「本日も読書」

読書と映画の感想。ジャンル無関係、コミック多いけどたまに活字も。

ゴジラ 2014年版

2014年07月28日 | 映画
ムービルで見てきた。
3Dではないほう。
字幕版。

良かったと思う。1800円払っても惜しくない満足感はあった。
見終わったあとにちょっとニヤニヤしそうな自分がいた。
2度見たいか?と言われたら、3D版を見たいなと思うレベル。
テレビで無料放映していたら、見ようと思うレベル。
そんな感じ。
前回の米国版ゴジラがよく巨大なトカゲと言われていたのに対し(嫌いじゃないけど)、今回のゴジラはたしかに日本のゴジラ風だ。

もともと楽しみにはしていたが、公開前から「日本人のためのゴジラ」みたいな言い方をやたらしていたので、最初は嬉しかったものの、だんだんと「公開前から日本人のためって誰が決めんねん」ぐらいのひねくれた気分にwなっていたが、PRの仕方としては裏切ってないな、と思えた。

あと予告編とかの迫力は良さそう!という気持ちにはなっていた。
問題は人間側の物語で、これがうっとおしいとウンザリしてしまう。
パシフィック・リム的な迫力、怖さは良いが、あの作品は人間のほうの話は冗長で邪魔だったので、それが心配していた。

結果的にはバランスよくできていたと思う。
もっともっと人間側の話を短くしてもよいとは思うけど、我慢できるレベル。

あとはネタバレ。



凄まじいご都合主義と様々なストーリーや設定の矛盾はあるがw
ただそれはお約束であって、ゴジラの映画はすべてそうなので問題無い。
というか、いわゆる謎の新兵器とか、戦隊物風にならないところは私的にすごくよかった。

心配していたもうひとつの点はVSモノだったということ。
公開後に知ったので、これはものすごい心配してた。
ゴジラものでVSの作品はそれだけで減点対象みたいな感じではある。

ただ今回の巨大カマキリ風怪物・ムートーは悪くなかった。
電磁パルス云々はうーん、ご都合主義だねえw
だけどそこらへんはやはり今描くからこそ、迫力、怖さもあってよかったとは思う。この怪物を20世紀に描いていたらチープさがきつかったと思うけど。

一方でムートーのシーンが多過ぎでゴジラをもうちょっと見たい、というのもたしかにあった。
画面全体も暗いしね。もっと明るくしてくれよ、みたいなのはあった。

と言ってもゴジラの顔をラストでアップにしてくれるし。
そのへん上手く見せているかなあ。
クローバーフィールド的なイライラは無し。

そうえいばゴジラの最後の「実は寝てました」というシーンはとても好きです。
たぶんああいうところが「表情があるゴジラ」「日本人のゴジラ」なのでしょう。
ほんと目を開けたときの「俺、寝てただけだからね、ぶふー」的なシーンは可愛すぎる。

が、そこで起き上がらせてほしくはなかったなあ、というのは最後の最後で嫌だなあ、とは思ったけど。どうしてもね、そこで起き上がって皆が笑っているのがなあ。ヒーローとしてのゴジラみたいになっちゃうのが。瓦礫の下にまだたくさんの人が埋まってるやろが!というね。

いいんだけどね、その矛盾も楽しまなければならないんだけど。
それでもあのまま眠って、「ゴジラは眠りについたのだ……」とかケンさんに言ってほしかったんですが。
しかしゴジラは海に帰らなければならないんでしょうなあ、それがお約束でもあるので。

あーそういえば震災の記憶が辛過ぎて今もトラウマ状態の人は見られないかな。原発の崩壊とゴジラ上陸による津波シーンとかは、もちろん今の時代だからこそ描いたんだろうけど、ちゃちい感じが無いので、そのへんはさすがパシフィック・リムです。

だから人間側の行動を割りきって見られる人なら、十分楽しめると思う。
見事なエンタメになっている。
これが「核ミサイルが」「提督が」「なんじゃあの対応は」「避難活動どうなってんねん」みたいなことを本気で評論し始めて評価しはじめると楽しめない。そうなりそうな自分に気付いたらガッチリと抑えないとダメw

これはエンタメなんだと。
ゴジラという迫力のエンタメを楽しみたいのなら全然OK。

あーそうだ、パシフィック・リムもいいのだが、なんとなく「モンスターズ 地球外生命体」も思い出した。
あのメキシコのあたりの国境が完全に封鎖されていて、ジャングル進んで、怪物が遠くを進む感じとか好きなんだけど。というか距離感っていうんですかね。ストーリーは人間うざい話になっているんですが、うーんと。

モンスターズ
クローバーフィールド
パシフィック・リム

あたりを見ていて免疫ができていれば、その3作品をまったく好きでなくても構わない、見ているという経験があれば、新しいゴジラってスムーズに受け入れられると思う。
この流れの中では王道、正統派の作品に日本人なら感じるだろうし。


んで、いま書いていて思ったんだが、たぶん私が見たい怪獣映画は、
俯瞰的な怪獣映画なんだろうな、と。

ゴジラと軍隊が戦っているのを遠くから見ている感じがほしい。
それをえんえんと2時間w
だからなんだろう、パニック映画である必要は無いのかもしれない。
どこかの研究者や軍人がその様子をずっと録画していくようなね。
スカイラインみたいなw






Pen (ペン) 2014年 7/15号 [ゴジラ、完全復活!]
クリエーター情報なし
阪急コミュニケーションズ

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