小さな旅、大きな旅の写真物語(Virtual trips/travels)

京都や東京を本拠地として、自然の中や町を歩きながら、撮った写真をどんどん掲載します。いっしょに歩いているように。

New アート考察 絵画と写真の狭間 その1

2022-05-15 20:24:19 | 写真日記
New アート考察 絵画と写真の狭間 その1

2022-4-29
ジャム・セッション 石橋財団コレクション×柴田敏雄×鈴木理策 写真と絵画−セザンヌより 柴田敏雄と鈴木理策
<写真が19世紀に発明され普及し始めた頃と時を同じくして、絵画は印象派をひとつの起点として、それまでの伝統的な表現から大きな変革を繰り返し、そのモチベーションには写真の存在が少なからずありました。他方写真は19世紀半ばの誕生の頃より、美術作品として、記録的な目的ではない絵画的な表現が模索され、その意識はその後も現代に至るまで綿々と続いています。現代の作家、柴田敏雄と鈴木理策の写真作品には、人間がものを見て表現するという、近代絵画に共通する造形思考が感じられます。このたびのジャム・セッションは、両作家がその活動の初期より関心を寄せ続けていたセザンヌの作品を起点に、現代の写真作品と絵画の関係を問う試みです。>

この写真展のまえふりには異論はありません。その通りの写真展だったと思います。

鈴木理策(スズキリサク)
東京綜合写真専門学校研究科卒
東京芸術大学美術学部先端芸術表現科教授
彼の言葉<僕が「こう見た」ということより、世界が「こうあった」というのを撮りたい>
彼の作風をロードムービー(旅の途中で起こる様々な出来事が、映画の物語となっている)のような撮り方という人もいる。
一方、後で登場する柴田敏雄(シバタトシオ)氏は東京芸術大学大学院油画卒ということで、画家がルーツの写真家です。彼はドカッと大型カメラをすえて緻密に画面を構成する。明らかに画家のバックグラウンドのうえに乗っている。後程、お二人の方向を当方なりにセザンヌの作品を起点に考察してみましょう。

鈴木理策は色々なシリーズの写真をとっていますが、当方ともろにかぶるのは彼の<水鏡>シリーズです。当方はどの写真家さんも殆ど知らないし、写真展にもほとんど足を運びません。今回は自分の写真に行き詰まって、ほとんど初めて真面目に写真家の展示会に足を運ぶことになったのです。 当方は以前から水鏡や波の表現を追いかけてきました。後程、当方の水鏡や波の表現の写真のごく一部を載せます。同じような方向の写真家がいるものだなと思うだけで、特に驚きを持って彼の作品を見たわけではないのですが、せっかくの機会ですから後程、深堀して考察してみましょう。



























彼らの写真の間にポツンポツンと絵画が展示されていました。


ポール・セザンヌ


ピエール・ボナール


ピエール・ボナール


クロード・モネ


クロード・モネ

このあたりの絵画はこの展示会のルーツですから当然の展示です。クロード・モネは日本人に大人気で、こういう大人気の絵を当方は嫌うはずですが、クロード・モネは例外でとても共感しています。彼ほど水面と格闘した画家はいないのではないかと思うからです。悠々と描いているとお思いでしょうが、思い通りに描けなくて、多くの作品を捨ててしまったというエピソードがあるくらい本当はものすごい葛藤の中で描いていたのです。彼が何を考えていたか、なにを苦しんでいたか手に取るようにわかるのです。
ピエール・ボナールは最近になってとても惹かれる画家です。

さて、以下に当方のこれまでの写真をひろって載せます。ただ、鈴木理策氏の方向とよく似ていることを示したかったからです。

伊藤若冲の考え方は <あらゆるものに神は宿る! 私は祈りながらそれをありがたく写し取らせていただくだけです。> 写真を含め、当方の物つくりの基本的はこの考え方です。鈴木理策氏の言とある意味同じかもしれません。 当方は最近この基本の考え方を忘れかけているのかもしれません。それが行き詰まりの大元なのでしょう。































以下、ごく最近の撮影





続きは柴田敏雄作品の紹介から、また明日(多分)。





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Another Viewpoint ~花撮り・代々木公園~

2022-05-05 21:00:05 | 写真日記
Another Viewpoint ~花撮り・代々木公園~

自然教育園では殆どできない、花に近づいて色々なアングルで花を撮影できる場所として、代々木公園を選びました。
ボランティアが作ったと思われる花壇が整然とはいえないと言って雑然ともいえない適当ないい加減さと、広いとも言えない狭いともいえない適度な規模と、うるさい管理者がいなくて花に近づけること, マジな撮影者がいないことが選択の理由です。

機材はFujifilm GFX50R+ Pentax FA 77mm F1.8 limited 旧型 又はFA 31mm F1.8 limited 旧型

ファイルに記録されない為に2本レンズの内どちらを使った絵か分からなくなってしまいました。適当に想像してください。
















こういう色々な色の混ざり合いは自然教育園では撮れないのです。このごちゃまぜ感は理想的です。







この日5月3日は写真の通り、適当な人出でした。 仲間と集まって、みな楽しそうです。
広いドッグランスペースがあるし、とにかく犬連れの方がとても多い。お堅い教育と名の付く自然教育園とは違って、皆さん開放的に生き生きと楽しんでいるところがとてもいい。



シャボン玉に注意







旧型Pentax FA limited 3兄弟(新型は21mmが加わって4兄弟)は中判サイズでGFXにそのまま使えます。旧型はさすがに、大きく拡大すると解像がくずれますが、通常の写真としては魅力的画像を提供してくれます。とにかく軽いのがうれしい。 今回は機材の軽量化にこだわったこともあって前ボケの実験に終始してしまいました。 しかし、時折このように自然教育園をはなれて違う視点で撮影してみないと頭が固まってしまいます。
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自然教育園日記 その238 1億画素で新緑を追う

2022-05-02 22:26:08 | 写真日記
自然教育園日記 その238 1億画素で新緑を追う

春の花第1ラウンド(早春の花)ヤマブキ、ヤマブキソウ、イチリンソウ、ニリンソウ、シャガ、エビネ、ジュウニヒトエ等メジャーな花はおわりです。ここでのスミレはアオイスミレ、タチツボスミレ、ケマルバスミレ、ツボスミレの順に咲くことを理解しました。ツボスミレ、シャガ、ジュウニヒトエが風前の灯状態。
春の花第2ラウンドはアヤメ、カキツバタ、チョウジソウ、ヤブデマリなどで第1ラウンドに比べるとおとなしいものです。
あっさり花は諦めて<新緑の表現>にズバッと切り替えました。

2022-4-30

機材はFujifilm GFX100S + GF110mm F2 (無記名の絵はこの機材)と
Fujifilm GFX100S + Sony/ Zeiss 16-35mm Amount F2.8(広角と書いてある絵はこの機材)
今回、新顔のSony/ Zeiss 16-35mm AmountF2.8を本格的にテストしています。


ハクウンボク
ハクウンボクの葉っぱの重層は極めて魅力的。こればかり撮っています。以下ハクウンボクだらけ。


ハクウンボク


ハクウンボク







ダイナミックレンジをDR400まで大きく変えて、撮ってみると色々面白い効果が得られました。ハクウンボク等の葉っぱの写真の多くはダイナミックレンジをDR400まで大きく変えて撮っています。木陰の黒をぶっ飛ばしているのです。


カキツバタ


水生植物園
横長画面もどんどん取り入れます。今度の写真展には横長画面か通常画面の横連続をどうしてもやってみたい。


広角
小さくクロアゲハ?がいます。


広角 道中央に人がいます。


広角 物語の松


広角 物語の松


広角


広角 水生植物園


広角 ハクウンボク


広角 ハクウンボク


広角


広角  入り口広場


2022-5-2
新緑撮影2日目になるともう撮るところがありません。
連休は自然教育園を離れて、写真の既存概念をぶち壊す旅にでましょう。


ハクウンボク


カキツバタ


カキツバタ


4月末から5、6月と展覧会に行きまくります。すでに青山画廊:Viva villa展、Artizon Museum :写真と絵画-セザンヌより柴田敏雄と鈴木理策、国立西洋美術館:ル・コルビュジエ第二次マイン・エイジ に行きました。今後京都国際写真展、日本新工芸展、現展、21世紀アート・ボーダレス展、陶芸財団展(当方が出展してます)、ZEN展に行く予定です。今後の<新アート考察>をご期待ください。
目的1は<新アート考察:絵画と写真の狭間>を書く為です。写真の既存概念をぶち壊す旅です。
目的2は当方の陶絵画を吊るしてくれる公募展を来年の為に探す為です。吊るしてくれなきゃ話にならない。


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