パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

棋士のピークは若い人だが、あの世界は、、、

2022年06月09日 09時46分30秒 | あれこれ考えること

源氏物語にも登場する囲碁のシーン
そんなだから囲碁のほうが将棋よりも愛好者は多いと思っていた
ところが、実態はそうではなかった

囲碁は地の多さを競うゲーム
19✕19の交差点に石をおいて、囲まれた地の多いほうが勝ちとする
先手のほうが有利だから、先手は出来上がった地から6目半を引かれて
計算される

先日の本因坊戦第一局、井山裕太対一力遼ではとても珍しい事が起きた
なんと整地したところ盤上にできた地が2目しかなかったのだ
あとは全部黒白の石で埋まっている
勝負は黒がまだ手元に5つの白石があったので、黒が7目有利
6目半のハンディを引いて黒の半目勝ちとなった
地の多さを競うゲームというのになんということだ

最近はYoutubeで中継をしてくれるので、経過はハラハラしながら
リアルタイムで楽しむことができる
ところがその内容は解説者の話が理解できるほどの棋力はないので
もっぱらAI予想の確率数字をみてドキドキしてるだけだ
特にこの対局は劫が多くて素人には何がなんだかさっぱりだった
だが、この戦いの凄さだけはよくわかった

囲碁は中国ではスポーツと同じくらいの認識のようだ
棋士のピークの年齢は、年輪を重ねた経験者ではなく
瞬発力と体力のある若い人で、実際に棋士のランキングは
若手が上位を占めているようだ

日本でも一力遼、芝野虎丸、関航太郎などの若手が活躍している
女性陣も藤沢里菜、上野愛咲美、中村菫などの元気な棋士の活躍が目立つ

若い人頑張れ!
と思う一方自分ら年齢の人間は、経験だけじゃ何ともならない世界がある
という現実を思い知らされているような気がしてしまう

このように実力勝負の世界では、若い人はそれなりの地位と評価を得ている
ところが、それとは全く別世界がある
それは選挙を伴う世界
ここでは本人の実力よりは、もっと別の要素が大きな位置を占める
(家系とか知名度とか)

囲碁とかスポーツははっきりと勝ち負けの結果が出る
ところが選挙を伴う世界の出来事は、勝ち負けの評価は曖昧だ
本来は結果責任という言葉で表されることでも
言葉の定義解釈等でなんとでも言い訳ができている

その言い訳はメディアを通して広まり、違和感を覚えるというよりは
既成事実として報道される
確かにこの感じ方は野党よりの思考だが
それでも今の日本の権威主義的な傾向はどこか違っていると思えてならない

若い人頑張れ!こうした世界にいる人も!



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