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パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

3枚の「アビーロード」のレコード

2023年05月25日 09時32分27秒 | 音楽

一枚は聴くために、もう一枚は記念の保存用のために
同じレコードを2枚持っている人がいるそうだ
一時期は馬鹿げたこと!
と鼻で笑っていたが、実は自分も同じことをしている

ビートルズのアルバム、「アビーロード」を2枚どころか3枚持っている
写真の一番左は普通にレコードショップから購入したもので
真ん中は名古屋のその界隈で有名な「小池レコード」から求めたもの
そして一番右はアビーロード発売50周年でリマスターされたものを
通販で手に入れたものだ

音に違いがあるか?
が気になるが、以前に左側2つを比べたときには
確かに違いがあるように思われた
小池レコードから求めたものの方が生々しい印象で
演奏の熱までもが感じられた
(と言っても僅かな違いだったが)

そして昨日はリマスターされたものと比較したが
ポールのベースの音は真ん中のものが一番響いていたような気がした

レコードはレコードによって随分音が違うと言われる
フルトヴェングラーの指揮する「英雄」はウラニア盤が
圧倒的に素晴らしいとの評判で、自分は聴いたことがないが
Youtubeで公開されたウラニア盤の空気録音のものは凄まじい雰囲気がある

このウラニア盤と同じ演奏の別の会社が出しているレコードは所有しているが
それでは世間が騒ぐほどものもかは感じられない
確かにテンポ変化等は激しくライブ感はあるが、圧倒されるまでは至らない
でも本物のウラニア版はYoutubeでも凄いと感じさせられる

話はアビーロードに戻って、ビートルズのアルバム評価は日本では
「アビーロード」が一番のようだ
海外でも評価を含めると「リヴォルバー」が一番との説もある

この「アビーロード」はビートルズの白鳥の歌のように思えてしまう
極めて完成度が高く、ポップスとかロックの粋を超えて
音楽としての完成度がとっても高い

自分は特にB面のメドレーの部分が大好きで
初めて聴いた時は圧倒されて「凄い!」
としか声が出なかったのを覚えている
(甥っ子に聴かせた時、甥っ子も凄いと口にしたことがあった)

今は、繰り返しが多く徐々に盛り上がっていく「I want you」も
案外面白いと思うようになっている

先日我が家にレコードを聴きに来た人に今度は
これ「アビーロード」を聞かせてみようと思っている

それにしても、「アビーロード」一家に一枚必要な
本当に凄いアルバムだと思う

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実感したのは原曲の素晴らしさ(ビートルズのジャズピアノ演奏)

2023年05月16日 08時56分51秒 | 音楽

久しぶりにCDを購入した
ジャズピアニストのブラッド・メルドーのアルバムで
ビートルズの楽曲をジャズの演奏をしたものだ


レコードでも販売されているようだが、価格がCDよりだいぶ高価なようだ
購入してから気づいたのは失敗だったかもしれない

ブラッド・メルドーは以前ソロピアノのアルバムに「ブラックバード」
「アンド・アイ・ラブ・ハー」「ジャンク」などの
ポール・マッカトニーの作品を演奏したものがあって
それがとても詩的で良かったので、今回の購入となった

CDでもレコードで対面するように真面目に聴いた
なかなか良い!
それは一番先に浮かんだこと
そして、つくづく感じたのがビートルズの原曲の素晴らしさ
ほとんどの演奏は冒頭部分はシンプルなテーマの提示となっているが
これが、知っているからかどうかはわからないが、とても心地よい
次第にジャズ風にアレンジされていくのだが、
どこにオリジナルの曲の姿が見えるのか、、と思いながら聴くのは楽しい

実は、先日ネットで若者のこんな意見(質問)を目にした
「ビートルズの音楽はダサいのに、なぜ今も注目されているのですか?」

びっくりしたのは「ビートルズの音楽はダサい」という前提(断言)で
自分は、現代の音楽のほうが幼稚で深みがないと思えているので
とても違和感をもったのだった

しかし、時代的な背景とか空気というのは
こうした感覚の違いを生むのかもしれない

現代人なら心かきむしられるようなバーバーの「弦楽のためのアダージョ」とか
マーラーの5番の第4楽章のアダージェットを
仮にバロック時代の人々に聞かせたらどんな感情を持つだろうか?
と想像してしまった

こんな曲は良くない!
理解できないと言うよりは感覚的に合わない!
と断言されてしまうかもしれない

つまりはその時代の人々の感覚とか思考等で受け取り方は変わりそうだということ
だが、時代を経て古典(スタンダード)として残っているものは
(一旦は選別のフィルターを抜けて)作品自体にやはり何がしらのパワーが
あるものだと思われる

と屁理屈を捏ねているが、ビートルズの曲は良いなあと再確認したということ
ところで、このアルバムに収録されているのは

01. アイ・アム・ザ・ウォルラス / I Am The Walrus
02. ユア・マザー・シュッド・ノウ / Your Mother Should Know
03. アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア / I Saw Her Standing There
04. フォー・ノー・ワン / For No One
05. ベイビーズ・イン・ブラック / Baby's In Black
06. シー・セッド・シー・セッド / She Said, She Said
07. ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア / Here, There And Everywhere
08. 恋をするなら / If I Needed Someone
09. マックスウェルズ・シルヴァー・ハンマー / Maxwell's Silver Hammer
10. ゴールデン・スランバー / Golden Slumbers
11. 恋することのもどかしさ / Maybe I’m Amazed (日本のみボーナストラック)
12. 火星の生活 / Life On Mars?

アンコール・ピースみたいに長くなくて気軽に楽しめる
いい買い物だったかもしれない

※最後の曲はデヴィッド・ボウイの曲らしい

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音楽は集中して聴いたほうが得るものは大きい

2023年05月12日 08時29分07秒 | 音楽

「一度、レコードを聴きに来てください」
先日、写真撮影と水彩画などに才能を発揮する近所の知り合いに
こんなお勧めをした

さっそく昨日の午後、彼がやってきた
彼が来たらどの音楽をかけたら良いのか?
とずっと考えていたので、オーディオセットのある2階の部屋にいって
考えておいた曲のレコードをかけた


まず最初はバッハの「音楽の贈り物」の中のトリオ・ソナタ
フルートとヴァイオリンとチェロ、それにチェンバロの編成の音楽で
とても心落ち着く音楽だ
演奏はバッハの音楽のスペシャリスト、カール・リヒターを中心とした仲間だ
(この録音はCDでも持っているので比較をした)
レコードの音はフルートはふくよかで、チェロの音は奏者の熱気が感じられる

J.S.バッハ ≪音楽の捧げもの≫ BWV1079 カール・リヒター  J.S.Bach “Das Musikalische Opfer”

彼は集中して聴いていた
レコードを聴いた後CDで同じ部分を聴いた
「違いは感じる?」
「うーーん、よくわからないな、、でもレコードって溝があるだけで
 こんなに左右から違う音が出てきて凄いな!と別のことを感じてしまった」
忖度なしのとても素直な感想は、第三者の意見として参考になる

次に用意したのは、モーツァルトのピアノ協奏曲代23番の第二楽章
感情に訴えるがウエットではない それ故に寂寥感が際立つ
これらは一度聴けば、こんなにいい曲があったのか!
と感じるに違いないと思い、モーツァルトファンを増やすつもりで選曲した
この曲も彼は集中して聴いていた

Mozart - Piano Concerto No 23 A major K 488 - II Movement - Maurizio Pollini

次はモーツァルトのK364のヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲の第2楽章
これも知る人ぞ知る有名な曲で、実演で聴いた時は泣きそうになった

ZAGREB KOM 5 • W. A. Mozart: Sinfonia concertante, K 364 - 2. Andante

「どう?」
「なんか、すごく完成度の高い音楽っていう感じ」
「これはヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲という曲の第2楽章」
「あれはヴィオラだったのか、、チェロじゃないし何だったのかと思ってた」

彼とはフルトヴェングラーの指揮する「モルダウ」について話した事があって
youtubeで聴いたら、その感想を教えてほしいと言ったことがあった
そこで、今度はCDでフルトヴェングラーとウィーンフィルの演奏を聴いた

Smetana: Vltava (The Moldau) Furtwängler & VPO (1951) スメタナ ヴルタヴァ(モルダウ) フルトヴェングラー

最初のフルートの音からして深さが違う
テンポがゆっくりなだけではない、なにかもっと他のものが詰まっているような
そしてあの有名なメロディが流れた時の憧れのような響き
モルダウはフルトヴェングラーの守備範囲ではないが、
この演奏がクーベリックなどより数段好きだ

「これを聴いた後だと、モルダウはフルトヴェングラーが良いってことになりうそう」
確かに、その曲を初めて(真面目に)聴きいた音楽は全ての演奏の基準になるだろう

最後に面白い演奏をといって、ブラームスのハンガリー舞曲1番を
フルトヴェングラーの指揮のCDを引っ張りだした

Brahms: Hungarian Dance No. 1, Furtwängler & BPO (1930) ブラームス ハンガリー舞曲第1番 フルトヴェングラー

途中から指揮に煽られて、どんどんスピードが速くなっていく
とてもハラハラするくらいだ

「でも不自然な感じはしないね」
「音楽をこんなに集中して聴いたことはなかった」
彼はここまでの時間を十分満足したかのようだ

「また、聞きに来てください、
 第九の季節にはフルトヴェングラーの有名なバイロイト祝祭オーケストラのやつ
 聴きましょう、でもこれって気合が入らないと駄目だから精神の調子もいい時に!」

こんなふうに気持が通じ合う人との時間は過ぎていった
それにしても、何かを感じるということ、それを表現すること
それはとても大切なことだと思う
そしてそれをするためには集中して対峙することも

次は彼に聞かせる曲は何にしようか?
ピンク・フロイドの「エコーズ」とか
ビートルズのアビーロードも良いかもしれない
こんなふうに考えることは案外楽しい

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ラ・フォル・ジュルネに行く代わりに、あれこれ想像してみた

2023年05月05日 09時56分25秒 | 音楽

今年のGWは再開されたラ・フォル・ジュルネ
ベートーヴェンの記念の年(生誕250年)の2020年はコロナで開催されなかったが
今年は鬱憤を晴らすように「やっぱりベートーヴェン」が企画されている

理由あって見に(聴きに)行けないでいるが、その代わり音楽に関するネタを少し

昔、車での通勤時間にはクラシック音楽のかかるFMを聴いていた
曲の途中から聴き始めることが多かったが、その時の楽しみ方に
曲を知ってる場合には
演奏しているオーケストラはどこの国のオーケストラか?
指揮している人は誰か?
指揮者の年齢は若いか年寄か?

曲を知らない場合には
この曲はどの国の作曲家の作品か?
などを想像して曲が終わった後のアナウンスが楽しみだった

その的中率は不思議なことに、そんなに悪いものではなかった気がする
なんとなく、、という感覚は案外正しかったようだ

4年ほど前、名古屋でウィーンフィルとベルリン・フィルの
聴き比べができる機会があった
プログラムはブルックナーの交響曲8番で大好きな曲だ

料金は決して安いものではなかったが、自分自身に大金を使う言い訳を考えて
この貴重な機会を逃さないようにした
(同居人にはチケット価格は内緒)

指揮者はウィーンフィルがティーレマン、ベルリン・フィルがメータだったが
指揮者の違いよりもオーケストラの音色の違いに注意して聴いた

少し時間が経っているが、この時の記憶は端的に言えば
ウィーンフィルは輝かしい音色(特に頂点となる部分)
ベルリン・フィルの驚異的な合奏能力が記憶に残っている

またウィーンフィルはどこかオーストリアの自然を感じさせる雰囲気があったが
ベルリン・フィルは交響曲という抽象的な音だけの世界の充実ぶりを感じた

どちらかが良いという比較は成り立たず、それぞれの世界があるものだと納得したが
作曲家のブルックナー自身は常にウィーンフィルの音を聴いていたので
彼のイメージはウィーンフィルの表現の方が近かったかもしれない
(ただし、録音されたものはベルリン・フィルの演奏に良いものが多い)

ウィーンフィルの音は独特だ
それはピッチが若干高めに設定されているからとか
ウィンナホルンと言われる古いタイプの楽器を使われているからとか
弦楽器もやはり同じ様にその地のものを使用しているからとか言われている
自分がそれにもう一つ、ノリがいいという印象を持っている
ベルリン・フィルが常に経験できないオペラを、ウィーンフィルのメンバーは
日常的に経験しているのが影響していると思う

オーケストラの音は昔はもっと違いがあったと言われている
だからこそ、途中から聴き始めた音楽でもそれなりに想像することができた
でも最近は個性が無くなってきているらしい

ウィーンフィルは昔、女性の奏者がいなくて男ばかりの集団だった
ピアニストのマルタ・アルゲリッチはウィーンフィルの男ばかりの
メンバー構成に違和感を覚えていたので彼らとの共演は断っていたそうだ

頑固なウィーンフィルも世の流れには逆らえず、次第に女性奏者も入るようになったが
最初の頃は、オーケストラの音色に大きく影響しないハープ奏者だけだったようだ

今はジェンダーフリーと言われる世の中だが、個人的には(叱られそうだが)
オーケストラの音色の部分に影響するところなので
ウィーンフィルは男だけの集団であってほしいとも思う(時と場合に合わせて)

ブルックナーの音楽の感じ方は、男と女では違うと確信している(思い込んでいる)
指揮者の要求するものを受け取る感覚は、当然男と女の違いは出てくると思う
男性原理で進められていく音楽(ブルックナーの音楽はこうしたものと思う)が
一般的なマイルドにされてしまうのは、どこかもったいない気がしてならない

男が感じる世界観の表現
それだけで、それなりの価値があるような気がするが、、それは難しいのだろうか

話は変わるが、昔、こういうオーケストラの演奏があったら良いな!
と考えたことがあった
それはベートーヴェンの英雄を、ベートーヴェンが作曲したときと同じ年齢(33歳)の
指揮者と奏者で演奏したらどうなのだろうというもので
野心と若さのある人間の感じ方は、熟成された人々の感じ方とは違うはずで
きっと勢いのある、はつらつとした印象を与えるものになるのではないか!
と想像したりした

ということで、お気楽な話
連休の中日も大して予定なし
図書館に本でも借りに行くか!

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女性に好まれないブルックナーの音楽(という説は本当か)

2023年04月30日 09時34分11秒 | 音楽

GW中の日曜日なのでお気楽な話を

確信に近い思いでブルックナーの音楽は女性に受け入れられない
と思っているが、それをチャットGPTに聞いてみると
こんな答えが返ってきた

問 ブルックナーの音楽は女性に好かれませんが、その理由は何でしょうか?
 
ChatGPT

ただし、一部の人々がブルックナーの音楽を男性的、重厚かつ煩雑だと感じるかもしれません。
これは、ブルックナーの音楽がしばしば多層的で、緻密で、緊張感のある構造を持ち、
より力強く奥深い音楽的表現を求める男性の傾向に合っていると見なされるためです。

一方、女性は一般的により感性的であるとされ、より簡潔な音楽的表現を好む傾向があります。
したがって、女性がブルックナーの音楽を好まないと感じる場合、
これは好みの問題であり、性別に関する問題ではありません。

ただし、これはあくまでも一般論であり、個人の好みは多様であるため、
女性がブルックナーの音楽を好む場合もあります。

少し聞き方を変えてみた

問 ブルックナーの交響曲の演奏会ではトイレに男性ばかりが並ぶと言われています。
   女性客が少ないのは何故でしょうか?
 
ChatGPT

まず一つ目は、ブルックナーの交響曲が重厚な音楽であることから、男性客が多いということが挙げられます。
ブルックナーの音楽は、多くの場合、堂々とした演奏が求められ、重低音のパワフルな響きが特徴的です。
そのため、男性客がより好む傾向があるかもしれません。

また、ブルックナーの音楽は、一般的には比較的クラシック音楽の愛好家に人気があるため、
男性客が多いという側面もあります。
クラシック音楽は、昔から男性の趣味とされてきたことがあり、その影響が残っているかもしれません。

さらに、交響曲の演奏会においては、一般的に女性客よりも男性客の方が多いという傾向があることも
影響しているかもしれません。
これは、交響曲が比較的重厚な音楽であることや、演奏時間が長いことが理由として挙げられます。

総じて言えることは、ブルックナーの交響曲の演奏会において、トイレに男性ばかりが並ぶ理由は、
その音楽の性格や、クラシック音楽の趣味として男性が多いこと、
また交響曲の演奏会において男性客の方が多いことなどが考えられます。

なるほど、一般的な客観的と思えるような答えだ
だが、どうも不満が残る
実感と違う気がしてならない

女性がブルックナーを苦手と思うのは、自分だけでなく案外多くの人が感じていることで
そのことを扱った小説に「不機嫌な姫とブルックナー団」(高橋英理著)がある
ここでは当然の事実として女性はブルックナーは苦手としている

ブルックナーは女性にウケない!が事実かどうかはわからないとしても
確信的に、直感的にそう思ってしまうのはなぜか?
という疑問が新たに浮かんでくる

女性の音楽、中島みゆきとか竹内まりあなどの音楽が
男にとっては少しばかり生理的に違和感がある(と自分は感じるのだが)のと同じ様に
この反対のことが女性の感情のなかで起きているような気がする

それは小さな子が、女の子はママごととか、人形遊びをしたりおしゃれをして喜ぶ一方
男の子は、消防自動車とか電車とか昆虫とかに夢中になるのと同じで
男と女は最初から出発点が違うという気がしてならない
もちろん、どちらが偉いとかには全く関係ないことで、単に感じ方が違うというだけのことだが

男と女の感じ方とか、感じるものの優先順位が違うことは、生物として良いことではないか
つまりは多様性は生き延びる可能性を増やしていく要素の様に思えてしまう

ということで堂々巡りみたいなお話

ブルックナーは男向けの音楽と思ってしまうことは間違いだ!
と訂正の指摘をされても、受け入れられないと思えてしまうのが実感だが
一体、それは何故なんだろう

ところで、女性にもウケそうなブルックナーの音楽もある
彼の珍しいピアノ曲
ブルックナー:秋の夕べの静かな思い(1863)白神 典子 2000






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グレン・グールドの聴き方の変化

2023年04月28日 09時43分47秒 | 音楽

昨日再放送されたNHKの「ピアニスト・グレン・グールドの世界」は
普段は夜にテレビを見ることはないが、時間も短かったので興味深く見た
このカナダのピアニスト、グレン・グールドはとても変わった人で
Youtubeなどの動画で見ることのできる演奏の姿は低い椅子に座って
猫背になりながら、うなりながら(キース・ジャレットみたい)
指揮するように、あるいは踊るように、そして何かに取り憑かれているように
自分自身の世界に集中しているように見える

彼の弾く音は一つ一つがはっきりと聞こえる
それは彼の好きな対位法がよく聞き取れるように演奏しているからで
彼は対位法の大家バッハが大好きでデビューレコードはバッハの
ゴールドベルク変奏曲だった
この演奏はピアノでこの曲を演奏する意味を問い直すような問題提起をして
一時期、とても話題になった

そんな噂を耳にした頃(高校時代)自分は平均律クラヴィーア曲集(1)を手に入れた
一番驚いたのは、演奏に変な音が混じっていることで
最初はレコードからでていると気づかずに、近くで何かの音がしているのだと思っていた
ところが唸り声が聞こえるのは確かにレコードからで
解説書を読むと彼は演奏中に唸り声を出すと紹介されていた

明らかに普通の演奏とは違うスタイルに短いあいだ彼に夢中になり
レコードだけでなく彼に関する本も手にいれた
彼は夏目漱石の「草枕」が愛読書だったらしい
どこか抽象的な雰囲気のある「草枕」がこの人に好まれるのは
なんとなく納得できる気がした

だが彼に共感を覚える時間は短かった
それは確かに独自の世界観と音楽世界を聞き取ることができたのだが
聴いていると、孤独でとても辛く思えてしまったからだ
モーツァルトのピアノソナタもテンポも独特で
スタッカートの多く声部のはっきりした演奏は、どこか楽しくなかった
ベートーヴェンの後期のピアノソナタも、演奏表現の多様性は認めるとしても
ベートーヴェンの達した世界を表しているようには思えなかった
つまりは、彼の閉じた世界に浸るのは辛いという気持ちが大きくなってしまった

実生活でもグレン・グールドは聴衆のいる演奏会は行わず、表現の機会は
レコード録音だけの閉じた世界に限られた

そうして彼のCDとかレコードから離れていたが、最近ひょんなことから
彼の演奏を聴き直してみる気になった
すると、昔感じた孤独はさほど感じずに
ただただ多様な表現方法があるものだ!なかなか良いではないか!
とだけが心に残った

つまりは自分の年齢を重ねたことによる聴き取り方の変化を自分が感じたということだ

このような自身の年齢の変化による聴き取り方の違いは
演奏ではなくて聴く曲の選択により現れている
今はチャイコフスキーの音楽はほとんど聴かない
マーラーも一部の曲以外聴く気がしない
歳とって許容範囲が狭くなってきているのかもしれない
若いひとのJpopも受け付けないというよりは全く関心がない

そういえば音楽に限らず、読書のジャンルも偏ってきているようだ
それは個性なのか、偏屈になっているのか、わからないが
歳を重ねるというのは、こういうことだと実感する


ところで、グレン・グールドの演奏で思いのほか好きなのは
ヴァーグナーのマイスタジンガーの前奏曲で、声部がよく聴き取れるのが心地よい
動画はこちら
Die Meistersinger von Nürnberg, Act I: Prelude (Piano Transcription) (Remastered)

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フール・オン・ザ・ヒル

2023年04月01日 08時49分48秒 | 音楽

4月1日、エープリルフールだ
子供の頃、嘘をついて良い日だと教えられた
誰でもわかる嘘に「私は嘘をついたことがない」があるが
「総理大臣の私が嘘を言うはずがないじゃないですか」
とかつて口にした人がいた
彼はこの世間の常識的な知恵を知ってて口にしたのか
それとも勢いだけで言ったのか、、

フールで思い出したのがビートルズの「フール・オン・ザ・ヒル」
アルバム「マジカル・ミステリー・ツアー」の中の一曲で
「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」「ペニー・レイン」
「愛こそはすべて」「ハローグッバイ」などのヒット曲の中に埋もれている

このアルバムの中に埋もれている曲の中で
もう一つ歌って気持ちよくて好きなのが「ユア・マザー・シュッド・ノウ」
あまり意味を考えて聴いたことがないが、ひたすら歌いやすくて楽しい曲だ
(自分はこの手のお気楽な歌が結構好きだ)

「フール・オン・ザ・ヒル」はセルジオ・メンデス&ブラジル66
によるカバーのほうがラジオでよく聴いた気もする
少し原曲と違った味付けで、リズミカルなテンポで歌われ
最後のフレーズを伸ばして歌っているのが印象的だった
これなどを聴くと作曲家としてのビートルズの力を再確認する

Youtubeにあがっているセルジオ・メンデス&ブラジル66のカバーは
The Fool On The Hill

オリジナルは
The Beatles- 02- The Fool On The Hill (2009 Mono Remaster)

なんとなく、この季節に聴くのはいい感じ

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ザ・ソング・オブ レノン&マッカートニー

2023年03月20日 14時17分05秒 | 音楽

個性とか癖とか特徴ってのは出てくるものだな!
と感じたのが、このレコードを聴いた時


レノン&マッカートニーが他人に曲を提供した音楽のアルバムだ
こんなレコードを購入したことはさっぱり忘れていた

帯に書かれている音楽家(アーティスト)はリンゴ・スター以外はほとんど知らない
でも興味があるのは、ポールメインの曲かジョン主導の曲かという点
アルバムに同封されたライナーノーツにはどちらの作った曲か書かれている

だがそれを読まなくても聴けば大体はわかる
ジョンらしいとかポールらしいとか
そうした個性とか癖とか特徴がにじみ出ている

楽曲は1960年代初めが多くて、ビートルズ後期の完成度が高いもの
というよりは、シンプルなロックぽいものが多くてライブバンドとしての
彼らの特徴が出ている様に思われる

音楽家の癖とか特徴
例えば、クラシックの作曲家では
ブルックナーのタンタンタタタというリズムとか
最後は高らかに終わりたいという気持ち
ショスタコーヴィッチでは5番の最終楽章を連想させるリズム
またやってると口に出てしまいいそうなチャイコフスキー
バッハの整然としてどこか理屈っぽい印象
こうしたものは、瞬間的に感じることができる

同様にポールの曲もなんとなくわかる
(ジョンは歌詞の方に特徴が出てるかも)
なんとなく流れが良い(良すぎる?)
全20曲のうちポール主導の方が多いようだが
彼の歌声を想像してみるといかにも彼が歌いそうな曲だと感じる

ジョンとポールのどちらが優れた音楽家か?
と言った不毛な問はしないことにしよう

どちらも傑出した音楽家に違いはない
同じ地区に同じ時代に二人が生まれて一緒に活動した
という事実が、奇跡のように思えてくる

ところで聞き流していたが印象に残ったのは
「愛なき世界」ピーター&ゴードン
「貴方のために」シラ・ブラック

他にも、いかにもらしい、、という曲はあったが
ビートルズのときほど一所懸命には作っていないような気も、、、



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なんと歌っているかわからない

2023年03月15日 09時05分26秒 | 音楽

普段、音楽の歌詞は余り気にしない方だが、気になって仕方ない歌もある

朝のひととき、テレビ朝日の羽鳥モーニングショーの音楽で
「Wake me up」という歌の歌詞がさっぱり聞き取れない
何回か聞けば意味の通じる歌詞がわかると思っていたが
今もってさっぱりわからないままだ
(ネットで調べると自分と同じような人が結構いるようだ)

こうなると少しストレスが溜まる
歌い手さんは、人が聞きとれないことを分かっているのだろうか?
テレビ局の人はこの問題をどう考えているのだろうか?
余計なお世話だが気になってしまう

今朝は、どう考えるというより、ずっと気になっていて
いつか声にしたい出来事を取り上げてみた

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大事なことは、そっとしか言わない

2023年03月09日 16時51分53秒 | 音楽

レコードプレーヤーがやってきてレコードばかり聴いている
やはり音楽に集中できる感じがする
レコードは針を落とす位置の確保で途中から聴くのがCDより難しいが
今日聴いたのは、K488第2楽章とK364の第2楽章
モーツァルト好きならピンとくる曲で
あまりモーツァルトを知らない人でもきっと魅了されてしまう曲だと思う

モーツァルトは聞き流しても心地よいが
一度耳を澄ますと思いもよらぬ発見がある
例えば、馴染みのモーツアルトのフレーズとか旋律を追っかけて
次がどうなるかを予想してみると、きっと外れてしまうと思う
つまり簡単な繰り返しは無くて、絶えずどこかが変わっている
それが生き生きとした効果を挙げているのかもしれない

でも、K488とK364はそれほど集中しなくても引き込まれる
それでも、この音楽の肝心なところは「そっとしか言わない」から
のんびりしてると聴き逃してしまう
両曲も美しいメロディなので、もっと何度も使えばいいのに!
と凡人は思うが、モーツァルトは使い古さない
大事なことは、そっとしか言わないし、一度しか言わない
感じる人が感じるだけ
そんなふうに突っ放されているような気さえする

これらの曲は何度も聴いているので新鮮さはなくなっているが
今日は、不意に涙がでそうになってしまった
モーツァルトは本当にいいな

紹介した曲はこちら↓↓

Hélène Grimaud – Mozart: Piano Concerto No. 23: II. Adagio

Mozart: Sinfonia Concertante in E Flat Major, K. 364 - 2. Andante

 

 

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