江戸川乱歩に「嘘発見器」という作品がある
残念ながらぼんやりとしか覚えていないが「肝心なところは覚えている」
と自分では思い込んでいる
嘘発見器は、体の微小な電流の変化とか心拍数とか汗とかを計測することによって
普段と違う反応をしたとき(嘘を言ってる時の体の変化)を数値化されるものらしい
犯人は数日後、嘘発見器にかけられることがわかったので
嘘発見器に見つからないように予め練習をしておいた
どんな質問にも平然と答えられるように、ドキドキしたり、冷や汗をかかないように
際どい質問などを想定して本番に臨んだ
彼は首尾よくドキドキもせず、冷や汗もかかずに終えられて、うまくいったと思った
ところが、彼は嘘を言っていると判断されることになった
というのは、普通の人は質問によっては心拍数が上がったり、じわっと汗がでるのは
ごく自然の当たり前の反応で、何ごと対しても平然としていられるのはむしろ不自然で
嘘をつこうとしているからだ、、というわけだ
普通の人に見られる、ちょいと情けない人間的な弱さとか不安
それらを少しも表に出さずに、現状認識を正確にせずに能面のように決めたことを行う人
それは意志の強い人でもブレない人でもなく、何かが欠けているだけと思ってしまうが
この人物は誰か、、