画を見てると自分の道を歩きたいと温かい気持ちになります。
今村紫紅を調べてみると横浜市出身明治13年生まれ大正5年没の早世の画家で「潮見坂」は亡くなる直前の作品であることが分かります。

<第29週週刊将棋五段問題封じ手(第1607回・7月22日号)>
先週掲載した私の封じ手は▲8二角。
週刊将棋の解答は▲8二角。
正解。29問中26問正解。正解率89.7%。次正解すれば9割復帰だ。
<第30週週刊将棋五段問題封じ手(第1608回・7月29日号)>
私の封じ手は▲6一角。
これで必至。

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第31回詰将棋全国大会参戦記(下)

2015-08-02 19:13:36 | 詰将棋全国大会
【第31回詰将棋全国大会参戦記(上)より続く】
アマレン杯握り詰には19の作品が出品され、それらが紹介された。握り詰とは「駒箱から適当な駒を選び、選んだ駒で盤面と攻め方の持ち駒を構成して作る詰将棋」とウィキペディアに書いてあるように指定された駒の種類と数の条件を一切崩さずに詰将棋を作ることである。私も今年は挑戦したが完全作投稿に至らずアマレン杯初登場は来年以降に持ち越しとなった。アマレン杯優勝者決定の過程は、休憩時間までに参加者がどの作品に投票するか決め投票、即日集計となっている。作品解説が載っている冊子を見ながらどれに投票するか決意し休憩時間に投票。
休憩後の第二部はミニ詰将棋解答選手権から始まる。名人戦のように持ち時間が長いと強みを発揮するタイプの私は一手詰でも味わいながら解く。優勝者は解答王の竹中さんだった。その後に行われた詰将棋クイズでは北浜八段がプロ棋士の貫録(?)を見せ優勝。
懸賞詰将棋解説では作者の村田五段が自分で解説しながら悩みたくなるほどの難問。
アマレン杯握り詰優勝作品も発表され馬屋原さんの作品が選ばれる。これを握り詰でやるとは。村田五段の懸賞詰将棋とアマレン杯優秀作は詰パラ9月号にて掲載されるそうだ。参加者紹介、スタッフ挨拶、記念撮影と進み大会終了。
大会後には大阪上本町駅前にある中華料理屋の百楽本店で催された懇親会にも参加した。各テーブルで賑やかに歓談の輪が咲いている。まだ作家デビュー1年半でお酒が飲めない私は名刺配りにも精を出す。名刺を渡し損ねた人もいたが、概ね納得の成果で名刺入れも頑張ってくれた。料理も堪能した。上の写真の本「面白い詰将棋」の著者で地元の柴田さんにも挨拶に行くと、よー来た、と歓迎してくれた。「初入選はいつや?41歳か、すげーなー。俺なんか15歳だよ。」と昭和10年生まれなのに元気そうなのは詰将棋をやっているからかな、と思った。私が手に持っている入手したばかりの詰パラを見て「もっと昔の詰パラに価値があるんや。」と時代感を滲ませていた。私が入手した詰パラとは第1回新人コンクールが開催された94年7月号とその解説が載っている94年10月号(いずれも上の写真)。10月号の表紙詰将棋は岡田敏さんの入選437回目の作品。これを詰将棋鑑賞その3に持ってこよう。その他に詰将棋作品集「アトリエ」と「解けてうれしい詰将棋増刊号 詰将棋ひとりごと ミニ」も入手したので(いずれも写真上)いずれブログで紹介する予定。来年の大会は岡山県倉敷市か。本陣殺人事件の舞台ではないか。是非行きたい。果たして。
大会と懇親会を満喫しホテルに戻り翌日(7月20日)帰路に着く。
大会の模様は、私のブログからブックマークしている「詰将棋メモ」などから詰将棋全国大会のページに行けば過去の大会を含めて詳細を見ることが出来るので是非。

<第28週週刊将棋五段問題封じ手(第1606回・7月15日号)>
先週掲載した私の封じ手は▲3二銀不成。
週刊将棋の解答は▲3二銀不成。
正解。28問中25問正解。正解率89.3%。
<第29週週刊将棋五段問題封じ手(第1607回・7月22日号)>
私の封じ手は▲8二角。
これに後手詰みを逃れる応手7四玉に対しても9三角成で大丈夫。3九銀の王手にも同馬と対応出来る。

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