パンセ(みたいなものを目指して)

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馬防柵付近にソーラー発電騒動

2023年09月02日 08時57分28秒 | 新城・地元に関すること

今日は良く眠れたお陰で体調不良はなんとか持ち越さず
ホッとしたところだ

ところで一月ばかり話題になった新城の出来事を

流石に今は出てこないが、30年ほど前は田んぼを掘ると
火縄銃の鉄砲玉が出てきた長篠の戦いで有名な決戦場の設楽原
(映画影武者の最後のシーンもここだ)
地元の有志による「設楽原を守る会」は戦い当時を想像させる
馬防柵を組んで、毎年メンテナンスを行い
また「決戦場祭り」と題して戦場でなくなった人々の慰霊祭を行っている

近くを通る新東名高速道路は、一部防音壁を透明なものにして
馬防柵が見えるようになっている
「どうする家康」で長篠の戦い・設楽原の戦いが放映された直後は
この馬防柵を見るために、遠くは関東のナンバーの車が何台か確認できた
つまりは、馬防柵は新城市の観光の目玉でもある

この馬防柵のある設楽原古戦場の辺りにソーラー発電の計画がある
と新聞に報じられたものだから地元はちょいと騒動になった
というより慌てた、、といったほうが正確かもしれない
新聞では事業者がソーラー発電の申請をすれば市には法的に
ストップさせる権限はないらしいと報じていた
また事業者は「相談に応じる」ニュアンスのコメントが載っていた

慌てたのは「設楽原を守る会」の人たち(数人は知っている人たちだ)
行動は素早く、計画の中止を願う嘆願書を市長に届けた
彼らにすればいきなりの不意打ちで、なんとか阻止したい気持ちは理解できる

ところが新城市は例に漏れず老齢化が進み、農業する人も体力的にしんどくなっている
設楽原で農業をしている人も、自分の代で農業はお終いにしよう
と考える人が出てくるのは想像できる
農業はできないのでその代わりの金銭を得る方法として、土地を貸す
あるいは売るといった方法を思いつくのはごく自然な成り行きだ
だがその場所がちょっと問題だった

ここからの市の進め方は、慌てぶりが表に出てしまった
土地地権者の気持ちを慮ることなく
馬防柵付近の景観を守るためだけの思考に進んでしまった
それは「守る会」の人々の意向でもあったが

慌てた行政は地権者には市が土地を買い取ったり借地料を払うといった
代案を考える前に、事業者に計画中止のお願いに出かけようとした
すると腹を立てたのは地権者の方々
こうなると何が最善か?ではなく、感情の行き違いになってしまう

その後どうなったのかはどうなったのかは分からないが
(今までの経緯も想像の範囲なので間違っているかもしれない)
とにかく事は一方向からの見方だけで進めると良くないことの典型だ

この事業者は京都に本社をおく企業らしい
この歴史上有名な場所に、法的に問題ないと言って計画を進めることは
この企業にとって社会的なメリットはないと思われる
「強引に計画を進める歴史の財産に無神経な企業」
そんなものが定着するのは、企業価値を下げるものになる
と思ったりするが、どうなんだろう

それにしても、たったこれだけの計画に新城の今の問題
(高齢化、農業従事者の減少)が見えてしまうのは、残念だ

この話はどう決着するのだろう
ある人は「いろんな意味の熱量が左右する」と言っていたが、、、

馬防柵の写真(決戦場祭りから)



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