「本日も読書」

読書と映画の感想。ジャンル無関係、コミック多いけどたまに活字も。

サマーウォーズ

2009年08月31日 | 映画
ずっと見たい見たいと思って、だけど見れる映画館が中途半端でなかなか見る機会がなかった。

やっと川崎のラゾーナにある109で見てきましたよ。
カップルがたくさんいるなか1人でwwwwww
きつい胃が痛くなるよ。。。

ともかくいい映画でした。
泣きました。

だけどなんか変だな、と思っていて、帰宅して選挙報道見ながらサマーウォーズの漫画を読んですぐに気付いた。

映画の夏希がばかずぎる、ということだった。
そんでもってそれに気付くとなにこの娘は?という感じになったのだった。
可愛いヒロインではあるのだが、なぜか最後にはラブマシーンに勝ってああめでたしめでたし、と。

たぶんいろんなものを省いてしまったのだ、この映画は。
漫画を見て、あーそうか夏希は剣道部だったか、とかその部活中の様子が描いてある。映画ではそんな日常のシーンがあまりにも少なかったのだ。

いや、もちろん夏希のおばーちゃんの家の日常を描いてはいるのだろうけど。
映画ではOZのことが説明されて唐突に日常が始まる。
そんでもって一気に夏希の実家に行ってしまう。

夏希とけんじの関係が薄過ぎで、最後に夏希がキスしてめでてたしめでたし、でもなんかおかしいな、というのが残ってしまうのだ。

ようは時をかける少女をみていた影響が残っていて、あれは非常にうまくどんでん返し(文字どーりか)を何度もやっている。しかも日常を細かく丁寧に追っている。

だが、このサマーウォーズは粗いのだ日常が。
そして王道なのである。どんでん返しがない。
難しいことを一切言わない、考えさせない、ご都合主義で結構と言ってるのだ。

たぶん、この話は本来こうなるはずだったのだ。

1、OZが乗っ取られた時点で多くの死者が出る。

2、衛星の墜落を防ぐのは政府機関、世界中のIT技術者(企業、研究者、在野の方など)

3、もしくは衛星の墜落を防げない(これは映画でもそうだが)

4、衛星の墜落が映画と同じとして、健二や夏希ら、家族から重傷、もしくは死者が出る

あの、別にアニメにツッコミを入れているわけではないですよ。
本来ならこうなる、と。

んで、こうなったらそもそもアニメなんか作ってどうすんのよ、こんな映画見たくねえよ、ってなるのは当たり前で、だからご都合主義でいいんです。

ただ、ここまで「ご都合主義」が前面に出まくっているのって、最近なかったんではないかな、と。

ようは愛や勇気や根性で最後はハッピーエンドにする的なアニメは。
そんなアニメは80年代あたりで終わりだったんでは、と。
いや、幼児向けのアニメではたくさんあるでしょうよ。

だけど、私は最初このアニメはアニオタ意識して作っていると思ってたので、俺らアニオタがツッコミ入れまくるようなアニメをなぜ作ってんだ?とわからなかった。しかも随分とずさんなツッコミが入れられてしまう。

だけど、ああ、そうか、その大前提が違うのか、と。
ようはこの映画はアニメだけど、アニメオタクを相手にしていないのだ、と。
貞本さん使ったりしているけど、違うのだ、と。

それで一気にすっきりしてきたのです。

なんで普通のカップルが映画館にたくさん来て、サマーウォーズを見ているのか。
「え、こんなに入ってんの」っておもったんです。
しかも、隣のカップルの女の子なんて見て泣いてるんです。
しらーっとしてない。ちゃんと泣いてる。

それを思い出してつまり普通の映画と同じなのだ、と思ったのです。
オタクにつっこまれても別にいいや、俺ら普通の人に見てもらいたいから、とした普通の映画なのです。

そしてたぶんこの映画は成功したと思うんです。
少なくともビジネス的には。

んで、物足りないオタクたちには資料集やら、漫画やらで「あんたちのことも忘れてませんよ」と。あんたらのツッコミ知識を満たしてあげますよ、と。

そう思ったのですが、深読みですか、そーですか。

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