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DAZN観戦 2021年J1リーグ第18節 サンフレッチェ広島vs柏レイソル

2021-06-23 16:09:33 | サッカー視聴記(2021年J1)

<広島スタメン> 3-4-2-1
GK 大迫
RCB 野上 CCB 荒木 LCB 佐々木翔
RWB 藤井 DH 川辺 DH 青山 LWB 柏
IH 浅野 IH 森島
FW ジュニオール・サントス
<柏スタメン> 4-2-3-1
GK 佐々木雅士
RSB 高橋峻希 CB 高橋祐治 CB 大南 LSB 古賀
DH ヒシャルジソン DH ドッジ
RSH クリスティアーノ CH 神谷 LSH 仲間
FW アンジェロッティ

3週間ぶりの開催となったJ1リーグ。
束の間のブレイクとはいえど、その間に代表戦や天皇杯が行われサッカー熱は途切れる事無く、といった時期でしょうか。

そのうちの一つである天皇杯2回戦、衝撃的な大敗を喫してしまった広島。(vsおこしやす京都AC・1-5)
ビハインドを跳ね返さんと、後半途中から主力選手を投入したものの、最後の今津→藤井への交代によりチームバランスが崩壊。
センターバックが手薄となった所を突かれ続け、終わってみれば失点は5に膨れ上がる有様となった、というのが端的な内容だったでしょうか。
そこから中2日での試合とあり、リバウンドメンタリティという言葉が切っても切れない状況となった広島。

15節・セレッソ戦から3バックへと変更しているとの事で、前節(5月30日・FC東京戦、0-0)ではシュート数で相手を圧倒するも得点は奪えず。
天皇杯でもそんな内容の攻撃で、攻め続けても中々得点出来ずという試合が続く状況で、かくしてこの日もそんな展開となりました。

いきなり前半1分、佐々木翔縦パス→森島ドリブル→サントスと繋がり、サントスから放たれたミドルシュートがゴールバーを直撃する際どいシーンで幕開け。
以降、遅攻と速攻を使い分けつつ攻撃権を得ていく広島。
ビルドアップでは、青山が最終ラインに降り、片側のCBが前方に張り出すという形が主軸。
昨季の3バックでの試合を観た際はほとんど可変しない最終ラインでしたが、「ビルドアップに拘る」という旨の放送席での語り通り、硬直性が改められつつあるようで。

一方のレイソル(広島の柏と被るので今回はこの表記)、7分に中盤でヒシャルジソンがパスカットからドリブルで前進。
ラストパスを受けたアンジェロッティがペナルティアークからシュート。(ブロック)
広島のパスワークを遮断してのカウンターで、この形に繋げられるかどうかが肝となる予感がしました。

お互いストロングポイントを見せあった序盤戦、その後広島は浅野の裏抜けを狙わんとする攻撃。
9分には柏のスルーパスを受けた浅野がGKと一対一、佐々木雅を左にかわすもディレイでオフサイドの判定。

序盤はまだ互角でしたが、様相を変えたのがレイソルのミスからだったでしょうか。
17分、古賀のパスが大南に当たってしまい、跳ね返りを拾ったサントスがエリア内に進入という絶好機。
切り返しの連続からシュートを放ったサントスですが、GK佐々木雅がキャッチ。
すると18分にもサントスのスルーパスから右サイドで藤井が低いクロスを入れ、中央で受けた森島から川辺→青山と戻され、青山のミドルシュートが放たれるもGK佐々木雅がキャッチ。
GKを脅かすシュートを撃たれ始めたレイソル、飲水タイム(23分)直前にカウンター気味に好機を掴みコーナーキックも得たものの、押され気味の印象は拭えませんでした。

飲水タイムの後、レイソルは守備時のシステムを変更。
仲間が左ウイングバックのように振る舞う事で、5-4-1のブロックで構える姿勢へとシフトします。
しかしこれで一層広島に押し込まれる事となってしまいます。
32分には青山のミドルパスを受けた柏が左サイド奥へ切り込んだのち、パスを繋ぎつつエリア内左へ進入、最後は森島がシュートするもGK佐々木雅がキャッチ。
35分も左サイドから、柏→サントスエリア内へスルーパス→柏受けてシュートと素早い攻撃も、またもGK佐々木雅がセーブ。
佐々木雅の度重なる好守で凌ぐレイソル。

尚も広島は38分、左→中央→右へとパスを繋いだのち、藤井が右奥へ切り込んでグラウンダーでクロス。
こぼれ球になった所を浅野が拾いシュート、ブロックされたボールを川辺がエリア内左へと入れ、森島の折り返しを中央で柏が受け。
そしてシュートを放つも、ブロックに当たりゴール上に外れと際どい攻撃。
43分には中央での縦パス攻勢から右へスルーパス、走り込んだ藤井がクロスを上げ、ファーサイドで受けた柏から中央へ。
そして森島がシュートを放つもこれもブロックに当たり、GK佐々木雅がセーブ。
前半だけでシュートは二桁を数えた広島ですが、まさに最後の場面でレイソル守備陣に立ちはだかられて無得点。
一方レイソルのシュートはたった1本と、ワンサイドゲームのような様相で前半を終える事となりました。

後半もレイソルの体勢は大きく変わらず、変則的な3-4-2-1という感じ。
ただし大南と高橋祐の位置を変え、3バックの際は高橋祐が中央へ来る形となっていました。
<柏の疑似?3バック>
GK 佐々木雅
RCB 大南 CCB 高橋祐 LCB 古賀
RWB 高橋峻 DH ヒシャルジソン DH ドッジ LWB 仲間
IH クリスティアーノ IH 神谷
FW アンジェロッティ

しかし大きく変えないという事は、よほど流れが変わる事象が発生しない限り、試合内容は継続されるという事でもあり。
入りこそアンジェロッティがエリア内右に進入する好機(マイナスのクロスを入れるも繋がらず)を見せたレイソルですが、以降は前半同様広島の攻撃が牙を向く展開に。

後半5分の広島、右サイドで作る姿勢から浅野がサイドを変え、佐々木→柏と渡って左サイド奥へ。
柏からのクロスがクリアされるも川辺が繋ぎ、森島がペナルティアークからシュートしますがこれもGK佐々木雅がセーブ。
度重なるファインセーブを見せる佐々木雅、これがリーグ戦初出場との事で、キムスンギュが代表に参加して出れず(現在帰国からの隔離期間)の形で抜擢を受け。
それがいきなりこのシュートの雨を浴びる展開を強いられるとは酷ですが、それに耐え続けているのは見事という他ありません。

ともかく、ここからややペースダウンし、攻撃権は握ったままもフィニッシュに持ち込めなくなった広島。
後半から青山が最終ラインに降りる場面は影を潜めており、もう一方のボランチである川辺より前でのプレーが目立っていた青山。
常時押し込んでいるという要素もあったものの、これが若干ブレーキとなっていたのでしょうか。

逆にレイソルは15分、高橋祐から受けたドッジがドリブルで敵陣に持ち込みスルーパス。
アンジェロッティが受け、エリア内左からシュートを放つもGK大迫がキャッチ。
19分にも高橋祐のロングパスから、クリスティアーノが入れ替わって抜け出し、エリア内右へ進入(ディフェンスに遭い撃てず)というカウンターでの好機を作ったレイソル。

広島にとっては嫌な流れになりかけますが、この辺りから再び、青山が最終ラインに降りての組み立てが復活。
21分にその形から青山が右サイドへ展開し、細かく繋ぐうちに柏が逆サイドから加わったのち前進、エリア内で柏のスルーパスを受けた浅野からマイナスのクロス。
これを中央で川辺が合わせるという最高の流れとなりましたが、川辺のシュートは枠を捉えられずモノに出来ません。
そしてスコアレスのまま、後半の飲水タイムへ。(23分)

ブレイクが明けても双方カードを切らずで、ここまで交代無しというのが、難しい試合展開である事を証明します。
そんな状況で、29分に広島のミスからレイソルの好機。
クリアに入った荒木のキックミスで、アンジェロッティからクリスティアーノへと繋がり、ペナルティアークからシュート。
しかし佐々木翔のブロックに阻まれ、何とか防いだ広島。
30分にレイソルが先に交代に踏み切り、ヒシャルジソン・アンジェロッティに代え、椎橋・呉屋を投入。

ミスも生まれた事で再び締め直したか、攻撃権を握る体勢に入る広島。
32分には敵陣で佐々木翔のパスカットから、サントスがエリア内に進入、左へ切り込んでシュートを放つもGK佐々木雅がまたもセーブ。

凌ぎ続けるレイソル、クリスティアーノを橋頭堡としたカウンターの体制で、終盤に賭けるというプランへと気持ちが移っていたでしょうか。
しかしそれが打ち砕かれる事となったのが33分。
川辺縦パス→サントスポストプレイ→柏左へスルーパスという流れで、エリア内左へ走り込んだのは佐々木翔。
クロスが上がると、椎橋のブロックでコースが変わり、ゴールに吸い込まれるという結果に。
半ばオウンゴールのようなレイソルにとっては不運な得点で、とうとう均衡が破れる事となりました。(記録上は佐々木翔の得点)

残された時間で何とか反撃したいレイソル、34分に神谷→瀬川へと交代。
36分にはクリスティアーノが左サイドでキープする所、荒木に倒されて反則となり直接フリーキックに。
角度的にキツイ位置で、キッカーを務めたクリスティアーノはライナーでゴールに向かうクロスを選択するも、GK大迫に抑えられ。
39分に最後の交代(仲間→イッペイ・シノヅカ)を行ったレイソル、同時に広島もようやく最初のカードを切りに掛かり。
柏とサントスに代え、東とドウグラス・ヴィエイラを投入し、試合は最終局面へと向かいます。

そしてペースを握ったのはリードしている広島で、41分に敵陣右サイドで川辺がパスカット、彼のパスを入れ替わって受けた浅野がエリア内へカットイン。
中央まで流れてシュート(ブロック)と、守りに入らない姿勢を貫き。
「攻撃は最大の防御」という言葉通り、レイソルに攻撃機会を与えず相手陣内でのプレーを続けていく広島。

それでもフィニッシュ狙いは次第に影を潜め、ボールキープを重視。
2年前を彷彿とさせる、WB・シャドー・ボランチの3人で三角形を作ってのパスワークで、レイソル守備陣を動かしつつ時間を使っていきます。
そして試合はアディショナルタイムへ。

ようやくレイソルが反撃に出れたのはATも3分台になっての事で、左サイド(レイソルの右サイド)でパスを受けた広島・東から高橋峻がボール奪取して攻守交替、そこから縦パス→クリスティアーノポストプレイ→呉屋ダイレクトで裏へパスという定型の攻撃。(瀬川が走り込むもGK大迫抑える)
フィニッシュには結び付かずも、交代で入った東の軽いプレーで危機を招くという、今後広島が上位を狙うにはあってはならないシーンに映りました。

結局レイソルの攻撃機会はその一度のみで、残っていた交代カードを全て使い(藤井→井林・浅野→茶島)、無事逃げ切りを果たした広島。
3バックでボランチが最終ラインに降りてのビルドアップは、かつてミハイロ・ペトロヴィッチ氏(現札幌監督)が監督を務めていた時代を思い出させるものでした。
あれから時を経て、原点回帰の如くそこに終着するかのような落とし込みを見せた城福浩監督ですが、決して後戻りでは無いという事をこれから証明できるでしょうか。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第19節 ブラウブリッツ秋田vsアルビレックス新潟

2021-06-22 15:21:19 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の秋田の記事はこちら(16節・ヴェルディ戦、1-3)
※前回の新潟の記事はこちら(17節・甲府戦、2-2)

町田戦での初黒星(12節・1-2)以降、目に見えて成績が下降してきた新潟。
その悪い流れを引きずるように、前節・岡山戦も接戦をモノに出来ずウノゼロの敗戦。
そんな状況で、特異なサッカーが持ち味の秋田戦を迎えました。
典型的なポゼッションvsカウンターの戦いになる事受け合いで、このカードのみ月曜開催という事情もあり、大注目の一戦。

舞行龍ジェームズの出場停止もあり、メンバーを3人入れ替えて臨んだ新潟。
目を惹いたのが攻撃の中心である本間をベンチに留め置いた事で、試合が白熱した終盤におけるジョーカーとして脅威を与える存在とする采配でしょうか。
尚GKは前節から阿部に代わって小島が出場しており、不調を打破すべくの序列交代か。

前半2分、新潟は挨拶代わりとばかりに、クリアボールからのこぼれ球を高木がロングシュートを狙いにいきます。(枠外)
いつものポゼッションスタイルを貫くだけでは、下降線のチーム状態もあり、秋田のストーミングスタイルに呑まれてしまう。
そんな危惧が感じられるようなシュートシーンが生まれたかと思えば、ビルドアップの面でも、普段とは様相が違う立ち回りが見られます。

5分、最終ラインで千葉が上手く切り返して秋田のプレスをかわしてミドルパスを送ると、中央で受けたのは右サイドバックの藤原。
そこからエリア内へスルーパスが送られ、三戸が走り込んでエリア内右からシュート。(サイドネット)
千葉の技術も巧でしたが、それ以上に中央に位置してのプレーをした藤原が印象的だったシーン。

その後も藤原は中央に絞って「偽SB」でのプレーを続け、右サイドにはサイドハーフの三戸が張るというスタイル。
これを前後半通して行っていた新潟。
秋田のプレッシングを反らさんとする狙いなのは明らかで、その通りに攻撃権を支配していきます。

17分、最終ラインでの組み立てから早川が裏へロングパスを送ると、ここでもエリア内右という位置で受けた藤原。
鈴木孝司へ繋ぐもこぼれ、拾い直した藤原の戻しから島田がミドルシュート(ゴール右へ外れる)と、ロングボールも効果的に使っての崩しで好機を作っていく新潟。

しかし対する秋田も、前から嵌めにいく姿勢は変わらず。
12分に敵陣深め左サイドで中村がカットしてクロスを入れ、クリアされたセカンドボールを繋ぎ、茂が中央からシュート。(ブロック)
新潟の対策もありその回数こそ稀でしたが、脅威を与えていきます。

25分に飲水タイムが挟まれますが、新潟がボール支配する中、秋田が攻撃機会を挟みにいくという流れは不変のまま。
そんな中、秋田は29分に早くも選手交代を敢行します。
どうやらアクシデント発生によるもので、センターバックの加賀が退く事に。(痛んで中断というシーンは見られなかったので、ベテランらしく弱みを見せずに続行していたのか)
普光院が投入されボランチに入った事で、鈴木準也が右SB→CB・飯尾が左SB→右SB・輪笠がボランチ→右SBと大きくポジションチェンジを余儀なくされた秋田。

35分の新潟、秋田・谷奥のヘッドでのクリアが稲葉に当たって跳ね返った所を突いて攻撃、右サイドから三戸がドリブルで持ち上がりエリア内右へ進入。
マイナスのクロスを入れるもこぼれ、藤原が拾って切り返しからシュートを放ちますがGK田中雄大がセーブ。
尚も拾った島田がミドルシュートを放つもゴール上へ外れ。
相手のミスから決定機を掴み、得点の匂いを漂わせ始めます。

しかし、新潟サイドにもアクシデントが発生。
相手クリアを三戸が顔面でブロックして攻撃に繋げたものの、三戸自身は倒れ込んでしまい動けない状況となってしまいます。(パスを繋ぐも高がタッチに出して切る)
倒れたまま起き上がれず、一旦用意された担架も、頭部固定のものへ切り替えが行われるなど長い中断が生まれ。
当然ベンチは交代の準備を行いましたが、出て来たのは本間。
予想外にも前半途中で出番が来る事となりました。(尚、脳震盪の疑いによる交代なのでカード使用とはならず)

早めの出場となった本間ですが、その前半のうちにジョーカーの仕事を果たすというのもまた予想外のものでした。
中断により6分のアディショナルタイムが採られ、3分台に入った所での新潟の攻撃。
左サイドで堀米・島田がパス交換ののち星が中央へとパス、受けた高木がエリア外からシュートを放つと、中央でスルリと抜け出したのは本間。
コースを変える事に成功し、綺麗にゴールネットに突き刺します。
早くも結果を出した本間ですが、ファーサイドで鈴木孝が合わせに走り込んでいたのもあったか、本間の動きに完全に裏をかかれた格好となってしまったこの場面の秋田ディフェンス。
チーム全体のゴール、と形容したくなるような先制点となりました。

その後秋田は浮足立ったか、後追いでのファールを連発し(鈴木準に警告)、新潟がフリーキックを得る流れとなり。
新潟にとっては良い流れを継続したまま、前半を終える事となりました。

新潟の攻撃に耐えきれずの形で、ビハインドで後半を迎えた秋田。
中村→吉田へと交代し巻き返しを図ると、早速セットプレー(スローインとコーナーキック一本ずつ)で好機を作る入り。
これで好循環が生まれたのか、以降は持ち味を発揮し押し込んでいきます。

後半3分、左サイドで輪笠の手前からのクロスを、中央で吉田が頭で合わせるも枠外に。
6分には右サイドでの前進から中央へ繋ぎ、普光院が左に展開したのち輪笠がクロスを入れる体勢に。
しかし放たれたのはシュートで、虚を突かれたもののGK小島がセーブして難を逃れた新潟。
前半とは打って変わって攻勢に持ち込み、同点に向けてへの気勢も高まる秋田。

一方の新潟、前半同様に藤原が中央寄りに絞り高目の位置を取るビルドアップ。
しかし右SHが三戸から本間に代わったのもあり、藤原の外側に張る選手を新たに置く振る舞いを見せます。
白羽の矢が立ったのはボランチの高で、本間になるべく高目でプレーさせたいという意図もあったでしょうか。
このマイナーチェンジが若干裏目に出たか、秋田のプレッシングに苦しむシーンが増えたように見受けられました。

好機を量産する秋田ですが、立ち上がりのようなフィニッシュシーンは生まれずに時間を浪費。
11分に右サイドで稲葉のロングパスから、齋藤収める→沖野低いクロス→ニアで吉田走り込む(撃てず)というシーンが最も惜しかったでしょうか。
そんな展開の中、17分に新潟ベンチが動き、星→矢村へと交代
すると直後、左からのスローインを矢村が叩いたのち、堀米の中央へのロングパスが本間へと繋がり。
エリア内へと進入した本間、切り返しからグラウンダーでシュートを放ちましたが、惜しくもゴール左へと外れ。

早速フィニッシュシーンが生まれた事で新潟の閉塞感も取り払われ、以降も好機を作っていきます。(19分に秋田は齋藤・沖野→三上・井上へと交代)
24分には早川の斜めの縦パスから、受けた鈴木孝がスルーパスを通し、矢村がドリブルで持ち込んでペナルティアークからシュート。(ブロック)
30分にも鈴木孝→谷口への交代が行われた直後、左サイドで堀米ロングパス→谷口落とし→高木シュート(枠外)と、交代直後の攻撃がフィニッシュに。

秋田は何とか反撃の糸口を掴まんとしますが、33分には新潟・高のドリブルを止めようと三上が後ろから倒してしまい、反則・警告。
球際の激しさで応戦するも苦闘は隠せず、一方の新潟サイドも非常に体力を使う展開を強いられていたのか、36分に高木が足を攣らせてしまうシーンが。
直後にロメロ・フランクへと交代しましたが、今度は流石に直後にシュートには持ち込めなかった新潟。

逆に秋田が反撃、38分左サイドで輪笠がクロスを入れ、GK小島がパンチングで弾くもエリア内にこぼれ混戦に。
双方入り乱れ尚もこぼれた所を、井上がシュートにいきましたがミートせず。
40分には直接FKの好機を得ましたが、キッカー鈴木準の直接シュートはふかしてしまい、大きく枠を外れ。
やや不器用さが露呈する事となり、以降再び劣勢となります。

新潟がペースを握り返すも、試合も終盤の43分には、FKを得た新潟は左サイドでロメロがボールキープし時間を使わんとするような振る舞いを見せ。
逃げ切り体勢に入ったかと思われた、次の好機(44分)でした。
左サイドで千葉のロングパスから、谷口の落としを経てパスワークに入ったのち、谷口が中央で受けて右へ横パス。
受けた本間がシュートレンジに持ち込み、選択したのはエリア内へのスルーパス。
すかさず矢村が走り込みシュートを放つと、ボールはGK田中雄を弾いてゴール左へと突き刺さり。
終盤で貴重な勝ち越し点を挙げ、勝利に大きく近づいた新潟。

それでもホーム故、諦めの姿勢を見せる事は許されない秋田。
熱狂の余りベンチの松田太智氏(コーチでは無く主務という肩書らしい)も警告を受けてしまう中、エリアからすぐ手前でのFKの好機を得ます。
右ハーフレーンという位置で、再び直接狙いにいったキッカー鈴木準のシュートは、ゴール右を襲ったもののポストを直撃。
そこに雪崩のようにねじ込みにいく秋田選手、跳ね返りを才藤が触れて浮いたボールを谷奥がヘディングで押し込み、GK小島を弾いてゴールネットを揺らします。
最後に執念を見せた……かと思いきや、才藤が触れた事でオフサイドとなってしまい残念ながらノーゴール。
一方の新潟、前節オフサイド判定の有無で結果が左右されてしまった事もあり、判定に安堵といった場面となりました。

結局0-2のまま試合終了となり、新潟が上位の貫禄を見せ付けた結果に。
町田・京都と球際に強い相手への敗戦が目立っていた近況ですが、ある程度の克服はなったでしょうか。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第19節 ジュビロ磐田vsジェフユナイテッド千葉

2021-06-21 18:15:51 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の磐田の記事はこちら(12節・愛媛戦、0-0)
※前回の千葉の記事はこちら(13節・岡山戦、4-2)

8戦無敗(6勝2分)で目下5連勝中という磐田、一気に首位戦線に加わり。
この節の結果如何で単独首位になれる位置にまで浮上してきました。

この8戦で失点は僅か3、それも最初の栃木戦(11節)で2失点しているので、その後7戦で1失点と非常に安定した結果を出している守備陣。
出入りがとても激しかった序盤戦とは一変したチーム状況となっています。

前節・甲府戦で久々に3バックのチームが相手(8節・相模原戦以来か)となり、勝利した(1-0)ものの序盤で数的有利になっての結果であり何とも言えず。
この日も甲府同様に3バックの千葉が相手であり、好調が止まる要因となってしまうのか、はたまたそれを乗り越えて尚も驀進していくのか。

磐田・千葉ともに3-4-2-1のフォーメーションというミラーゲーム。
特にこの3-4-2-1同士では、マンマークだとマーカーがピタリとかち合い、ボールを握る事がままならない展開となりがちです。
ボールポゼッションが持ち味の磐田と、最近になってポゼッションに傾倒を見せ始めている千葉。
雨が降り注ぐという天候もあり、どちらがこの難しい試合を制するか。

試合序盤、3分間で千葉が3度反則を犯す等、早くもミラーゲームの様相が色濃く表れます。
その反則からのフリーキックや、相手のミスから好機を何度か作る磐田。
6分にはGK三浦のロングフィードによるカウンターで、ルキアンが左サイドで受けたのちカットインからシュート。(GK新井章太キャッチ)

その磐田のビルドアップは、GK三浦がエリア外に出て組み立てに参加。
以前は主にサイドで人数を増やしつつの素早いパスワークを展開し、「攻撃の事が第一」という思想が強く出ていましたが、この日はこれにより無理に前へとボールを運ぶ印象は大分薄れ。
後方でボールキープするシーンを増やす事で、守備にも安定感が出て来た、というのが好調の要因なのでしょうか。

しかし10分過ぎから、千葉のプレッシングにより押し込まれ始めます。
最終ラインにまでプレスを掛けられ、ボールを繋いで出口を求めるも果たせず相手ボールになるシーンが続出。
上記の理想も、ミラーゲームの状況では未だ発展途上の最中といった感じでした。
一気に劣勢となった磐田、千葉の入りと同様に、守備で反則を量産してしまい。
そこからFKを3本得たのをはじめ、コーナーキックも2本とセットプレーを量産して好循環を作らんとする千葉の攻撃。
13分には右からのFKで、キッカー田口のクロスから鈴木大輔がヘディングシュートを放つもゴール右へと外れ。
それでもこの時間帯で千葉はモノに出来ず、20分頃から再び磐田のターンとなり、パスを多く繋ぐ攻撃で押し込むもののこちらも実らず。
24分に飲水タイムが挟まれます。

ビルドアップの際に容易にプレスを受けやすいミラーゲーム。
ロングボールに頼るのでなければ、3バックを変形させての繋ぎが必須ともいえ、両チーム最終ラインをどう動かしていくか。

磐田の方は、元来から左センターバックの伊藤がワイドに開き、サイドバックのように振る舞う動きが持ち味のチーム。
その辺は心配なさそうですが、序盤はGK三浦が前に出ていた分、その動きは自重気味でありました。
一方の千葉、3バックにシフトしたのが今季途中という事もあり、洗練されたという印象は受けず。
右CBの岡野が前に出るタイプの選手であり、右サイドからの攻撃を見せると思いきや、この日の序盤は逆の左での攻めが多かった。
最終ライン3人が大きく開いた上で、左CBの鈴木大がボールを持って攻撃開始となるシーンが目立ち。
そこで中々形を作れず、結局サウダーニャ狙いのパスへと傾倒していった感じでした。

ブレイク明け、最初に磐田が好機を作るも、ここもGK三浦のルキアン狙いのロングフィードから。(27分)
エリア手前で拾った大津がヒールパスをエリア内左へ通し、抜け出した松本がクロス気味にシュートを放つもゴール右へ外れ。
一方最終ラインでの繋ぎでは、29分に自陣深めで千葉・安田にカットされてしまうなど、依然として苦戦が目立ちます。

そんなジリ貧気味の磐田を尻目に、際どいシュートシーンを作っていく千葉。
31分、GK新井章のロングフィードから、こぼれ球を拾った船山がミドルシュート。
これがゴールバーを直撃し、こぼれ球を見木が拾って繋ぎ、中央から小林がミドルシュートを放つも今度は枠外に。
36分には右サイドで、船山の縦パスをサウダーニャが入れ替わって受けて抜け出す好機。
そのままドリブルでエリア内右へと切り込み中央へ横パス、見木がシュートを放ちますがブロックに当たりゴール上へ外れ。
44分には中央からの直接FK、遠目の位置で田口はグラウンダーでシュート気味の縦パスと変化を付け、船山がフリックするもゴール左へ外れ。

磐田も攻撃機会はゼロでは無く、共に好機を得ていたものの、フィニッシュの面では圧倒的だったこの時間帯。
しかしアディショナルタイム、右サイドのスローインからボールを繋ぐ磐田。
山本康裕のスルーも交えて変化を付け、右から鈴木雄斗のクロスが上がると、中央で山田が収めたのちシュート。
見事ゴール左へと突き刺し、やや劣勢な展開をまくる先制点を挙げました。
一方の千葉はチャンミンギュが、山田の位置を認識せずに跳んだためクリア出来ずとなってしまいました。(山田がヘディングでは無くトラップを狙ったため距離が離れ、その分手前から跳んだ格好となり届かず)
その後も前線でルキアンのカットからパスを繋ぎ、山田がシュート(ブロック)と好機を作った磐田、良い流れのまま前半終了となりました。

共に選手交代は無く迎えた後半、同点にしたい千葉の反撃。
後半1分、鈴木大のサウダーニャ目掛けたロングパスから、こぼれ球が繋がったのちサウダーニャのシュート。(ブロックされCKに)
そのCKでも、キッカー船山がライナーでクロス、ファーサイドで見木が受けてシュート。(ブロック)
2分にも、右から岡野がロングスローを入れると、ニアサイドで鈴木大が合わせボレーシュート。(ゴール右へ外れる)
短時間で立て続けにフィニッシュを浴びせるも、以降打ち止めとなってしまいます。

4分に磐田が、ルキアンのパスカットから右サイドを抉ってクロス、中央で山田が走り込む所をGK新井章が足で間一髪クリア。
これでペースを奪い取ったか、以降は磐田が攻撃権を握ります。
前半は鳴りを潜めていた、伊藤の左サイドでの攻撃参加も交えつつ、パスを繋いでの攻め上がりを見せます。
フィニッシュには恵まれずも、これにより千葉は反撃の気勢を削がれてしまい、守勢を強いられる事となり。
稀にロングパスが繋がる事でしか攻撃できなくなります。
守備でも、5分には岡野が、17分にはチャンミンギュが反則で警告を受けるなど苦戦。

一向に千葉は流れが掴めず、磐田サイドも得点の匂いは漂わずという展開で、このままウノゼロになりそうな雰囲気な所で後半の飲水タイムに。(23分)
明ける際に千葉ベンチが動き、田口に代えて熊谷アンドリューを投入します。
故障離脱から復帰し、これが2節以来の出場となった熊谷。

ここからペースを掴み、反撃体制を取る千葉。
28分には左サイドでのスローインから、見木がカットインからミドルシュートを放つもゴール右へ外れ。
5月の月間MVPに輝くなど、攻守両面でチームの中心となりつつある見木、この日もその存在を輝かしに掛かります。
32分には左サイドでボールを繋ぎ、サウダーニャが中央へ縦パスを入れたのち、見木のポストプレイを受けてシュート。(枠外)

その流れを受け、ようやく岡野を活かした右サイドアタックも解禁。
岡野が敵陣深めに進入してクロスを上げるシーンも生まれ始めるなど、持ち味を発揮させて攻撃の多様化を見せる千葉。

凌ぎたい磐田は、32分に初めての交代カードに手を付け、遠藤・大津→今野・大森へと2枚替え。
36分にルキアン→小川航基へ交代と、運動量を補填し流れを切りにかかるも、中々止められず。

しかし千葉も、守りに入る磐田を崩せないまま、39分に小田・岡野→高橋・新井一耀へと交代。
以降攻撃の迫力も欠いてしまう結果となり、岡野を活かすのが遅かったという印象を受けました。

40分に磐田の左CK、ショートコーナーを経て中央へ戻されたボールを、受けた伊藤が遠目からグラウンダーでシュート。
これを山田がフリックと、前半にFKから千葉が仕掛けたようなプレーを見せましたが、GK新井章がキャッチ。
千葉の衰退を経て、再度磐田に得点の匂いが生まれつつ、試合は最終局面へ。
アディショナルタイムに共に最後のカードを切り、磐田は伊藤・松本→山本義道・藤川へと交代。
千葉はサウダーニャ・船山→櫻川ソロモン・福満へと交代しました。

以降、櫻川をターゲットにしてのロングボールに活路を見出さんとする千葉。
敵陣での見木のパスカットから、右サイドで安田がクロスを入れる場面も作りましたが、実る事は無く。

すると最後の最後に、GK新井章のロングフィードが跳ね返されると、オフサイドポジションに居た小川航に気を取られた格好となり大森の裏抜けを許してしまいます。
慌てたチャンミンギュが、エリア寸前で後ろから大森を腕で倒してしまう事となり、決定機阻止で一発レッドの判定を受けてしまいました。
勝ち点どころか、次節にも暗雲漂う結果を生んでしまった千葉。

エリアからすぐ手前の直接FKを得た磐田。
大森の直接シュートが壁に当たり、拾った鈴木雄のシュートもブロックされた所で、試合終了の笛が鳴り響き。
追加点こそ奪えなかったものの、この日も無失点で連勝を6に伸ばした磐田。
ミラーゲームの難しさも制し、安定ぶりは最高潮かと思われますが、前半戦の残り2試合は長崎・新潟と強敵が並ぶ日程。
そこで無敗を続け、フロックで無い事を証明できるかに注目が集まるでしょう。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第18節 FC琉球vsギラヴァンツ北九州

2021-06-17 16:36:16 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の琉球の記事はこちら(12節・京都戦、0-0)
※前回の北九州の記事はこちら(15節・大宮戦、3-1)

ともに3日前の天皇杯2回戦で、J2同士の対戦を強いられ敗戦してしまったクラブ間での戦い。(琉球・vs松本、北九州・vs相模原)
ただし琉球が「全とっかえ」のターンオーバーだったのに対し、北九州は天皇杯でのメンバーをこの日も継続してきました。
ベンチ外だったGK吉丸を除く10人全員を起用。
ここら辺は、現在のチーム状況を「連携面での不安」と分析しての決断だったでしょうか。
かくして離島の地・沖縄へと乗り込んだ北九州でしたが、そこでは関西の主要地同様、リモートマッチという措置が採られておりました。

開始直後から果敢に攻め上がる北九州。
持ち味である前線からのプレッシングも欠かさず、主導権を握り。
前半2分、左サイドで佐藤颯太がパスカットからドリブルで前進し、中央でパスを受けた前川がシュート。
ブロックされたのちも前川→佐藤颯→高橋と繋げ、高橋がシュートを放つも枠を捉えられず。
4分には高橋が敵陣深めでパスカットし、再び中央の前川がペナルティアークからシュート(ブロック)と、ハイテンションの立ち上がりを見せていきました。

一方の琉球は依然として上位に居ながらも、岡﨑にGK田口と守備陣に離脱者が膨れ上がり、成績も京都・磐田にかわされ停滞気味と苦しい状況。
普段通りの後方からパスを繋ぐ攻撃を展開せんとしますが、北九州のプレッシングに苦しみ中々攻撃権を得れずと、状況に準ずるような流れを強いられます。

そんな中、さらにアクシデントも発生してしまい。
17分、ロングボールを合わせに跳んだ池田が、北九州・井澤が競らなかったため体勢を崩して胴体から着地してしまい。
激しく痛み、長らく倒れ込む事態となってしまいます。
一度ピッチに出た後復帰しましたが、間も無く続行不能となり交代する事に。
21分に清水が投入されると、フォーメーションも4-2-3-1から4-4-2へとシフトと、早くも布陣変更を強いられる事に。(といっても池田はトップ下で、清水がFWに加わる以外変化無しなのが幸いですが)

直後に北九州が決定機(22分)、永田のロングパスを左サイド奥で佐藤亮が受け、戻されたのち井澤が左ハーフレーンからミドルシュート。
これがゴールバーを叩いてしまい、惜しくも先制とはなりませんでした。
直後に飲水タイムへ。

ブレイクが挟まれ、劣勢だった琉球は微調整してきたようで。
ビルドアップの際は、ボランチの上里が降りて3枚の最終ラインで繋ぐスタイルにシフト。
さらに前線でのプレスも、相手の北九州と同様に強度を高めに掛かりました。
結果は絶妙となり、再開後は綺麗に主導権が逆転する事になります。

28分、左サイドでの攻撃から、エリア内に送られたのち中央で風間宏矢がシュート。
これがブロックされて北九州ボールに移るも、すかさず田中恵太が右サイドでボール奪取、そして上里のパスを受けた田中恵がエリア内を急襲。
ラストパスを風間宏矢がシュートし、北九州・岡村のブロックも及ばずゴールに突き刺さり先制点。
同じ1分間に2度シュートを放った風間宏矢、これが意外にも今季初得点との事でした。

先制後も攻勢を続ける琉球、29分には中央で富所縦パス→清水ポストプレイ→清武スルーパスという典型ながらも美しい流れで、右ハーフレーンで受けた阿部がシュート。(GK吉丸キャッチ)
32分は右コーナーキックで、キッカー上里のファーサイドへのクロスを、知念がヘディングシュート。(GK吉丸セーブ)
尚もクリアボールを拾って二次攻撃、阿部が右ハーフレーンからミドルシュート、これがコントロールされてゴール左上を襲いましたがゴールバーを直撃。
完全に流れを支配し、フィニッシュ攻勢に持ち込みます。

そんな中、後手に回る北九州の守備に対し、琉球の選手がチャージを受け倒れ込むシーンが続出。
特に38分、ポストプレイをしにいった阿部が北九州・針谷に後方から倒されると、暫く立ち上がれない事態に。
既にアクシデントで交代枠に手を付けていただけに、ハラハラするシーンとなりましたが、何とか立ち上がった阿部。
一旦ピッチ外に出たのち復帰し、今度は何事も無くプレーを続けて一安心。

ちなみにこの際のフリーキックで、清武がかなり遠目の位置から直接シュートを狙い。(枠外)
42分には、浮き球をクリアしにいった北九州・岡村に対し激しく体をぶつけるなど、以降やや逆上気味のプレーが見られた清武。
その所為か終盤は珍妙なムードとなり(尚その後も琉球選手が倒され、罵声がピッチに響くシーンが目立った)、アディショナルタイムはGK同士でロングボールを蹴り合うという、雑な攻撃へと移っていった末前半終了となります。

ビハインドを跳ね返したい北九州、天皇杯を経てのコンディション面も考慮してか、ハーフタイムに2枚替えを敢行。
佐藤亮・井澤→狩土名・西村へと交代します。

前年得点源だったディサロ燦シルヴァーノが清水に移籍となり、その縁か清水からの補強がオフに目立った北九州。(単に監督の小林伸二氏が以前清水で指揮を執っていた関係だと思われ)
得にボランチは六平・西村と揃えにいったものの、結局はそのポジションで悩む事となります。
前節(磐田戦・0-2)は、井澤の1ボランチという選択を敢行し、4-1-4-1のフォーメーションで挑んだものの結果は実らず。
ドイスボランチの選択に苦難している節が窺え、高橋や永野もスクランブル的に回るポジションとなっていますが、答えを見つけるのは何時になるでしょうか。

悩みを抱える北九州を尻目に、後半も入りから好機を作っていく琉球。
後半1分、風間宏矢が中央で受けると、そこに引っ張られたスペースを突き清武が左→右のサイドチェンジ。
そしてフリーで受けた田中恵がクロスを入れ、逆サイドに流れるも走り込んで来た沼田が折り返し、中央で風間宏矢が合わせ。
しかしシュートは浮いてしまい、ゴール上へと外れ。
モノに出来なかったものの、スペースを作って利用する動きと、サイドバック同士で繋がるという具合に奥深い攻撃を披露しました。

その後もセットプレーで押し込んでいく琉球。
その攻撃を耐え忍んだ北九州が、ペースを剥がしたのが6分で、前川のカットからドリブルで前進。(その後はシュートまで行けず)
ここから北九州が猛攻、9分にも前川がボール奪取したのちドリブルで持ち上がり、パスワークののち右サイド奥から佐藤颯のクロスがエリア内へ。
中央で合わせにいったのは左SBの永田で、こぼれ球になった所を永田が再度シュート。
ブロックに阻まれ、尚も拾った生駒がミドルシュートを放つも、永田に当たってしまい。
良い形での連撃を見せると、11分にも佐藤颯の縦パスを受けた前川がミドルシュート。(ブロック)
トップ下の前川が冴え渡り、フィニッシュシーンを作っていく北九州。

その流れの最中に13分に生駒→藤谷へ、15分に佐藤颯→斧澤へ交代と、早めにカードを切っていった北九州。
やはりコンディション面の不安は隠せなかったようで、新たなエネルギーの投入で維持しようとしたものの、それが叶う事はありませんでした。

北九州の4枚目の交代の後、攻撃機会を得た琉球は16分にCKを獲得。
その際にカードを切り、阿部・清武→赤嶺・茂木へと2枚替えを敢行します。
そして迎えた右CK、上里の中央へのクロスを風間宏矢がヘディングシュート。
北九州のクリアを越えて中央に落ちる所を合わせた風間宏矢、この日2点目を挙げてリードを広げました。

これで余裕もある程度生まれたか、再びペースを掴んだ琉球。
以降はサイドを振り揺さぶっての遅攻をメインとし、相手の気勢を削ぐような攻撃も冴え渡ります。

その相手の振る舞いを受けた北九州は反撃の糸口が掴めず、25分に飲水タイムが挟まり。
そして明けて最初の攻撃を得た琉球(27分)、止めを刺しに行きます。
敵陣で北九州・前川を囲んでボール奪取し、赤嶺から右へと展開され、風間宏矢が右ハーフレーンを前進してから右奥へスルーパス。
走り込んだ田中恵からクロスが上がると、中央で跳んだ清水が合わせヘディングシュート。
しっかりとゴール左隅を捉え、決定的な3点目を加えた琉球。

何とか反撃したい北九州は、29分に前川→富山へと交代。
以降は左サイドハーフ・斧澤の突破力を軸に、一矢報いんとします。
31分村松の左へのロングパスを、琉球のクリアミスもあり受けた斧澤、カットインでエリア内へと進入してシュート。(ゴール右へ外れる)
35分には自陣左サイドからドリブル開始した斧澤、敵陣中央まで切り込んでエリア内へスルーパスを送ると、受けた高橋がシュート。(ブロック)
疲労度も蓄積する中でのドリブル突破は大きな武器になるものですが、これをもっと点差が少ないうちに仕掛けたかった所でしょう。

そして36分、富山のポストワークから今度は右サイド、高橋のクロスがエリア内へ上がり。
ファーサイドで斧澤が合わせにいき、こぼれ球となった所を琉球・李栄直(リヨンジ)の腕に当たり、反則の笛が吹かれます。(李に警告)
エリア内なので当然PKとなり、蹴るのはクロスを上げた高橋。
ゴール右へとシュートを放ちますが、GK猪瀬が反応良く横っ飛びでセーブ、これを防ぎます。
依然として反撃の狼煙すら上げられない北九州。

終盤は集中力も切れつつあったようで、43分の琉球の攻撃。
市丸(富所と交代で出場・41分)がミドルシュートを放ち、ブロックでエリア内上空へとこぼれたボールを、クリアに入った富山がヘディングをミス。
後方へと上げてしまい、尚も赤嶺にヘディングシュートを打たれるも枠を捉えられず。
45分には田中恵がキープする所を斧澤が倒してしまうと、市丸が拾った事でアドバンテージ。
しかし北九州サイドは足を止めてしまい、市丸→上原慎也(風間宏矢と交代で出場・41分)→田中恵と渡り、右サイド奥まで進入を許してしまいます。(シュートには繋がらず)
堰を切ったように直後に天候も崩れ、ピッチに降り注がれる大雨。

結局最後まで北九州は得点出来ず、3-0で琉球が上位の貫禄を見せた試合となりました。
4試合ぶりの勝利で、これで上位4クラブ(京都・磐田・新潟・琉球)が勝ち点1差にひしめくという混沌とした状況に。
最も勢いがある磐田が「天地人」の天を得ているような感じですが、今後はどうなっていくでしょうか。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第18節 水戸ホーリーホックvsSC相模原

2021-06-16 16:03:12 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の水戸の記事はこちら(13節・栃木戦、1-1)
※前回の相模原の記事はこちら(14節・山口戦、0-1)

10連覇を目指している北関東ダービーでは、前節・群馬戦で痛恨の敗戦を喫し(1-2)、優勝に黄信号が灯ってしまった水戸。
7勝9敗1分と、敗戦が上回る成績でありながら、得失点差は+5というアンバランスぶりは健在。
得点力の高さは前年同様で、最近5試合は1勝3敗1分という成績ながら、唯一の勝利である16節・愛媛戦での5-0の大勝で得点を上積み。
ストライカーでありキャプテンの中山仁斗が離脱中でも、チームカラーは相変わらずといった感じで、この日もセンターフォワードの安藤瑞季がキャプテンマークを巻くという体制は変わらず挑みました。

対するは、そうした得点力が望めない相模原。
敗戦も込んで来た成績を受け、16節(山形戦・0-2)終了後に三浦文丈監督の解任という決断に踏み切り。
新たに就任したのが経験豊富な高木琢也氏という事で、残留を目指す方に針が振れたようであり、J2の最下位からの巻き返しを目指さんという現状。

それにしても相模原は今年が初のJ2という事もあり、2019年の鹿児島のように、例え降格しても経験を積むつもりで1年間を過ごすものだと勝手に思い込んでいました。(降格枠も倍の4つなので尚更)
その予想に反してフロントは断を下した訳ですが、現在の世界情勢故、例えカテゴリが上がった今季も経営的に収益を伸ばす事は困難と思われる状況。
そんな中で違約金が生じる解任を行ったうえ、それなりに費用が掛かるであろう実績ある監督の招聘という手段を取って、果たして財政面は大丈夫なのか。
などと不安点を挙げ連ねましたが、とりあえず望月重良氏の「清商人脈」に歯止めがかかったのは歓待すべき事象でしょうか。もう少し待てば清商繋がりでガンバとの交渉が決裂した大岩剛氏の就任があったかもね

3日前の天皇杯2回戦で、公式戦初勝利(相模原での)を挙げた高木氏率いるチーム。(北九州戦・1-0)
その上昇機運を活かすべく、得点を挙げた中山雄希をスタメンに組み込んできました。
堅守が第一である高木氏ですが、三浦文氏のサッカーとの違いは、前線からのプレスも取り入れる事でしょうか。
リトリート・ロングカウンターに偏重していた今までの手法を改め、果敢に相手のビルドアップを遮断しようと試み、ショートカウンター狙いも手段の一つに加えにいった新生・相模原。

しかしそれが実らないまま、早くも水戸の攻撃力に晒される事となり。
前半7分、ドイスボランチ(平野と木村)から左サイドでパスを繋ぐ姿勢を見せたのち、平野が一気に右サイド奥へとロングパスを送り。
走り込んで受けた村田からクロスが入ると、中央で森が合わせてボレーシュート、しかしゴールバーを直撃してしまいます。
その後もボランチを中心に形を作りつつ、長いパスを絡めてサイドを振る水戸の攻撃に苦難する相模原。
プレッシングに意識を振った影響が露わになった感じでしたが、フィニッシュは抑制して何とか無失点で凌ぎます。

そのプレッシングは、18分に敵陣深め左サイドでユーリがボール奪取するも、エリア内に進入した所で奪われ。
21分には最大のチャンス、同じく敵陣深め左サイドで石田が奪い、奥に切り込んだユーリからマイナスのクロス。
そして中山雄が合わせてシュート、枠を襲いますが水戸・住吉ジェラニレショーンに頭でブロックされてモノに出来ず。
機能はさせましたが、得点には結び付けられませんでした。

飲水タイム(26分)の後は、お互い好機を作れずに時間を消化していったのち、31分に相模原のフリーキック・32分に水戸のFK。(どちらもシュートには結び付かず)
セットプレーの交錯が起こったのち、主導権を握ったのは水戸。
サイドチェンジやスルーパスを絡めてのサイドを抉る攻撃で、相模原守備陣は何とかスローイン・コーナーキックに逃れるという場面が目立っていきます。

相模原が一向に攻撃機会を得れないという展開ながら、スコアレスで推移する試合。
この時間帯を結果に結び付けたい水戸、40分にその思いが実を結びます。
ここもボランチから左へ展開、鈴木の縦パスから組み立て、一旦遮断されるも奪い返して右へとサイドを移しての好機。
そして右サイド奥から松崎がクロスを入れ、ブロックされるも拾った村田からさらにクロス。
ファーサイドへと上がったボールを、後方から大崎が走り込んで合わせると、シュートは右サイドネットに強烈に突き刺さり。
右→左→右という対角線のようなボールの動きで、先制点を得た水戸。

ビハインドとなってしまった相模原、こうなると守備に奔走されるだけでは勝ち点を得る事は出来ません。
終盤には川上が最終ラインに降りたうえで、左右センターバックが開くという「ミハイロ・ペトロヴィッチ(現札幌監督)式」のようなビルドアップの形が見られましたが、その割には開いたCBの位置は低いまま。
リスクある形故、思い切って行えないといった感じでしょうか。
それでもアディショナルタイムには、川上の右→左へのサイドチェンジから、石田のクロスを中央で平松がヘディングシュート(GK牡川キャッチ)とフィニッシュに繋げ。

前半が1-0で折り返され、巻き返したい相模原は2枚替えを敢行。
石田・中山雄→夛田・安藤翼へと交代、星が右ウイングバック→左WBへとシフト。
ちなみに安藤翼は、水戸の安藤瑞の兄との事で、兄弟対決の様相となり後半を迎えました。

しかし後半が始まり、暫く好機が生まれない時間が続いたのち、水戸の攻勢となり。
前半の後半・第2クォーターと変わり映えしない展開となり、水戸の攻撃の内容もそれほど変わらず。
それでも相模原サイドはその攻撃を容易に許してしまうシーンが目立ち。

要因はプレッシングが巧くいかないので、構えて守る体勢を強いられ、簡単にビルドアップから前進されてしまうという点でしょうか。
CB・ボランチのボックス型で作る水戸の基本形に、1トップ+シャドー2人では数的不利で苦戦を余儀なくされ。
かといってシャドーが前に行けば、木村が最終ラインに降りるという変形も見せる等、奥深さを発揮する水戸の前にプレスに踏み切れず躊躇。

かといってリトリートに徹するというスタイルでは無く、退くかどうか選択を迫られている状況な中で迷っている風にも見受けられ。
そうこうしている内に、水戸はロングボールでひっくり返すという攻撃を見せ始めます。
後半15分の鈴木の左サイド裏へのロングパスは、繋がらなかったばかりか、鈴木自身が足を攣らせてしまうという事態に発展。
これで水戸は流れが止まるかと思いきや、直後の16分。
大崎のボール奪取から、拾った平野がすかさず裏へとロングパスを送ると、安藤瑞が抜け出してエリア内でフリーで受けるという絶好機に。
そして必死に戻って来た相模原・川崎とクンデのブロックを切り返しでかわし、中央からシュートを放つと、ボールは左ゴールポストの内側を掠めてゴールへ。
兄の目の前でゴールを決めた安藤瑞、これで2点差とした水戸。
直後に先程足を攣らせた鈴木と森に代え、三國スティビアエブスと山根を投入します。

尚も21分、松崎が山根を狙ったスルーパス(カットされる)と、裏狙いの意識を見せる水戸。
一発で失点危機を招く恐怖に晒されつつも、反撃体制を取らなければならない状況の相模原。
23分にはユーリがロングスロー。
その助走を取らず、股を大きく開いて投げ入れるフォームを見て、どんなに格好悪くても点を取らなければ始まらない事を再認識させます。(相模原は目下リーグ戦4試合無得点)

飲水タイムを挟んだ(24分)のち、平松・梅鉢→和田・稲本へと2枚替えを敢行した相模原。
以降ようやく全体のベクトルが前向きになったか、攻撃権を支配して得点を狙いにいきます。

28分右サイドのスローインから、ユーリが巧みなコントロールからマイナスのクロスを入れると、中央で安藤翼が合わせシュート。
兄の面目を見せるゴールか、と思われましたがGK牡川の右足のセーブに阻まれてしまい。
尚も稲本がミドルシュートを狙うも、これも牡川が横っ飛びでセーブ。
続く左からのスローインでも、投げ入れた星が戻しを受けると、カットインでエリア内へと切り込んでシュート。
しかしゴールバーを直撃と、思い切りの良い攻撃を見せながらも得点に繋がらず、現実の非情さを思い知らされる相模原。

その後もCK攻勢など、相模原の攻撃ターンが続く中、劣勢の水戸は32分に選手交代。
木村・松崎→平塚・後藤田へと2枚替えを敢行すると共に、3バック(3-4-2-1)へと変更を見せます。
3バックが右から村田・住吉・三國となり、右WBに後藤田・左WBに大崎で、ドイスボランチは平野と平塚という布陣。
守りを引き締める体制なのは明らかですが、直後の33分にエリア内で切り込むユーリを後藤田が倒してしまうという、冷や汗もののシーンが。(反則は無し)

尚も相模原の攻勢は続き、35分には水戸・安藤瑞が足を攣らせるなど、守勢が原因であろう被害も目立ち。
相模原は36分に最後の交代カードを使い、鎌田→藤本。
こちらもフォーメーション変更を伴い、3-4-2-1から4-4-2へとシフトしました。
その効果か直後の37分、ユーリのポストプレイを右サイドで受けた藤本(右サイドハーフに入る)がスルーパス、走り込んだユーリから低いクロス。
これを収めた安藤翼がシュートを放つも、ブロックに阻まれ。
フィニッシュに絡み続けた安藤翼でしたが、弟を見返す(?)ゴールは最後まで奪えませんでした。

以降も攻め上がる相模原ですが、ユーリへのロングボールが、悉く水戸のラインコントロールに嵌りオフサイドを取られ。
片翼を失ったような状況ながらも好機を作っていきましたが、今一歩及ばず。
結局2-0のまま水戸が逃げ切り、得失点差を2つ上積みする結果となりました。

以前のような引き籠り・カウンターに特化したサッカーとは違い、やりたい事は判り、伸びしろもままあると思われるこの日の相模原。
それでも時間は許してくれず、依然として勝ち点を積み上げられない現実。
フロントの手段としては夏の補強期間に賭ける、というような状況ですが、高木氏のチーム作りは実を結ぶでしょうか。
(尚、鳥栖から兒玉が育成型レンタルで加入したとの事)

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