芥(あくた)ブログ

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アルテ見たんだけど作品の魅力以外のところが

2020-04-08 23:52:16 | anime・comic
気になりすぎたので多少手ひどく書く。(タイトル)
この作品や主人公ががんばる系の作品が好きな人は、そもそも作品の面白さの前の段階についてネチネチ言ってるので読まない方がいいです。
(いや私も主人公ががんばる作品好きだけどね)
好きに書いてたらクソ長くなりました。

コロナ大変ですね。
地元も感染者が出てるので、マスクと消毒液の安定供給が早くされるといいなと思います。
ついでに鬼滅アニメが人気出すぎて、マナーの悪いにわかファンの心ない行為に憤ったり
転売ヤーや、覇権などと言ってほかをsageる人が多くいるのに耐えられなかったりしたらこんなに時間が経っていました。
私が鬼滅を連載当時から応援していたのはワニ先生の連載を少しでも長く見たくて、応援したかったからで
後乗りでマナーの悪い人たちの自尊心を満たすためではないのだ…。

怨みがやばい。
兄弟の好きな人がOPを歌ってるのでアルテを見ました。
時はルネサンス、16世紀イタリア。
下級貴族(確か)の娘、主人公のアルテは絵が好きなのでなんやかんやあって家を飛び出して
絵の師匠の元に弟子入りして、前向きにがんばります、こんな感じの話です。
絵が好きで前向きにがんばる主人公が魅力の作品です。
そのうち女性ならではの視点とかなんとかでファンがついて、
周りから応援されて貴族から声かけられたりします。たぶん。(原作未読です)

で、真っ先に気になったのが「この主人公、親に反発してるけどめちゃくちゃ大事にされてね?」ってことです。
まずアバンシーンで絵を描いており、その後描いていた絵を母親に燃やされてショックを受けるシーンがあります。
感想まとめでは視聴者から「アルテかわいそう」「母親いじわる」という感想があったのですが、

いや何百枚描いてんねん。

庭に山のように積まれた紙があり、それに火をつけてるわけなんですけど
当時の紙ってそんなに気安く入手できるものでしたっけ…。
たぶん木炭(しかも端っこじゃなくてペンのように長いもの)で描いてるので羊皮紙ではないですが。
(調べたら15世紀の活版印刷の普及により紙の需要も上がったため、紙の品質向上はあったようです。大量生産の実現は17世紀以降。)

仮にそんなにお高くないにしても、あんなに多くの紙を使わせてもらえて、
さらに言えば一時は絵の家庭教師までつけてもらってるわけですよ。
後に出ますが、少なくともキャンバスの作り方まで教えられる人です。
雇うお金もきっとヤバいですね☆
そんなに裕福じゃないみたいなセリフがあったので、この時点で確実に大事にされてますね。

ちなみに、私が流し見してたので順序は違うかもですが、少なくとも主人公が家を出るだいぶ前に
主人公を主に応援してくれていた父親は亡くなっており、それで母親は早く嫁いで欲しいようです。
また、父親のセリフから主人公は色々とさせられていたようですが、唯一やる気になったのが絵だそうです。
(それ勉強や習い事が好きじゃなかっただけでは)

待って?
じゃあ母親は夫が亡くなり、領主としての仕事をして(人に任せているかもしれないけど)
家の中の指示をしつつ主人公の結婚相手が見つからないと気を揉んでいたということ?

そりゃ(主人公が絵ばかり描いてたら)
そう(キレて絵を燃やしたくも)なるわ。


しかも、主人公に「(母親は)好きなこともせず家の中で何もしてない」とか言われてますからね。
一応貴族なんで、領民から徴税なりほかの貴族との社交など、やることはあるはずなんですよ。
母親がマジで人任せで何もしてないのか、主人公が家のことを知らないのかは分かりませんが。
でも父親が亡くなってる以上、その辺の采配は母親も関わってるはずで…。
これ家の召使いから「奥様、旦那様が亡くなって大変なのにお嬢様は
変わり者で貰い手もなくて…ご苦労が絶えずにお可哀そうね」とか
ヒソヒソされてるレベルなのでは???

あと、気になったのが母親の「まともな生活」と
主人公の「殿方に気に入られるのがそんなに大事か」(うろ)ってセリフですね。
母親が言う「まともな生活」は、おそらくは日々の収入に困らず、安定して生活していけるということだと思います。
それでいくと職人の仕事はルネサンスで絵師の需要が高まっていたとしても、
確かに「まともな仕事」ではありません。主人公女性だしね。
(というか日本でも江戸時代に地位は上がるけど、職人は堅気の扱いはあまりされてなかった気がする)
ちなみに当時の一番「日々をまっとうに暮らせる仕事」はたぶん農民です。

さらに、画家の仕事は好きなものばかり描いていけるわけではなく、
貴族や教会の注文に沿った絵を描くのが仕事です。
(宗教関係はあの時代すげえ女性を排除してるのでたぶんムリ)
なので、男だろうが女だろうが、画家である以上は貴族などに気に入られてパトロンについてもらうのが安定した道であり、ほぼ誰もが目指すことです。

それって結婚相手探しで貴族に自分の絵を気に入られるのとどう違うのだろうか…。
むしろ自分の絵を社交界で売り込んでいって、男性貴族が自分の絵のファンになり
結婚して応援してくれるって最高の環境じゃね?と思うんですけど…。
まぁ主人公は母親の結婚ありきの考えに反発して出ていくんだと思うのですが、
いざ出ていくぞと、衣服などの荷物をかばんに詰め込みます。

いや親に買ってもらった衣装は持っていくのかよ。

母親も、「家から出ていくのであればそんなに衣服を持っていくことは許しません」とか
「そこまで言うのなら自分の手で多少の稼ぎを出してからにしなさい」とか厳しいことは言いません。
あとで衣装を売って、生活費の足しにするのかな?とばかりにノータッチです。

母親めっちゃ優しくないですか?

ぶっちゃけ、作中で少しでも主人公がいくらでも好きな絵を描けたり
(ほとんどの画家志望はそんな環境にはない)
両親に大事にされたことに気づいたり感謝したりすればそんなに気にならなかったんですけど、
明らかに母親は考えを押し付けてきて、主人公はめげずに頑張るって空気なんで
めちゃくちゃ気になりました。
あと兄弟がいるのかも気になる。
(ツイッターで見た、おそらくモデルになってるだろう女性画家には兄弟姉妹はいました)

ちなみに、後半で主人公を追い返しまくる工房の人たちも、
金も持たずに押しかけてくる主人公を同業者に根回しなどせず門前でいちいち追い返してくれ、
弟子入りする先の気難しい師匠も ☨孤高☨ 扱いして疎外しないとてもいい人たちです。
貴族といえば貴重な注文者であると共に、精魂込めた自分の絵を好きに批評する
ヘイト先でもあるのに男性だらけの工房にも入れずに本当に優しい人たちですね…。
しかもこの後なんだかんだでたぶん主人公を応援する側も出るんですよ。涙が出ますね。

このアニメについてはこの先はもう見ないと思うのでここでやめますが、
とりあえず主人公が一度でも家に感謝してほしいなぁということと、
1話で出てこなかっただけで家には兄弟がいることになってほしいです。
(つか、家のことは任せて好きなことをしなよと応援するキャラがいても良かったような)
夫に先立たれ、娘は脱☆貴族したので1人で後継者問題や召使や領地の先行きを担った母親はいなかったんや…となってほしいものです。

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