「本日も読書」

読書と映画の感想。ジャンル無関係、コミック多いけどたまに活字も。

相棒 劇場版

2008年05月03日 | 映画
見てきましたよ109シネマズで。
だから毎度のことだがネタバレすっかもしんないので気を付けて。

本当はムービルで見たかったのになあ。
午後9時以降に上映していないんだよねえ。
だけど109もいいところがある。
いや、席を指定するときに従業員の可愛いお姉さんに聞いてみたんですよ。
「人の少ないところってありますか?」って。
こういう聞き方していいのかなあ、と思いながら思い切って言ってみたんですけど、いや慣れていらっしゃるのか
「今夜は混雑しているんですよね…」とモニターを見て「前か横なら空いていますよ」と。おお!教えてもらえた!
しかも「両脇空いていたほうがよろしかったら○○番なんてどうでしょう?」とアドバイスまで。
いやー、わかってらっしゃる。

ま、人気のない席なので、前のほうで多少見辛かったが、周りに人がいてウゼーとか思うよりマシだ。

んで内容ですが、ドラマのファンとしては、お馴染みの面々が出てきて楽しかったです。ま、テレビCMで気づいていたとは思いますけど、テロリストに殺害された人の関係者が、助けようとせず見捨てた政治家やこの国の人々に復讐しようとする。しかし、さらに実はもうひとつ「Sファイル」と呼ばれる、隠された真実を暴くのが目的なのだ。

いわゆる「自己責任論」を振りかざしたこの国の政治家、メディア、国民すべてを批判した内容。
とくに西田さん演じるお父さんの言葉が象徴的ですね。
「あの映像が流れてから、パタッと報じられなくなったんですよ」
「まるであの事件をなかったことに……」

右京と小野田の会話。
「人間は忘れるもの」
「今日事件が起きても、来週また事件が起き、さらに次の週に事件が起き、人は忘れていく」
だけど、それはいけない、と。

最後には、歴史に刻まれるようにSファイルが暴かれます。

かなり人が入っていましたけど、最後は誰もしゃべっていなかったですよ。前の席にいたからわかるけど、誰も席を途中で立たなかった。
それだけの威力がある映画ですよ。きっと皆思い出していたのでしょう。香田さんやイラクの3人、そして今もイランで誘拐されたままの横浜国大生。
彼らに対して自分たちがどれだけ“無責任”であるかを。

それを踏まえたうえで、「大いなる陰謀」と同じことを思ったわけです。

それでも誰もなにもしねーだろうーな、と。
いくらこの映画に感化されても、私は明日実家に帰ることを考え、4連休にどう効率よく釣りに行くか考え、新幹線の席が空いているかどうか気になり、事件が起きれば忘れる。くそったれですな。

しばらくは相棒を新聞欄で見るたびにこの映画を思い出すかもしれない。
ワイドショーを見るたびに思い出すかもしれない。

しかし、1年後覚えているかな?
また、どっかの市民団体が紛争地で拉致されたとき、あなたは「自己責任論」を言わずにいられますか?

私はできないでしょう。この相棒を見たうえでも「てめえが勝手に行ったのが悪いんだろ」と思うでしょう。よしんば「いや、そう考える俺はおかしいんだ、危険なところに行った誇りある日本人じゃないか!」と思ったとしても、周囲の自己責任論者を説得したり、いわれなき中傷を受ける被害者の家族を守ろうとはしないでしょう。

しょせんは他人事だから。最低ですね。くそったれですね。

さて、大いなる陰謀と同じ質問。

それではあなたは何をしますか?

相棒 劇場版―絶体絶命!東京ビッグシティマラソン42.195km
司城 志朗
小学館

このアイテムの詳細を見る

相棒-劇場版-絶体絶命42.195km東京ビッグシティマラソ (扶桑社ムック)

扶桑社

このアイテムの詳細を見る


にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

最新の画像もっと見る

コメントを投稿