レンガ造りのイギリスの家のウインドーボックスで、おそらく最も多く見かけるこの花。そんなに手入れをしなくても、夏になればパーっと花を咲かせてくれる、少々怠け者のガーデナーにもうれしい花です。
赤、白、ピンク、オレンジ。中でも赤は、目の覚めるような鮮やかさで、大輪の花は大胆で力強く、それはもう、攻撃的なほど。私は花なのよ~!咲いているのよ!見てちょうだい~!と語りかけてくる声が聞こえてきそう。
綺麗だとは思うけれど、そんなアピールの強さと、お決まりの雰囲気が、個人的に好きになれなかったのだけど、オーラカイリーのカタログに、ゼラニウムの鉢植えが一つだけ、ポツンと置かれている姿がとてもかわいらしくて意外でした。一人になると、長く傾いた首が強調されて、ちょっと儚げにも見えてきます。大輪の花の華やかさを残しつつ、控えめに…。本当に美しい人とはこういうものなのかしら…と考えさせられます。