「本日も読書」

読書と映画の感想。ジャンル無関係、コミック多いけどたまに活字も。

Pumpkin Scissors(19)

2015年05月06日 | comic
パンプキン・シザーズの19巻だったのだが、
おれたぶん18巻読み逃したか?
なんか流れが飛んでいるか?

変わらず、いわゆる漫画の戦争モノ、戦場シーンに問題提起を感じさせる内容で。

冒頭のハンクス大尉の言葉がいいですね。
「殺される覚悟がある」というアンチアレスの捕虜に対してこう言う。

「それってあんまり苦しくない死に方だよな」と。

そしてハンクスは言うわけです。
絶対死なせないと。

身体を壊し、誰かの手を借りられないと生きられない姿にして
殺された遺族たちに引き渡すと。

そして何十年も世話をさせる、と。

この本当の生き地獄がお前に待っているんだ、と。


主人公のオーランド伍長は昔の記憶を思い出して。
母親をはじめとする娼婦たちが火災で死んでいくシーン。

アリスとオレルドは例の戦車と戦うわけだが、
戦車側の乗員の狂気と最後にズタズタになって死んでいくシーンが描かれる。
アリスの身体を陵辱したいとか、死ぬ前に女の身体を味わいたいとか、
美しい戦い、美しい死を一切描かない。

ズタズタでグロい(だけどもちろんギリギリで)

さらに後半はギャグテイストも入って。
帝都襲撃の話はそろそろラストスパートってかんじですが。

漫画のなかで戦争をどう描くか?
ファンタジーでどう戦争を描くか?

人がどう死んでいくか、死体がどうなるか、どう生き地獄を味わうか、
そういったことを描かない漫画がほとんどのなかで
この作品はちゃんと描いてくれる。

かといって説教臭いわけでもなく。
ただこういうものだと。
それでちゃんと漫画になっている。

いや無理やり臭い流れとかもあるよ?
ブランバルドが緊縛されているシーンとかw
だけどそれは漫画だから。
いいんです、これで、たぶんww

アリスの笑顔が見られなくなってもうどれくらいの巻が続いていますかねえ。
この作品がいつ終わるのか、結末はどうなのか、わかりませんけども。

作者の年齢がわからないけど、絶対戦争を経験していない世代のはずなんですよ。
それでここまで戦争に、戦場に、前を向けよう、ギリギリで描こう、それも漫画として
成立させて。。。という、この内容には絶対的な覚悟があるはずで。

もう描ききってほしいですね。
描きたいこと全部描いてほしいです。


Pumpkin Scissors(19) (KCデラックス 月刊少年マガジン)
クリエーター情報なし
講談社

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