パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

「住民投票の結果に強制力がないのは何故か」を考えてみた(私論)

2022年05月30日 09時57分29秒 | あれこれ考えること

時々変なことを考える
あるいは変なことを思いつく
最近、そうなのかもしれない!と思い浮かんだのが
「住民投票の結果には強制力がない」の理由だ

それがあっているかどうかはわからないが
自分で思いついたことに、少しうれしいような気もする

新城では2015年に新庁舎の建設計画について住民投票が行われ
結果的には現計画の変更を大きく求める側が勝利をおさめた
ところがその住民投票の結果には強制力がなく
抽象的な「結果を重く受け止める」という言葉で曖昧な対応をされてしまった

善意に考えると「重く受け止める」は結果に従うとなりそうだが
多くの場合そう簡単にそうなるわけではない
むしろ、結果に従わないことでまた別の問題が起きてしまう

ここで話は変わって、地元最近の問題、給食センターのことに関連して考えてみる
自分たちの学校内でつくる給食と、どこかでまとめて作るセンター方式について
様々な問題が絡み合って、一部で混乱が起きている

様々な混乱をまとめて一つの問題と考えるよりは、その一つ一つの問題が
どこに問題があったのかと考えることが必要だと思われるが
感情を伴うものはそう簡単に割り切って考えられないのが現実だ

ここでは「誰が自校式が良いか、センター方式が良いかを決めることができるのか」
をあれこれ想像してみる
実態は、市民の多くが知らない中で校長会、教育委員会、教育総合会議、市政経営会議等で
数回の会議によってセンター方式と決定された
議員にはこの二者選択には関われず、予算案の賛否のみの参加となった

ここで一部の市民の中には
市民が知らない中で勝手に決められるのは問題はないか?
との声が上がった
現実に生徒を送り込んでいるお母さん方からは不満の声が大きい

だがそうした子どもを持っていない家族はこの問題については無関心だ(これも現実)
それで良いのか悪いのかは、意識高い系の人には許しがたいことかもしれないが
フト「多くの市民が知らないでいることは果たして悪いことなのか?」
と、そもそも論が頭に浮かんだ

現在の社会は、ひとりひとりの庶民が決断を要するような様々な問題に対して
関与することは難しい
第一にその判断基準となる各種情報を得て、それが説得力があるものかを調べなくてはならない
その上で、その情報を元に多面的な視点で考えなければならない
つまりはそうするために時間と知識、技術が必要だ
だから社会はその仕事を担う人を選んでその人達に任せることになる
(何も知らない素人の判断は無責任の可能性があるということ)

日本の社会は「何かを決める人を選挙で選ぶ」という形式の社会になっている
それが代表制民主主義で、首長には予算編成権者として重要な機能がある
簡単に言えば、庶民は選挙で選んだ人にある程度お金の使い方の提示は任せる
ということで、それでは暴走するかもしれないので、やはり選挙で選ばれた議員が
チェック機能を果たすという制度だ

ところがこれが正常に機能しているかと言えば、最近はどうも怪しい
国でもそうだが、少数者の利益になりそうなことが
多数決という数の暴力によってまかり通っているようだ
これは代表制民主主義のバグみたいなもので
これを何とかしないとまずいと考えかたが生まれ
直接民主主義的な要素を加えるようにしたのが「住民投票」のシステムのようだ
(と勝手に理解している)

ところが日本社会は制度としては代表制民主主義国家だ
これを前提に各種法律が体系化されている
ここで「住民投票の結果には強制力がない」理由がおぼろげに浮かんでくる
仮に強制力があると首長の予算編成権に対する矛盾が発生してしまう
みんなが選挙で選んだ人にお金の使い方を一応任せるという制度になっているが
皆が声をあげれば(住民投票で勝てば)選挙で選んだ人の判断を(選挙で落とす以外の方法で)
無理やり変えてしまうのは、法の体系から矛盾が生じてしまう

きっと、これだな!
となんだか頭の中が整理されたような気がした

こんな抽象的な思考実験のようなものは思いつきは
あまり意味のあるものではないかもしれないが
このことに気づいた自分は(間違っているとしても)少しうれしい気分

人の満足って一体なんだろう?
と考える次第

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 最近はピアノ・ソロ音楽ばか... | トップ | 下手に歌ってください »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

あれこれ考えること」カテゴリの最新記事