畠中さんの「ゆめつげ」を読み終わりました。
頭痛のついでにちまちま読んでました。
江戸時代でほんのり不思議な話は畠中さんの本領発揮な
分野だと1人で勝手に思ってます。
『夢告』…!なんと心動かされる設定か!
とりあえず、面白いのは読んだ方が確実に早いだろうから
内容について書く気は無いですが、
夢と現実の境目、時代の移り変わりや特殊な力を使う代償、
人間の欲とか、ふと立ち返って考えると今の私たちと
地続きなんじゃないなかなぁと思わされます。
それと、畠中さんの小説は少し物悲しくなる部分もあるけれど、
小説の着地点が安心できる所にあるのでほっとします。
文体も語り口も、全体的に柔らかいのもあるかも。
終わりがハッピーエンドと言えるのかは分からないけど、
読み終わって『良かった、良かった』という心境になる。
突き放した終わりじゃない上に、読者に想像の余地を持たせるのって
かなりすごいことなんじゃないかと今さらながらに思う。
しかも推理ものの要素もふんだんにあるし…。
ひたすらすごい。
「つくもがみ貸します」も読みたくなってきたなぁ。
「しゃばけ」シリーズ以外も気になって来た。
そして先日買った宮城谷さんの小説が読みたい。
下書きのまま3日放置していた。
しまった。