雑記帳(新居)

移転完了しました

Windows2000が延長フェーズへ

2005-07-01 16:21:37 | MyPC
この7月1日をもって、Windows 2000は、「メインストリームフェーズ」から「延長サポートフェーズ」に移行している。
この移行でサポートの内容がどう変わるか、具体的なところは、ここで説明するつもりはない。MicrosoftオフィシャルサイトなりITニュースサイトなりを参照していただきたい。

このニュースを見たときに、Windows2000はそれほど古いOSになってしまったのかと、ある種の感慨のようなものを抱いてしまった。

うちの部隊において、圧倒的に多くのマシンにインストールされ、最も慣れ親しんだOSは間違いなくWindows2000 Professionalである。現時点でも、主力マシンのほとんどがこのOSで稼働している。Windows XPは、Windows2000に比べるとほとんど無駄ばかり増えている。メモリ消費一つとっても、XPは2000に比べ100MB以上多い。Windows2000ならメモリ256MBでも何とか実用に耐えるが、XPではそのラインが512MBに上がってしまう。(ただし、アネリア以降のメーカー製ノートマシンは、Windows XPである。購入時点でXPがすでにインストールされているのだから仕方がない。)3代目ヴィカに至っては、当初Windows XPで動作させたものをわざわざWindows2000を入れ直しまでした。(これは、当初Hyperthreading Technologyを用いるのにWindows XPが必須と誤解していたため。現状はWindows2000でも問題なく利用できている。Microsoftの説明によると、HTは「積極的なサポートはXPのみで行うけれども、2000でも動作する」とのこと。Intelによると「XPが必須」。すごく謎。逆なら理解できるのだが。)
確かにXP SP2導入によりセキュリティは大きく向上しているようだが、その内容のほとんどは、Windows2000を利用していても、セキュリティにうるさいユーザなら自力で改善できるものである。(OSの設定を変更し、フリーのセキュリティソフトを使えばよい。)

とはいえ、Windows2000が当初から使いやすい道具だったかといえば、そうではない。特に、導入初期の1年くらいは、すべてのマシンでWindows 98とのデュアルブートの運用をしていたこともあり、重大なトラブルが頻発した。SP1の適用中にマシンがハング、二度と起動しなくなったこともあったし、ファイルシステム(FAT)絡みの事故は何度も経験した。
うちの部隊がWindows2000導入に大きく舵取りをする一つのきっかけは、スヴェトラーナである。スヴェトラーナはWindows Meプレインストールマシンだったけれども、Meはただでさえ不安定きわまりない上16ビットリソースをすぐに食らい尽くすという最悪の環境である。速攻でWindows2000に移行された。
もう一つの要因は、2001年頃からメモリ価格が暴落し、512MBを超えるメモリを搭載するのが当たり前になったことである。512MBを超えるメモリはWindows 9xでは扱えない。2000年頃は、当時主力のPC133 SDRAMで1MBあたり100円以上、今では考えられない値段で、当時のスーパーエースのヴィカ(2代目)でもメモリは256MB搭載に過ぎなかった。それが2001年秋には1MBあたり8円まで下がった。(それ以降DDRメモリに移行していったんは相場は上がったけれども、去年末から再び急落、現在も1MB10円以下である。)
SP2が出た2001年頃には、重大なトラブルも少なくなり「枯れた」印象が強くなった。そして、デスクトップマシンは、Windows 9xからアップグレードでなく当初から2000で環境構築されるようになる。いよいよWindows2000が文句なしの主役となったわけである。2003年にはPCでビデオ録画の運用がスタートし、137GBを超えるHDD、4GBを超えるファイルを日常的に利用するため、NTFSの利用が必須となった。Windows 9xに後戻りすることは完全に不可能となったのである。

このように、ハードウェアの進歩がWindows2000への移行を促した部分が大きい。それと同様に、次世代OSへの移行が必須となることももう見えてきている。すなわち、CPUの64ビット対応とマルチコアである。今後のスーパーエース格のマシンでは、64ビット対応かつCPUコアの総数が4つ以上になるだろう。そのどちらも、Windows2000 Proでは対応できない。
Windows2000ベースの新規マシンは、この先あるとしてもビアンカ後継のエース級ノートが最後になるだろう(Napaプラットホーム)。ひょっとするとビアンカが最後かもしれない。