美 going on

長野県下の小中学校の図工美術教師による,毎日の「図画工作」「美術」の授業の様子を紹介します 

MYジャポニスム ミニ屏風作り

2015年10月30日 18時09分53秒 | 裾花中 美術の授業の時間です
長崎です。

文化祭終了後,3年生の題材はミニ屏風作りです。

私は導入で,ゴッホの作品と浮世絵の共通点を探る学習から,ジャポニスムを学びます。
その後,「金地を生かす」というところに入っていくわけですが…。

そのためには,屏風の仕組み,といいますか,屏風のおもしろさに触れて欲しいと思い,こんな鑑賞の授業を行っています。

有名なところから,俵屋宗達の風神雷神図。尾形光琳の紅白梅図。燕子花図を用意しました。
燕子花図だけ六曲一双です。

この三つの作品は,教科書や美術資料に載っており,多くの生徒たちが目にしたことのある作品です。
ただ,普段生徒たちが目にするのは,平面に印刷された作品です。

それを実際に屏風の形に折って,鑑賞してみます。



すると,なんと平面ではわからなかった,遠近感や立体感が生まれてくることに気付くことができました。

「風神雷神が向かい合って,お互いをにらんでいる。」「目線も合っている。」

「紅白梅図は,川がこっちに迫ってくる感じがする。主役はもしかしたら川の方かもしれない。」

「燕子花図は本当に驚いた。ただ平面に並べただけと思っていたのが,お互いに折り重なって,本当にそこにあるように立体的になる。」

そんな感想が出されました。

用意した作品がもっと大きかったら,迫力も違ったかもしれません。
ですが,作者がどんなことを意図して描いたのか想像をふくらませることができ,自分の屏風作品の構想を練るための良い時間になったのではないかと思います。


○昨年度の様子は,以下をクリックしてください。
・MYジャポニスム ~金地を生かしたミニ屏風作り~その5~

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