1976年に初めて海外に出かけた。
しかも南アメリカだ。
ペルーに着いたとき、最初言われた言葉を今でも鮮明に覚えている。
「あなたは、人生の最後に来る場所に、最初に来た。」
当時、あまり意味が分からなかった。
「アスタ マニャーニャ(明日またね)」
どこの官庁に行っても、そう言われた。
一つの書類の作成に一週間かかるのが普通だった。
みんな決して急がない。
日本人は、急ぐ割に、決断が遅い。
今は心から思っている。
無理はしない。
今日出来ることは、明日やればいいじゃないか。
よく考えたら、そんなに急ぐ仕事をやっているわけではない。
その代わり、よい仕事を、確実にやり遂げる。
ちょうど、ピラミッドの石を積み上げるように。
今は、そんな時代なのだと思う。
人生を楽しむことを学んだ気がする。