今年はベートーヴェンの生誕250年ということで、本来ならばいろんな音楽会が開催されるはずだった
ラ・フォル・ジュルネを当てにしていたが、あいつのせいで全ておじゃんになった
テレビでは遅ればせながらベートーヴェンの特集を行った(NHKのEテレ)
番組はみんなが選ぶベートーヴェンの名曲ということで事前にアンケートを行い
その結果の発表だった
ところが、その結果は(偏屈な)自分にはちょいと一言言いたくなるものだった
一位は第九、2位は7番の交響曲、3位は悲愴ソナタ 5位が運命 6位が田園
著名な曲だが自分の選択とは違う(いい曲には間違いないが、、、、)
アンケートは一人三曲を選んでNHKに連絡するようになっていたようだ
名曲とは何か?を深く考えたアンケート結果というよりは
知ってる曲を並べたのではないかと思ってしまう
自分の選んだベートーヴェンの名曲は、なんと言っても32番のピアノソナタ
一人の人間が達することのできた奇跡的な境地を表現していて、
ひとはここまでなれるのだといつも感動を覚える
特に変奏曲の第2楽章の瞑想的な旋律は、年齢を重ねないと良さが理解できないと思えて仕方ない
この旋律を美しいと感じるには経験が必要で、感覚的、情緒的な美しさとは別ものだ
交響曲では三番の英雄
理屈っぽいベートーヴェンだがこの曲は過度に興奮させる音楽ではなくて
もっとおおらかに構えて、若さゆえの次々と出てくる旋律も感じられて完成度が高い
あとは、どっちにしようか迷いそうだが、弦楽四重奏曲の14番嬰ハ短調か15番のイ短調
14番の一楽章の静謐な感じと変奏曲の楽章はとても印象に残る
15番は有名な第三楽章よりは最初と最後の楽章が良い
これ以外にも弦楽四重奏曲の7番とか12番とか、部分的には荘厳ミサ曲のアニュス・デイとかも捨てがたい
みんなが知っているという曲が、作りての真価を表しているかどうかは、どうも別問題のように思える
みんなが知って親しむには親しみやすさが必要になる
世の中には知られていない名曲とか名作(小説などの)があるもので
それらは必ずしも親しみやすいとは限らず、それ故にそれらと接するには
自分で探すしかないという手間を必要とする(味わったり経験するのにも手間がかかる)
今回のNHKの結果は知名度の差のような気がしてならないが
人に披露する雑学としての音楽や小説の知識(名前を知っているかいないかなどの)よりは
それらと接した時に得られた何かを大切にするなら
いろんなベストテンの順位は変わってくるように思えてしまう
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ベートーベン、今は大好きです。
でも子供の頃は、音楽室にある暗そうな写真とジャジャジャーン‼️と喜びの歌!とエリーゼのために、くらいしかイメージがありませんでした。
ここ数年、月光、悲愴、熱情、テンペストなどを聴くようになって、改めてベートーベンは素晴らしい作曲家、天才だと思いました。
私はは悲愴の第一楽章がお気に入りです❤️