パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

ブルックナーの音楽

2010年04月28日 21時46分45秒 | 音楽
長い長いブルックナーの交響曲
どこに向かっていくのかさっぱりわからないような音楽

ところが慣れてしまうと、長いどころか短いように感じてしまう
(コリン・ウィルソンだったかが、ブルックナーの音楽は自然の一部を
 切り取っているので実は短すぎる と述べていた)
どこに向かっているかについても、
むしろ見通しの良い直感に支配されて
むしろすっきりしているような気にさえさせられる
不思議な音楽だ そしてこの音楽が自分は好きだ

ところで、しばしば、特に後期のものとなると
いったいこれらはメロディーと呼べるものなのだろうか?
と考え込んでしまうことがある
メロディーというよりは音、自然の音響にすぎないような
(つまり風の音や木々のこすれる音と同類のような)
気がしてならない

話は変わって
初期の作品 ピアノ曲などを聞くと
これが本当にブルックナーの曲?
と疑ってもなんら不思議はない印象を持つ

このころのブルックナーは普通に頭のいい
音楽的才能のある若い作曲家の雰囲気がある
しかし、あの深いブルックナーではない

ブルックナーはブルックナーになった
当たり前だけれど
やろうと思えばできたけれど
耳触りのよいわかりやすい音楽をかれは作らなかった

同じような曲を何曲も書いた
一見そう見えるかもしれない
だが7.8.9と深化していく音響は
山が一見同じように見えても一つ一つが違うように
まったく異なる趣をもつ

本当に9番が未完なのは残念至極だ
補筆により完成したものもあるけれど
全部をまとまりあるようにできるのは
本人しかできない技であることを再確認するだけに終わってしまう

ところで最近CD買っていないけれど
マーラーやブルックナーは以前と同じように出ているのだろうか
そしてコンサートのプログラムにも取り上げられているのだろうか

自分にとってはブルックナーは
ブーム以上の存在であると思うのだが
(自分の中では3Bはバッハ、ベートーヴェン、ブルックナー)

コメント
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