詰将棋の街路樹

自作の詰将棋をはがきに描いて掲載しています。それから詰将棋鑑賞、日記。

詰将棋第二十二番 詰将棋パラダイス平成30年3月号・上級(R4・7読者サロン発表改良図)<解説>

2025-03-21 00:47:55 | 詰将棋
<解説>
11飛、12桂、同飛成、同玉、22歩成、同玉、23飛、12玉、33飛成、21玉、23竜、22飛、13桂、11玉、22竜、同玉、23飛、12玉、21飛成、13玉、23竜まで21手詰。

初手15飛から読んで頂けると、ありがたい。初手15飛には14角(他の合駒は詰む。)、11飛、12桂(他の合駒は詰む。)、同飛成、同玉、14飛、13銀で詰まない(ここで13歩も…多分詰まない。)。ぎりぎりの不詰感を出せた。初手の正着は11飛。限定合が2回出てくる。不本意にも改良することになったのだが、おかげで初形が良くなった。経緯は令和4年7月号の読者サロンでご確認を。

原版は平成30年3月号に載ったが、近辺に十七世名人の作品を拝見出来て畏れ多い。採用してくれた当時の「詰将棋デパート」担当の方は、2024年の詰将棋解答選手権チャンピオン戦で6位の成績で畏れ多い。2025年の解答選手権はどんな結果になるのか。

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詰将棋探検隊

2025-02-23 17:31:44 | 日記
私は「羽生対谷川」の七冠なるか阻止かの王将戦の頃に将棋に興味を持ち、羽生七冠が誕生して間もなくの頃に詰将棋に興味を持った。以降、新聞詰将棋を中心に詰将棋を解くことが趣味になっていた。そこから大分月日が経ち一念発起して詰将棋を作ることに挑戦することになった。「入選」という言葉には縁のなかった私だったが、詰将棋のおかげで「入選」という名誉を人生で得ることが出来た。

「詰将棋探検隊」という本がある。この本は私が詰将棋に興味を持って間もなく買った本であるが、この本が私に詰将棋芸術の奥深さを知らしめることとなった。この本があったから、後年、一念発起して詰将棋を作ることに踏み切ることが出来た。「裸玉」「あぶり出し」「煙詰め」はこの本で初めて知った。

「詰将棋探検隊」には名だたる詰将棋作家達の詰将棋(図式)が100番収められている。作品集「図巧」を江戸幕府に献上した伊藤看寿の「裸玉」、内藤國雄九段の「完全実践初形」、谷川浩司十七世名人の「盤面歩一式図式」、橋本孝治氏の1525手詰「ミクロコスモス」。など。


長年の愛蔵書「詰将棋探検隊」。


背表紙には「角建逸【著】 週刊将棋【編】」


背表紙の下には「MYCOM」の文字。

「詰将棋探検隊」の著者、角建逸氏は昨年末、逝去された。詰将棋作家、編集者として著名だった。謹んで哀悼の意を表します。


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大谷翔平 井上尚弥 藤井聡太竜王・名人 &「将棋400年史」

2025-01-05 20:05:21 | 日記
大谷翔平 井上尚弥 藤井聡太竜王・名人 昨年の初めの頃のブログでも触れたが、このビッグ3が昨年、どのような活躍をしたか振り返ってみよう。

まずは大谷翔平。総額史上最高額でドジャース移籍、結婚。右ひじのけがの影響で打者専念。開幕直後は日本時代からの通訳が引き起こしていた衝撃事件の喧騒があったが、終わってみると本塁打王・打点王・リーグMVPを獲得、「50―50」も達成、ワールドシリーズ第2戦でけがをしたものの最後まで出場、チームをワールドシリーズ優勝に導いた。今年は二刀流復帰、どんな活躍を見せるか。

次に井上尚弥。東京ドームでのネリ戦は初回にダウンしひやひやさせたが6回TKO勝ち、7月のドヘニー戦も7回TKO勝ち。12月に予定されていたグッドマン戦は相手のけがで1月に延期。統一王者のまま今年を迎えた。中谷潤人との対戦が見たい。対戦は来年以降との情報があるが、アリ対フレージャー第一戦のようなチャンピオン経験者同士の全勝対決なるか。

そして藤井聡太竜王・名人。八冠防衛戦のスタートとなる王将戦をまず防衛、棋王も防衛。春になり名人を防衛。同時進行で行われていた叡王戦ではフルセットで伊藤匠叡王の誕生を許し七冠に後退するも、初夏の棋聖戦を防衛し永世棋聖の資格を獲得、史上最年少での永世獲得となった。王位戦も防衛で永世王位の資格も獲得、王座戦では永瀬九段との王座戦ダイレクトリマッチに勝利し防衛、昨年最後の竜王戦も防衛し竜王4連覇。今年は八冠復帰なるか、永世竜王なるか注目だ。

昨年は日本将棋連盟100周年だった。次の100年はどうなるのか。この機会に「増補解答版 将棋400年史」(マイナビ新書 著者・野間俊克)を買った。

(日本将棋連盟 日の出のイメージです。)



表紙は現代の覇者・藤井聡太と近代将棋の父・関根金次郎。
内容は江戸時代の一世名人・初代大橋宗桂から現在の藤井聡太竜王・名人までの時代の将棋の歴史教科書のようだ。
著者は元奨励会三段で指導棋士六段。

昨年は青野照市九段が引退した年でもあった。羽生世代時代のA級順位戦で勝ち越したのが印象に残っている。産経新聞に詰将棋も連載していた。

ところで私はブログ10年だけど、時々、真面目に更新するだけなので続いているだけです。詰将棋作りのようなエネルギーは必要としないし。今年が良い年でありますように。


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詰将棋第二十二番 詰将棋パラダイス平成30年3月号・上級(R4・7読者サロン発表改良図)

2024-12-08 22:40:01 | 詰将棋
第22番は詰パラ平成30年3月号「詰将棋デパート」コーナーに載った自作を、後に改良し詰パラ令和4年7月号「読者サロン」コーナーに発表したもの。上級コースに載ったけど難しくないので、まずは暗算で。21手詰。

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終盤の思考 藤井八冠独占の第71期王座戦―再戦へ

2024-09-02 21:49:19 | 特集(将棋タイトル戦)
第72期王座戦挑戦者決定戦が7月22日に行われ、前王座の永瀬拓矢九段が王座24期の羽生善治九段に勝ち、藤井聡太王座への挑戦権を獲得した。藤井挑戦者に1勝3敗で敗れ八冠独占を許した1年後に、再び挑戦者として名乗りを上げた。前期王座戦は勝ち星が逆でもおかしくない名勝負と言われた。結果は第3局、第4局で藤井竜王・名人が終盤で逆転して永瀬王座との五番勝負を制し八冠独占を成し遂げた。

王座戦主催の日本経済新聞社が出版した本で、八冠独占となった歴史的な第71期王座戦を振り返ってみる。
「藤井聡太が勝ち続ける理由 王座戦―八冠の先へ」が、その本だ。



藤井王座のトークショー&自戦解説、観戦記者が語る藤井の素顔&永瀬とのライバル関係、羽生九段などのプロ棋士が語る日経掲載の記事、巻末の「将棋王座戦70年を振り返る」、と興味深いものばかりだが、一番の読みどころは勝又清和七段による5番勝負全4局と本戦準々決勝の藤井竜王・名人対村田顕弘六段戦の解説か。

その本から局面を二つばかり、勝又七段の解説を参考に紹介しよう。

一つ目に紹介する局面は第71期王座戦五番勝負第4局(先手:永瀬拓矢王座―後手:挑戦者 藤井聡太竜王・名人)の終盤122手目55銀までの局面(A図)。

A図


A図は永瀬王座勝勢の局面。藤井挑戦者は馬取りの55金ではなく44に効かせるほうが勝負のあやがあると55銀。これで読み筋を外され既に1分将棋の永瀬九段は、53馬と指してしまい玉が捕まらず逆転負けとなった。A図では42金以下、37の角をを引っこ抜いて勝つ順があったとのこと。また42金以下、難解な詰み手順もあるとのことで調べてみると、42金、22玉は32金、13玉、22銀以下。またA図以下42金、同金以下の主要な詰み手順は、本で解説されているので確認してほしい。
それから詰将棋のような手順で藤井挑戦者が勝った第2局の手順・解説なども必見。

次に紹介する局面は第71期王座戦本戦準々決勝の藤井聡太竜王・名人対村田顕弘六段戦(村田が先手)の75手までの局面(B図)。

B図


B図は村田六段勝勢の局面。このままだと藤井玉は42銀、52玉、51金以下詰まされてしまう(42銀に61玉は51金まで。)。八冠達成に向け挑戦者になるのは、もはや駄目かと思われていた局面。しかし、ここから藤井竜王・名人は8手後に村田玉に約20手の詰みを生じさせ勝利する。分析してみると
藤井76手目 詰めろ逃れ
藤井78手目 詰めろ
藤井80手目 詰めろ(勝又七段指摘の鬼手)
村田81手目 詰めろ逃れの詰めろ
藤井82手目 詰めろ逃れの詰めろ
藤井84手目 詰み逃さず
勝又七段によると詰めろ逃れの詰めろの応酬のところで逆転。直後の難しい詰み手順を逃さず。藤井竜王・名人の終盤の超絶技巧が生んだ渾身の逆転劇だった。手順は本でご確認を。
敗れた村田六段だが、この対局で優勢を築いた新村田システムが脚光を浴び、「新村田システム」の本がマイナビ出版から上肢される運びとなった。また村田システムなど独自の工夫に対して升田幸三賞特別賞も受賞した。

「藤井聡太が勝ち続ける理由 王座戦―八冠の先へ」の中で勝又七段は「詰将棋的終盤思考」の言葉を用いて藤井王座の終盤力を語っている。その終盤力を誇る藤井王座に永瀬九段は、どう挑むのか。藤井王座対永瀬九段の「王座戦ダイレクトリマッチ」となる第72期王座戦第1局は、9月4日神奈川県秦野市「元湯陣屋」で。


連絡先 tsumeshouginogairojyu@yahoo.co.jp

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藤井王位5連覇で永世王位

2024-08-31 20:35:56 | 日記
第65期王位戦七番勝負の第5局が8月27、28日に神戸市の「中の坊瑞苑」で行われ、藤井聡太王位が挑戦者の渡辺明九段に勝ち、シリーズ4勝1敗で王位防衛、5連覇となった。これで王位戦の永世資格である5連覇もしくは通算10期のうちの5連覇を満たし、永世王位の資格を得た。藤井王位は7月に永世棋聖の資格を得たばかりで、2冠目の永世資格獲得を、永世竜王・永世棋王と二つの永世資格を持つ渡辺九段を破り達成となった。


(主催社の東京新聞8月29日付夕刊)

では、歴代永世王位を列記しよう。

大山康晴永世王位
中原誠永世王位
羽生善治永世王位
藤井聡太永世王位
(羽生、藤井は永世王位資格者)

藤井王位以前の歴代永世王位を見れば、三冠以上の永世保持者一目瞭然出来る。

次に藤井王位が永世資格を得るのはいつか。
早くて来年の竜王戦だな。




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伊藤七段が新叡王、藤井八冠の牙城崩す & 藤井棋聖5連覇で史上最年少「永世」

2024-07-14 16:15:26 | 日記
5月から暑いな、と夏バテ(春バテ?)していた最中、将棋が新聞1面を飾るビッグニュースが立て続けに飛び込んできた。

春は名人戦と叡王戦が同時進行で行われる。
第82期名人戦七番勝負では藤井聡太名人が豊島将之九段を4勝1敗で破り名人位を初防衛した。八冠防衛は、王座戦で八冠達成してから竜王戦、王将戦、棋王戦、と防衛したのに続いて4度目の防衛となった。
しかし、名人防衛直後の6月20日に甲府市の「常磐ホテル」で行われた第9期叡王戦五番勝負第5局では、挑戦者の伊藤匠七段が156手で藤井聡太叡王を破り、3勝2敗で叡王奪取した。伊藤新叡王は竜王戦(2024年2月25日の期間限定のブログ記事「第36期竜王戦第4局(藤井竜王―伊藤七段)~37手詰を見た藤井竜王の寄せ」参照)、棋王戦と藤井八冠にストレート負けを喫していたが、叡王戦では藤井八冠の八冠独占を崩しての初タイトル、21歳8か月での初タイトルは歴代8位の年少記録で今後、藤井七冠との戦いか興味深い。第9期叡王戦は藤井八冠の八冠独占が崩れた歴史的シリーズとなった。


叡王戦決着翌日は毎日と産経と東京は一面に記事を、朝日も一面真ん中に写真を持ってきた。

そして名人戦、叡王戦の後半戦の時期から始まっていた第95期棋聖戦五番勝負は、第3局が7月1日に名古屋市の「亀岳林 万松寺」に行われ藤井聡太棋聖が挑戦者の山崎隆之八段を破り、3連勝で棋聖を防衛、棋聖5連覇を成し遂げた。これで棋聖通算5期となり藤井棋聖は「永世棋聖」の資格を得た。藤井棋聖の21歳11か月での永世資格獲得は、中原誠16世名人の23歳11か月での最年少での永世資格獲得記録(これも棋聖戦)を53年振りに更新するものとなった。


棋聖戦決着翌日は主催社の産経は一面トップ、東京も一面、スポーツ紙はサンスポが一面に持ってきた。

歴代の永世棋聖を列記しよう。
大山康晴永世棋聖
中原誠永世棋聖
米長邦雄永世棋聖
羽生善治永世棋聖
佐藤康光永世棋聖
藤井聡太永世棋聖
(羽生、佐藤、藤井は永世棋聖資格者)

始まったばかりの王位戦でも永世なるか。


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詰将棋解答新チャンピオンは古賀六段、最優秀棋士賞は藤井竜王・名人

2024-05-05 21:31:58 | 詰将棋解答選手権
令和6年3月31日、第21回詰将棋解答選手権チャンピオン戦が東京と大阪の会場で開催された。チャンピオン戦は5年振りの開催で、古賀悠聖将棋六段が優勝し新チャンピオンとなった。元王座の斎藤慎太郎将棋八段は2位だった。千葉幸生将棋七段と黒川智記さんが3位。優勝六回を誇る宮田敦史詰将棋八段・将棋七段は8位だった。ディフェンディングチャンピオンで今や八冠の藤井聡太竜王・名人は出場しなかった。一般戦も4月に全国で開催された。古賀新チャンピオンは将棋順位戦でB級2組に昇級して六段になったばかり、将棋での今後の活躍にも注目だ。

第51回将棋大賞では、藤井聡太竜王・名人(王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖)が最優秀棋士賞をユナニマス・デシジョンで受賞。最優秀棋士賞受賞は4年連続だ。最優秀女流棋士賞は福間香奈女流五冠が受賞。
今年度は藤井八冠が棋聖もしくは王位で史上最年少での永世称号資格を獲得するか、また八冠の牙城を崩す棋士が現れるかが注目だ。早速だが、この記事を書いている時点で、5月31日に行われる叡王戦五番勝負第四局を前にして、伊藤匠七段が藤井叡王を2勝1敗でリードしている…



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詰将棋解答選手権チャンピオン戦が新時代を迎える

2024-03-30 20:16:39 | 詰将棋解答選手権
詰将棋解答選手権チャンピオン戦が新時代を迎える。

新型コロナウイルスの影響で開催を見送り続けていた詰将棋解答選手権チャンピオン戦が、第21回詰将棋解答選手権チャンピオン戦として令和6年3月31日に、5年振りに復活開催となる。
では、歴代名チャンピオンを振り返る。

まずは宮田敦史七段。第1回からの3連覇を含む計6回の最多優勝を誇る。私は以前、宮田七段が詰将棋の会合で詰パラ最新号を携えているのを見たことがあるが、その詰パラ最新号がすでにボロボロ。日頃の終盤・詰みのトレーニングを垣間見た気がした。私の詰パラ最新号が、かばんに入れっぱなしでボロボロであるのとは質が違った。

そして藤井聡太竜王・名人。コロナでチャンピオン戦が中断するまで5連覇した。初優勝は小学六年生、奨励会二段の時。プロ七段の時に五連覇達成。以降、将棋で最年少タイトル、最年少名人、八冠独占達成することになる。第36期竜王戦第4局で37手詰が見える終盤力を誇る。

4年間空位となっていた詰将棋解答選手権チャンピオンの座につくのは誰か。



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第36期竜王戦第4局(藤井竜王―伊藤七段)~37手詰を見た藤井竜王の寄せ

2024-02-25 15:52:43 | 特集(将棋タイトル戦)
本記事の掲載期間は終了しました(見出し画像は「フォトドキュメント 第36期竜王戦七番勝負|読売新聞社」です。)。

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