◎2016年9月6日(火) 往生要集 極楽浄土
藤原道長・藤原頼道・宇治平等院鳳凰堂
永承7年(1052)、時の関白藤原頼通が、父の道長より譲り受けた別業を
仏寺に改め、平等院としました。この年は末法初年にあたるとされ、末法思
想が貴族や僧侶らの心をとらえ、極楽往生を願う浄土信仰が社会の各層に広
く流行していました。その翌年の天喜元年(1053)には阿弥陀堂(鳳凰
堂)が落慶し、堂内には、平安時代の最高の仏師定朝によって製作された丈
六の阿弥陀如来座像が安置され、華やかさを極めたとされています。
藤原道長
藤原頼道
往生要集 ・比叡山中、横川の恵心院に隠遁していた源信が、寛和元年
(985)に、浄土教の観点により、多くの仏教の経典や論
書などから、極楽往生に関する重要な文章を集めた仏教
書。
源信
テレビに毎日のごとく、卑劣な行いをする人物が登場します。
昔も今も、死に際して地獄・極楽思想を説くのに一番の説得力
になるように思います。極悪非道な行いをした人には地獄
を是非味わってほしいと思います。
死に際して、眠るがごとく穏やかに黄金の光に満ち溢れ、どこ
までも花々と明るい極楽の世界に我が魂が消え去れば幸いです。
日常、だれもが、人のために平和に友好的に過ごせれば良いの
ですが。
藤原道長ほどの栄華を極めた人でも、生きているとき、恐ろ
しい夢に苛まれ、家督を藤原頼通に譲ったそうです。そのとき
に、出来上がったのが天国の様を現した宇治平等院なのです。
今も10円玉に刻まれている宇治平等院に、外人観光客で賑わっ
ているそうです。