空と無と仮と

1990年代の沖縄旅行 渡嘉敷島の集団自決跡地へ②

白玉の塔を出発してからも、

クネリクネリと上り坂は続きます。

 

 

こちらの画像は白玉の塔~青年の家の間で撮影したものですが、

場所がよくわかりません。

遠くにある島は儀志布島だと思いますが…

 

この間も車や地元の人に出会うことなく、

ずっと独りでトボトボ歩いていました。

 

そして一時間ぐらい経過したでしょうか、

ようやく青年の家らしき大きな施設が見えてきます。

 

学校にある正門のようなゲートの前で立ち止まり、

あたりをキョロキョロしました。

 

前回書いた通り自決跡地の場所が「青年の家の裏あたり」、

という情報しか持ち合わせていなかったので、

とりあえず「ど~しようかな…」って感じです。

 

初めて見る青年の家があまりにも巨大すぎました。

「家の裏」とはいえ、どこをどう行くのかわかりません。

 

「青年の家」というからには、

少なくともリゾートホテルではないとは思っていました。

「国民宿舎」的な宿泊施設ぐらいの感覚で訪問しましたので、

失礼ながら小規模な旅館みたいなものかな、

ぐらいに思っていたものです。

しかし複数の設備で充実したものだから、

ちょっと面食らった感じでしたね。

 

自決跡地の場所がわからないので、

とにもかくにも誰かに聞いていこうと思い、

開放されているゲートの先へ進みます。

 

宿泊客に聞いてもわからないだろうから、

従業員の方や警備員さんにでも聞いてみれば簡単に見つかると思い、

青年の家の奥へ奥へと入っていきます。

 

が、しかし、誰もいなんですよね!

 

あたりを見回しても人の気配がないのです。

この日は土曜日だし、

「国民宿舎」的な宿泊施設と勘違いしてましたから、

スタッフさんぐらいはいるだろうと思っていましたのに、

全く誰もいないんです。

 

青年の家は宿泊施設はもちろんのこと、

整備された野球場や運動場などもあり、

外見は比較的新しい学校の敷地みたいな感じでした。

児童や生徒たちがいないその静寂さは、

休日の学校の寂しい雰囲気そのまんまでしたね。

 

独りで山の中を歩いたりするような、

そういった、

人から見れば寂しいような単独行動には慣れているのですが、

複数ある施設は近代的で建物自体も比較的新しいのに、

人の気配が全くない静かな静かな場所だったので、

ここでは若干の薄気味悪さを感じたのも覚えています。

 

誰かいないか周りを見回しながら、道なりに奥へと進んでいきます。

 

しかし困りましたね。

建物の中を窓越しに覗いてみても、

人が動いている気配さえないのですから。

 

何度も書いているので申し訳ありませんが、

自決跡地がどこかわかりません。

どうしようもないから、

敷地内一周を覚悟してどんどん先に進みます。

 

せっかくここまで来たのに、

しかも帰りのフェリーに間に合わせないといけませんから、

とりあえず上り坂を上まで行って様子を見ようかと思いました。

ま、高い場所から見れば何かわかるかもしれませんから。

 

途中、左に曲がる道路がありましたが無視します。

そして野球場が一望できるところまで来た時、

左に分岐したもう一つの道がありました。

 

よ~く見ると数十メートル先の塀に鉄扉のようなものがあり、

壁には白い掲示板みたいなものが見えます。

文字が書いてあるのはわかるのですが小さくて読めないので、

「んっ?」と思い、その砂利道を歩いて近寄ってみると、

 

ありました!ありました!

「集団自決跡地」という案内表示が!

 

今回の旅行が無駄にならなかったことに、

ようやくホッとすることができました。

 

ちなみにグーグルマップ等で確認しましたが、

現在では道路にもわかりやすい案内掲示板がありますね。

自分が行ったときはなかったと思います。

 

施錠していないその鉄扉を開けて、奥へ奥へと進みます。

 

 

上記の画像は1997年3月15日土曜日に撮影しました。

 

渡嘉敷村のHPによりますと、

この碑の建立は平成5年、

つまり1993年3月28日ですから、

その4年後ということになりますね。

 

風雨にさらされていないせいか、

現在の姿と比べてみると新しい感じですね。

初めて見た時も同じように、

そういった新しさが印象に残っています。

 

次回以降に続きます。


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