パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

日本辺境論

2010年02月16日 22時17分56秒 | 
まだ読み始めたばかり
しかし、なるほどこの本が評判になっているのがわかる
思わずニンマリしたところや
常々疑問に思っていたことを(たとえ論旨に離れていたとしても)
バッサリと切って論ずるところがあちこちに

たとえば
「何が正しいのか」を論理的に判断することよりも
「誰と親しくすればいいのか」を見極めることに
もっぱら知的資源が供給されるということです。
自分自身が正しい判断を下すよりも
「正しい判断を下すはずの人」を探りあて
その「身近」にあることの方を優先するということです

また別の個所では
「日米同盟が日本外交の基軸である」といいますが
それはアメリカの国益と日本の国益が一致している
ということではありません
アメリカは他国よりも日本の国益を優先的に配慮している
という意味でもない
当然ながらアメリカはアメリカの国益しか考えていない
日本に配慮するのはそうした方がアメリカの国益に
資するという計算が成り立った時だけです
しかし、アメリカが日本の国益を損なう要求を
してくる場合でさえ、
「やはり日米同盟しかない」という外交通の確信を
揺るがすことはできません
このような異常な判断が成り立つのは
「アメリカがときに日本の国益を損なうような要求をするのは
それだけアメリカが日本に近しい感情を抱いているからだ
(身内)だからこそこのような理不尽なことを平気でしてくるのだ」
という奇妙な信憑が私たちに共有されているからです

確かに、そうばかりとは言えない
と批判することはできる
だがよく当てはまることの方が多そう

結局、日本人は「長いものには巻かれろ!」
を実践してきた国民なんだと再確認!
(それが悪いことかいいことかはわからないが)

本はまだ途中なので
お楽しみはもう少し味わえるのがありがたい

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